カルマを解消するためのマントラ

さまざまに伝えられるカルマを解消するための方法の一つに、ブラフマー神とガーヤトリー女神の礼拝があります。ブラフマーは創造の神であり、ガーヤトリーは意識の源です。カルマによって生まれ、そして人生の中でさまざまな物事や状況に直面する私たちにとって、ブラフマー神とガーヤトリー女神の礼拝はカルマを生み出すチッタ(心)を浄化し、ネガティブなカルマの解消に役立つと言われます。

【ブラフマー・ガーヤトリー・マントラ】

ॐ वेदात्मनाय विद्महे हिरण्यगर्भाय धीमहि ।
तन्नो ब्रह्मा प्रचोदयात्‌ ॥
om vedātmanāya vidmahe hiraṇyagarbhāya dhīmahi |
tanno brahmā pracodayāt ||
オーム ヴェーダートマナーヤ ヴィッドゥマヘー ヒランニャガルバーヤ ディーマヒ
タンノー ブラフマー プラチョーダヤートゥ

また、太陽神であるスーリヤと、火神であるアグニへの礼拝も勧められます。スーリヤ神はアグニ神の助けをかりて、私たちのカルマを焼き尽くすと信じられます。過去のカルマを浄化するだけでなく、霊性を高める道へと導くと信じられています。

【スーリヤ・ガーヤトリー・マントラ】

ॐ भास्कराय विद्महे महद्युतिकराय धीमहि ।
तन्नो आदित्यः प्रचोदयात्‌ ॥
om bhāskarāya vidmahe mahadyutikarāya dhīmahi |
tanno ādityaḥ pracodayāt ||
オーム バースカラーヤ ヴィッドゥマヘー マハディユティカラーヤ ディーマヒ
タンノー アーディティヤハ プラチョーダヤートゥ

【アグニ・ガーヤトリー・マントラ】

ॐ महाज्वालाय विद्महे अग्निदेवाय धीमहि ।
तन्नो अग्निः प्रचोदयात्‌ ॥
om mahājvālāya vidmahe agnidevāya dhīmahi |
tanno agniḥ pracodayāt ||
オーム マハージュヴァーラーヤ ヴィッドゥマヘー アグニデーヴァーヤ ディーマヒ
タンノー アグニヒ プラチョーダヤートゥ

ヨーガ・スートラ第2章第49節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तस्मिन्सति श्वासप्रश्वासयोर्गतिविच्छेदः प्राणायामः॥४९॥
Tasminsati śvāsapraśvāsayorgativicchedaḥ prāṇāyāmaḥ||49||
タスミンサティ シュヴァーサプラシュヴァーサヨールガティヴィッチェーダハ プラーナーヤーマハ
それが習得された後、吸息と呼息の動きを断ち切ることが調気である。

簡単な解説:前節において、座法(アーサナ)を習得すると、寒暑、苦楽といった二元の対立状況に、もはや悩まされなくなると説かれました。本節では、座法が習得された後、あらい吸息と呼息の動きを断ち切ることが調気であると説かれ、本節から調気法(プラーナヤーマ)について説かれていきます。

マントラによる願望実現

人は誰もが、苦難のない人生を望みます。人生に生じる問題を解決し、困難を乗り越えるために、古代よりさまざまな方法が探求され、その解決法としての叡智が伝えられてきました。そんな中で、人生におけるあらゆる苦難を取り除く神として崇められてきたのが、ガネーシャ神です。

ガネーシャ神は、学問や能力の神として崇められます。ガネーシャ神を礼拝することで、多くの知識や知恵が授けられ、進む道から障害を取り除く力が向上すると信じられます。目標の達成に力強い後押しが与えられることから、ガネーシャは全世界に幸運をもたらす神としても崇められてきました。

