アクシャヤ・トリティーヤー2021

2021年5月14日はアクシャヤ・トリティーヤーの大吉日です(日本時間では15日)。

アクシャヤ・トリティーヤーは、価値ある品を身につけ始めるのにもっとも適した吉日といわれています。(トリティーヤーは新月から3日目を意味しています。月齢をもとに決められるインドの祝祭日は、年毎に日にちが変わります。)

アクシャヤは、「不朽の、不滅の」という意味のサンスクリット語です。したがって、この吉日に身につけた貴重品は、朽ち果てることなく、幸運や成功を運び続けてくれると信じられています。またこの吉日は、何らかの寄付や贈与などの善行を行った場合は、それが決して廃れることのない点で、重要な意味を持つとされます。

アクシャヤ・トリティーヤーは、トレーター・ユガ(悪が世界の4分の1を支配する時代)の開始日にあたるとされ、ヴィシュヌの第6の化身であるパラシュラーマの誕生日ともいわれます。ヒンドゥー暦によると、この日は1年でもっとも吉兆な日のひとつにあたるため、インドでは、新しいベンチャーを始めたり、高価な買い物をするのに適した吉日とされています。

ヒンドゥー暦には、ムフールタと呼ばれる時間の概念があります。48分単位で刻まれるこのムフールタによれば、1日の中にも吉兆な時間とそうでない時間があり、特定の行為に対して適切な時刻が定められています。しかし、このムフールタに関係なく、一日中吉兆な時間に満ちている時があります。それが、トリティーヤー・トリティーヤーです。

アクシャヤ・トリティーヤーは、一年の中で太陽と月の光がもっとも明るくなる時といわれることがあります。それは、このアクシャヤ・トリティーヤーにおいて、太陽が牡羊座に、そして月が牡牛座にあるためです。太陽は牡羊座で高揚し、月は牡牛座で高揚するといわれますが、惑星は高揚する星座に位置する時、最大限の力を発揮し良い影響を生み出すと信じられています。この時、私たちの心身は、サットヴァ(純質)に満ちたエネルギーを受け取るといわれることもあります。

アクシャヤ・トリティーヤーに行うとよいこと
・グル(師)に対して、施し物という形で、寄付金を忍ばせた品物を与える。
・富の女神であるマハーラクシュミーに対する苦行を行う事で、1年を通じての祝福と繁栄を祈願する。
・マハーラクシュミー寺院に行き、4つの方位に4枚のコインを投げることで、富の開運を祈願する。
・アナンガ(愛の神カーマの別名)のマントラ「オーム・フロウン・フルーム・アーナンガーヤ・パット」を唱える事で、身体的な問題の解消を祈願する。
・既婚女性は、クムクム等の赤い色粉をつけた赤い紐を首回りに身につけて、夫の長寿をシヴァ寺院で祈願する。また未婚女性は、それを足首につけて、よい相手に巡り会えるようにシヴァ寺院で祈願する。
・ニームの葉を持ってシヴァ寺院に参拝に行き、シヴァ神にそれを捧げた後、病気平癒を祈願して、それを病人の枕の下に置く。
・その他、永続する繁栄のため、新事業の開始、金製品などの高価な貴重品の購入、病気等の治療に適した吉日とされる。

どうぞ良い吉日をお迎えください。

ラクシュミー・ガーヤトリー・マントラ


・ॐ महादेव्यै च विद्महे विष्णुपत्न्यै च धीमहि ।
तन्नो लक्ष्मीः प्रचोदयात्‌ ॥
・om mahādevyai ca vidmahe viṣṇupatnyai ca dhīmahi |
tanno lakṣmīḥ pracodayāt ||

・オーム マハーデーヴィヤイ チャ ヴィッドゥマヘー ヴィシュヌパトニャイ チャ ディーマヒ
タンノー ラクシュミーヒ プラチョーダヤートゥ
・意味:我らが偉大な女神(マハーデーヴィー)を知り、ヴィシュヌの妃(ヴィシュヌパトニ)を瞑想できるように
ラクシュミーよ、我らを導き給え

美と豊穣の女神として崇められる、ラクシュミー女神のガーヤトリー・マントラのひとつです。
乳海撹拌において生み出された14の宝のひとつであるラクシュミー女神は、そのあまりの美しさに、多くの神々や聖仙から求婚されたといわれます。
しかし、ラクシュミー女神は横になり眠っていたヴィシュヌ神を求めました。
働き者で努力を怠らない者を好むラクシュミー女神は、ヴィシュヌ神は世界を守り、そして維持する神であることから、大変な努力と働きを行う者と考えたからだといわれます。
働きがあるところには、豊かさが生じます。
私たちが手にするお金、宝石、家、子孫、食事、そうした豊かさは、すべてラクシュミー女神のあらわれです。
その豊かさに気づくことは、自分自身の内にラクシュミー女神を呼び覚ますことであり、その気づきが更なる豊かさを招くと信じられています。