ガネーシャ神の礼拝には、ガネーシャ神のマントラを唱えることが勧められます。ガネーシャ・マントラは、あらゆる苦難を取り除き、願いを叶える強力なマントラの一つであり、儀式や日常生活など幅広く唱えられています。中でも、もっとも強力といわれるのが、ガネーシャ・ビージャ・マントラが組み込まれた、ガネーシャ・ムーラ・マントラです。ガネーシャ・ムーラ・マントラの一つをご紹介します。

ॐ श्रीम ह्रीम क्लिं ग्लौम गम गन्पतय वरा वरदा सर्वा जन्मे वशमानय स्वाहा ।।
オーム・シュリーム・フリーム・クリーム・グロウム
ガン・ガナパタイェー・ヴァラヴァラダ・サルヴァジャナン・メー・ヴァシャ・マーナヤ・スヴァーハー

意味:この上ない幸運と吉兆を与えるガネーシャ神よ
どうか自身の感官を支配できますように。

聖音オームに始まるこのマントラは、私たちの内なる世界にガネーシャ神の力を呼び覚まします。人生に活力や積極性、プラス思考をもたらし、不幸や損失といったさまざまな障害を取り除くといわれます。

文明社会においては、人生において大きな意味を持つ結婚を通じ、問題や困難を経験する人が少なくありません。結婚の遅れ、夫婦間の問題、親族間の問題など、それぞれが直面する苦難はごまんとあります。

こうした結婚に関する問題を解決するマントラの多くは、シヴァ神の妃であるパールヴァティー女神に関係します。シヴァ神を夫とするために大変な苦行を行なったパールヴァティー女神は、人生のパートナーを授ける女神としても崇められてきました。中でも、パールヴァティー女神(ドゥルガー女神)の化身であるカーティヤーヤニー女神のマントラは、結婚の遅れを引き起こしている問題を解決するために恩恵のあるマントラとして唱えられます。

कात्यायनि महामाये महायोगिन्यधीश्वरि ।
नन्द गोपसुतं देविपतिं मे कुरु ते नमः ॥
カーティヤーヤニ・マハーマーイェイ・マハーヨーギンニャディシュヴァリ
ナンダ・ゴーパスタ・デーヴィー・パティメーン・クル・テー・ナマハ

意味:すべてのヨーギニーの主である至高の神(シヴァ神)よ
私にあなたのような力を備える夫を授けてください
あなたの性質を内に秘めている夫を。

カーティヤーヤニー・マントラは、結婚に関する問題を生み出すマンガル・ドーシャ、クジャ・ドーシャの影響を取り除く力があると信じられます。マンガル・ドーシャは、結婚を遅らせるだけでなく、結婚生活にも問題を生み出すといわれます。心を込めてカーティヤーヤニー・マントラを唱えることで、未婚の女性には理想的な夫となる人との出会いが授けられ、夫婦には結婚生活に喜びと平和が授けられると信じられています。また、何らかの理由で結婚できないカップルにも恩恵があるといわれます。

神々の力が宿るマントラを唱えることは、自分自身とその周囲に強力な波動を生み出すと信じられます。豊かな人生を歩むためにも、こうしたマントラの力を取り入れるのも良いでしょう。心を込めてマントラを唱えることで、人生のさまざまな苦難が取り除かれ、平和、幸運、成功がもたらされるはずです。

(SitaRama)

第13回グループ・ホーマ無事終了のお知らせ

第13回グループ・ホーマにお申込みいただきました皆様、誠にありがとうございました。

第13回グループ・ホーマは、11月30日に無事に終了いたしました。

プージャーの写真を以下に掲載させていただきます。

神々の祝福と、より良い体験がありますよう、心よりお祈り申し上げます。

トリプラ・バイラヴィー・ジャヤンティ

マールガシールシャ月(11月から12月)の満月は、ドゥルガー女神の10の化身である女神たち、ダシャ・マハーヴィディヤーの一人である、トリプラ・バイラヴィー女神(バイラヴィー女神)の降誕祭が祝福される慣習があります。2017年は、12月3日に迎えます。