マハーヴィーラ・ジャヤンティ2021

2021年は4月25日に、インドの一部の慣習において、マハーヴィーラ・ジャヤンティが祝福されます。

マハーヴィーラ・ジャヤンティは、ジャイナ教の開祖であるマハーヴィーラの降誕祭です。チャイトラ月(3月から4月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)のトラヨーダシー(13日目)がその日にあたります。

マハーヴィーラは、偉大な勇者を意味し、ブッダと同時代の聖人です。ジャイナ教において、24人目のティールタンカラ(祖師)にあたります。人間の姿となって現れ解脱に至ったティールタンカラは、アリハントとして崇められます。アリハントのアリは破壊する、ハントは敵を意味し、自身の内の敵である自我や怒り欲望などを克服することを意味します。

不殺生(アヒンサー)をはじめとする五戒を説く彼は、マハートマー・ガーンディーに多大な影響を与えたとされています。

参照:2021 Mahavir Jayanti

ヴァーストゥ・プルシャ

ステイホームの言葉が聞かれるようになって1年が過ぎました。
外出を控えることが多くなった現在は、居住空間を見直す機会も多くあるかもしれません。
インドには、健やかで幸せな居住空間を生み出すための、ヴァーストゥと呼ばれる風水に似た叡智が伝わります。

ヴァーストゥは、太陽の光や風の動き、地球の磁場を考慮した建築の科学であり、非常に奥深く、複雑で多岐にわたります。
その中でも、ヴァーストゥの神として崇められるヴァーストゥ・プルシャについて知ると、幸せに暮らす術が見えてきます。
ヴァーストゥ・プルシャにまつわるさまざまな言い伝えのひとつには、創造の神であるブラフマー神との神話があります。

宇宙の創造の過程において、ブラフマー神がある生物の創造を試みた時のことでした。
その生物は、飽くなき飢えを満たすために、あらゆるものを貪り始めます。
そして、地球を自分の影で覆ってしまうほどに巨大化してしまいました。
巨人のようになったその生物に困り果てたブラフマー神は、8つの方角の守り神であるアシュタ・ローカパーラに助けを求めます。

アシュタ・ローカパーラは力を合わせ、その巨人を地面に押さえつけました。
押さえつけられた巨人は、なぜこのような扱いを受けるのか泣きながら訴えます。
するとブラフマー神は、この地に居住する人々から永遠に礼拝される存在になるという恩恵を与えました。
そうしてその巨人は、ヴァーストゥ・プルシャとして崇められるようになったと伝えられます。

ヴァーストゥ・プルシャが地面に押さえつけられた図は、ヴァーストゥ・プルシャ・マンダラと呼ばれ、ヴァーストゥの法則が示された重要なものです。
そこでは、44の神々が自然の動きと密接に結びつきながら、ヴァーストゥ・プルシャを固定しています。
それを見ると、私たちを育む偉大な自然が生きるこの地は、神の身体そのものであるということに気づかされます。

飽くなき欲望に比例するように巨大化する問題の中で、私たちはさまざまな困難に直面しています。
現代において、ヴァーストゥの法則に合う居住空間を構えることは容易ではありません。
しかし、少なくとも私たちは、神の身体の上で生活を営んでいるという気づきを常に持ち続ける必要があります。
そうしてこの世界を敬いながら、欲望を神々の下に定めて生きる時、真に健やかで幸せな日々を過ごすことができるはずです。

(文章:ひるま)

参照:Vastu Purusha Mandala

新型コロナウィルス緊急アンナダーナ活動報告(その49)

新型コロナウイルス緊急アンナダーナにご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

昨年の3月25日に始まった新型コロナウイルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、段階的な緩和が行われ、9月に感染拡大のピークを迎えました。
9月以降は減少傾向が続いていましたが、今年の3月以降に急速な勢いで感染の再拡大が進み、現在は第2波を迎えています。
これまでに累計感染者数は1292万人、死者数は16.8万人を超えました。

食事の奉仕は、4月3日に500皿(第89回目)、4月6日に500皿(第90回目)を配ることができました。
メニューはどちらもダール・チャーワル(豆のカレーとご飯、1皿45ルピー)です。
引き続き週2回のペースで、経済的に困窮する人々が暮らす地域を中心に、車両で移動しながらの奉仕となっています。