トリプラ・バイラヴィー女神は破壊の本質を持ち、肉体が衰え朽ちる時、その存在が明らかになるといわれます。彼女自身、自己破壊的な生活を繰り返します。また、怒りや嫉妬が強まる時、トリプラ・バイラヴィー女神もまた力を増し、正義や愛が強まる時、トリプラ・バイラヴィー女神の力は弱まるといわれます。それは世界の破壊を現しています。

創造と破壊は、宇宙の相反する側面です。しかし、絶えず繰り返され、互いを支配しながら依存しあう重要なサイクルでもあります。トリプラ・バイラヴィー女神はそんな世界を体現する女神です。世界の破壊的な局面を体現する女神であるも、創造は破壊なしには生れないことから、必ずしもネガティブなものではないと捉えられています。

アンナプールナー・ジャヤンティ

マールガシールシャ月(11月から12月)の満月は、あらゆる霊的性質を備えた神の化身として崇められる、ダッタートレーヤ神の降誕祭が祝福される一方で、シヴァ神の妃であるパールヴァティー女神の化身、アンナプールナー女神の降誕祭が祝福される慣習もあります。2017年は、12月3日に迎えます。

「食物に満たされた者」の意味を持つアンナプールナー女神は、食物や豊穣の女神として崇められます。その存在は、シヴァとシャクティ、プルシャとプラクリティ、精神と物質、男性と女性、それらが本来一つであり、創造と完成には、女神(シャクティ)の存在が欠かせないことを伝えています。

ある日、シヴァ神は妻であるパールヴァティー女神に言います。「物質世界は全て幻影である。食べ物も幻影の一部にすぎない。」食べ物を含め、世界のあらゆるものの現れであるパールヴァティー女神はその言葉に怒り、シャクティ(エネルギー)の重要性を示すために姿を消します。

パールヴァティー女神のいなくなった世界からは食べ物が消え、荒廃し、生き物たちは飢え始めました。その状況を憐れんだパールヴァティー女神は世界に戻り、食事を与えるためにカーシーに台所を整えます。シヴァ神はお椀をもってパールヴァティー女神のもとを訪れ、「物質世界を幻影としてあしらってはいけないことに気がついた」と述べます。

パールヴァティー女神は怒りを収め、シヴァ神に食事を与え、アンナプールナー(食物に満たされた者)として崇められるようになったと信じられています。

ダッタートレーヤの学び

高く澄んだ夜空に浮かぶ月が美しい季節となりました。これから迎えるマールガシールシャ月(11月から12月)の満月は、あらゆる霊的性質を備えた神の化身として崇められる、ダッタートレーヤ神の降誕祭が祝福される時です。2017年は、12月3日に迎えます。

ダッタートレーヤは、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神をあらわすといわれる3つの頭をもった姿で描かれます。普遍的な教えを広め、全人類を導く偉大な存在として崇められてきました。

そんなダッタートレーヤには、24のグルがいたと伝えられます。24のグルとは、大地、空気、空、水、火、月、太陽、鳩、にしきへび、海、蛾、蜜蜂、象、蜜蜂を集める人、鹿、魚、ピンガラー(遊女)、鳥、子ども、少女、矢師、蛇、蜘蛛、そして、虫でした(バーガヴァタ・プラーナ11編7章33-35節)。さまざまに動くこの世界のあらわれは、それを見つめるダッタートレーヤに、決して変わることのない真理を教えます。

そんなグルの中で、最初のグルとしてあらわれたのが母なる大地です。ダッタートレーヤは、人々が大地を掘り起こし、踏みにじり、とてつもなく重いものを積み上げるのをじっと見つめていました。それでも、大地は食物を生み出し、住処を与え、慈しみをもって私たちを育むことに、深い気づきを会得します。