急速な勢いで第2波を迎えているインドでは、1日の新規感染者数が10万人を超え、過去最高となりました。
食事の奉仕を行う首都のデリーでも、100人台の日が続いていた新規感染者数は、5000人を超えています。
デリーでは、4月末まで夜間外出禁止令が出されました。
別の大都市であるムンバイでは、早くから第2波の感染拡大が深刻となり、夜間外出禁止令に加え週末のロックダウンが行われています。
昨年のように再び厳しい全土封鎖が行われるのではないかと、一部の出稼ぎ労働者が帰郷し始める動きも見られ、懸念される状況となっています。
一方で、インドはワクチンの製造大国でもあり、1月16日から始まった接種は、これまでに総接種回数が1億回に迫る勢いで進んでいます。

懸念される暗い状況が続きますが、太陽の光が満ちる今、インドでは新しい1年が始まる地域も少なくありません。
来週の新月からは女神を讃えるナヴァラートリーが始まり、その後はラーマ神の降誕祭やハヌマーン神の降誕祭が続きます。
こうして与えられた日々の中で、神々と向き合いながら学びを深め、より良い社会に向かって進むことを心がけたいと感じます。
社会に光を灯し続けられるよう、今後も皆様のあたたかなお気持ちを食事の奉仕としてお届けしていく予定です。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
次回の奉仕後、改めて、ご報告をさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

ヤムナー・ジャヤンティ2021

2021年は4月18日に、インドの一部の慣習において、ヤムナー・ジャヤンティが祝福されます。

ヤムナー・ジャヤンティは、ヤムナー川の降誕を祝福する吉日です。チャイトラ月(3月から4月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)のシャシュティー(6日目)がその日にあたります。

大自然のあらわれが神々として崇められてきたインドの世界において、川は古くから聖なる存在として崇められてきました。肥沃な大地をもたらすだけでなく、豊かな水とその流れが、あらゆるものを清め浄化すると捉えられてきたことにひとつの理由があります。

そんなインドでは、サラスワティー川、ヤムナー川、ガンジス川が3大河川として崇められることがあります。それぞれ、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神の女神として讃えられる存在です。ヤムナー女神は、太陽神であるスーリヤと妻のサンジュナーの子として生まれたと伝えられます。死の神であるヤマの妹、ヤミーと伝えられることもあります。

ヤムナー川は、ヒマーラヤ山麓の4大聖地のひとつであるヤムノートリーを水源とし、聖地イラーハーバード(アラーハーバード)でガンジス川に合流します。その途中にはタージ・マハルが佇み、マトゥラーなどのクリシュナ神の聖地を流れます。ヤムナー川は、クリシュナ神話においても重要な存在として崇められます。

参照:2021 Yamuna Jayanti

ドゥーマーヴァティー・ガーヤトリー・マントラ


・ॐ धूमावत्यै विद्महे संहारिण्यै धीमहि ।
तन्नो धूमा प्रचोदयात्‌ ॥
・om dhūmāvatyai vidmahe saṁhāriṇyai dhīmahi |
tanno dhūmā pracodayāt ||

・オーム ドゥーマーヴァティヤイ ヴィッドゥマヘー サンハーリンニャイ  ディーマヒ
タンノー ドゥーマー プラチョーダヤートゥ
・意味:我らが煙のような方(ドゥーマーヴァティー)を知り、破壊する方(サンハーリニー)を瞑想できるように
ドゥーマーよ、我らを導き給え

ドゥーマーヴァティー女神は、ドゥルガー女神の10の化身であるダシャ・マハーヴィディヤーに数えられる女神です。
シヴァ神を飲み込むことによって自らを生みだすと信じられ、未亡人の女神として伝えられます。
ドゥーマは煙を意味し、その姿は醜くも、そこに女神としての姿を見てとれる者に、恵みを授けると信じられます。
ドゥーマーヴァティー女神は、霊性の向上のために礼拝され、特に礼拝は、夜に1人で行うことが勧められます。
ドゥーマーヴァティー女神の礼拝は、世俗から離れる感覚を引き起こすと言われ、この世を放棄し霊的な道へ進む人にとって適切なものであると伝えられます。
ドゥーマーヴァティー女神は否定性を追払い、真の知識を獲得するために煙幕を超越する恩恵を授けると信じられています。

マツシャ・ジャヤンティ2021

2021年は4月12日に新月を迎え、この新月以降、いよいよ春のナヴァラートリーが始まります。
一部の地域や慣習では、この新月から3日目となる4月15日に、マツシャ・ジャヤンティが祝福されます。

マツシャは、魚の姿をしたヴィシュヌ神の化身として知られ、この日に姿をあらわしたと伝えられます。
ヴィシュヌ神はこの世界に危機が生じた時、世界を守るために特別な姿となってあらわれると信じられています。
マツシャは、起ころうとしていた大洪水から世界を救ったと伝えられる存在です。