ダッタートレーヤにとって、大地は、愛と忍耐、そして許しに満ちた存在でした。自分自身を傷つけるものがあったとしても、愛を持って接すること。いかなる状況をも受け入れ、自分自身の義務を果たすこと。身をもってそれを示す母なる大地は、ダッタートレーヤの最初のグルとなります。

私たちを育む大自然の力が神格化され、畏敬の念を持って崇められてきたインドの生活には、今でも学ぶべきことが多くあります。古代の生活がそうであったように、大自然の動きを見つめることは、豊かな日々を過ごすための優れた手段の一つです。

大自然が語る動きに耳を傾け、ダッタートレーヤのように、その一つ一つから学びを得る努力をしてみるのも良いかもしれません。それは、私たちを成長させ、より豊かな日々を授けてくれることと思います。次の満月が、皆様にとっても大きな祝福に満ちた時となりますよう、心よりお祈り申し上げております。

(文章:ひるま)

スタッフ日記:フード・サービス・プログラムのご報告(クリスマスの日)

フード・サービス・プログラムにご支援をいただいている皆様、本当にありがとうございます。最近の写真が届きましたので、ご報告をさせていただきます。

ケーララ州では雨の時期がすっかり終わり、毎日たっぷりの太陽が降り注いでいます。北インドでは冬を迎えますが、一年中常夏のケーララ州は、まだまだ30度を超える日が続きます。17時半に始まる食事の配給は、いつもと変わらずに、長い行列ができています。

ケーララ州の現在の日没は18時頃。この日は少し暗くなっています。ここの病院にいる方々は、この配給が一日の唯一の食事という方も少なくありません。少しでも時間に遅れると、「もしかしたら、今日は食事がないのだろうか」と待っている方々を不安にさせてしまいます。インド時間のため、5分や10分くらい遅れることはありますが、長く待たせることがないように、毎日時間厳守でスタッフは頑張っています。

キリスト教徒が多いケーララ州では、クリスマスは休日となり、盛大な祝福が行われます。以前の写真になりますが、SEEDS-INDIAでも、入院する方々にプラムケーキを配ります。プラムケーキは、ケーララ州のクリスマスのお祝いに欠かすことのできないものです。休日でも、配給は休みません。

青いチェック柄のシャツを着ているのが、リキシャのドライバー兼配給を行うスレーシュ。物価が上がり大変な昨今のため、今年も配れるか心配ですが、配れるようにと願うばかりです。

苦しい日々でも、少しの喜びは大きな光となります。皆様の温かいご支援を心よりお待ちしております。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

(スタッフ:ひるま)

2017年12月の主な祝祭

2017年12月の主な祝祭をご紹介いたします。

大きな祝祭は少ない12月ですが、多くの地域で盛大な結婚式が執り行われる祝福に包まれる時が続きます。

12月3日 満月/ダッタートレーヤ・ジャヤンティ (日本時間の満月は4日)
12月6日 サンカタハラ・チャトゥルティー
12月13日 エーカーダシー
12月16日 シヴァラートリー/ダーヌ(射手座)・サンクラーンティ
12月17日 ハヌマーン・ジャヤンティ(主にタミル地方)
12月18日 新月
12月22日 ヴィナーヤカ・チャトゥルティー
12月29日 ヴァイクンタ・エーカーダシー
12月30日 シャニ・プラドーシャ

*地域や慣習によって、日にちに前後の差異が生じます。

1年を通じた祝祭、またその詳細について、インド暦カレンダーでご紹介しております。

参照:http://www.drikpanchang.com/panchang/month-panchang.html

ヨーガ・スートラ第2章第48節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


ततो द्वन्द्वानभिघातः॥४८॥
Tato dvandvānabhighātaḥ||48||
タトー ドヴァンドヴァーナビガータハ
その時、二元の対立に悩まされない。

簡単な解説:前節において、安定した快適な座法のために、緊張をゆるめ、心を無限に融合させる必要があると説かれました。本節では、その時、寒暑、苦楽といった二元の対立状況に、もはや悩まされなくなると説かれます。