ある時、人間の始祖であるマヌ王が川へ入ると、小さな魚が近づいてきました。
放そうとするとも、小さな魚は「大きくなるまで守って欲しい」とマヌ王に懇願します。
マヌ王はその小さな魚をすくいあげ、壺の中で育て始めました。
しかし、小さな魚はみるみる大きくなります。

やがて巨大魚となった小さな魚は、世界に危機をもたらす大洪水が起こることをマヌ王に予言しました。
マヌ王は、その巨大魚がヴィシュヌの化身であるマツシャであることに気づきます。
その後、マヌ王は巨大魚となったマツシャの助けによって大洪水を生き延び、地上に生命を再生させると、人類の始祖となったと伝えられます。

マツシャは、宇宙を清めながら完ぺきな均衡と調和の下に維持するヴィシュヌ神の象徴でもあります。
マツシャへの礼拝により、魚が池をきれいにするように、さまざまな悪影響が浄化されると信じられ、一説には、ヴァーストゥの引き起こす影響を浄化すると伝えられます。
また、魚が流れに反しながらも源流に向かって泳げるのは、流れに身を任せる術を知っているからであり、私たちが常に神々に身を任せながら、その源へ向かって歩み続けることを象徴しているともいわれます。

※マツシャ・ジャヤンティは他の日に祝福される慣習もあります。

参照:2021 Matsya Jayanti

プージャーをやる日時

このコラムをお読みいただいている方の中には、日々熱心に神々のマントラを唱えられていて、お気に入り神様のご縁の日には、ご自身でプージャーを執り行われる方も多いと思います。
私ガネーシャギリも、30年近くマントラを唱えておりますし、簡単なものですが15年以上プージャーを行っております。
こうした神々への祈りは、基本的には生涯続けるのが望ましいと思うのですが、私たちのような一般の人間が、世俗の生活や家庭生活を続けながら神に向き合うのは、仕事の問題など様々な制限が出てくる場合もあります。

ここから先はガネーシャギリの個人的な意見ではありますが、たとえば熱心にラクシュミー女神している方で、この女神の縁日である金曜日が、どうしても仕事が忙しいという方もおられるかもしれません。
また、ほとんどの神々は早朝の礼拝が勧められますが、早朝にはどうしても時間がとれない方もおられるかもしれません。

そのような場合、他の曜日や他の時間帯に礼拝をすることは問題ないだろうと思うのです。
もちろん、早朝の礼拝が勧められる神様の代表格ガネーシャの礼拝を深夜にする、などということはなるべく避けた方がいいのでしょうけれど、アシュタ・ヴィナーヤカ(8体のガネーシャの巡礼地)の寺院がおおむね午後10時くらいまで開いていることを考えれば、どうしても時間が取れないなら夜の礼拝でもいいと思うのです。

生涯礼拝を続けるために、断念しない方法を考えたいものですね。

(文章:ガネーシャ・ギリ)

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ガネーシャ・ギリ氏共著 『インド占星術と運命改善法』

ガネーシャ・ギリによるインド占星術鑑定

ガネーシャ・ギリによるヨーガクラス
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ハヌマーンとマイナーカ山

インドでは、3月を過ぎると太陽の光が燦々と降り注ぎ、4月に入ればもっとも暑い季節が始まります。
眩しいほどの光が溢れるこの時に祝福されるのが、太陽の象徴であるラーマ神の降誕祭です。
そして、そのラーマ神の降誕祭を過ぎると、ラーマ神を心から愛するハヌマーン神の降誕祭が祝福されます。
2021年は4月27日の満月です。

ラーマ神に献身的に仕えるハヌマーン神は、山を持ち上げたり、海を飛び越えたりと、障壁を次々に乗り越えていく果敢な姿が広く崇められます。
そのハヌマーン神の歩みには、私たちを教え導く力が秘められています。
叙事詩のラーマーヤナに見られる、マイナーカ山との神話にも学ぶべきことがあります。

ハヌマーン神は、愛するラーマ神の妃であり、誘拐されたシーター女神を救うべく、ランカー島に向かって飛び立ちました。
しかし、四方八方に広がる広大な海を飛び越えることは、決して容易なことではありません。
その険しい道を進んでいる時、海の真ん中に美しいマイナーカ山が現れ、休息をとるようハヌマーン神を招きました。

限られた時間しかないハヌマーン神にとって、マイナーカ山から差し出された善意は、有り難くも、その歩みを阻む障壁になるものでした。
その障壁は、単に進路を塞ぐものではなく、誘惑という困難を伴う任務の中で自らの心を試されるものでした。

しかし、ラーマ神に固く定まったハヌマーン神の心が揺れ動くことはなく、ハヌマーン神はマイナーカ山の申し出を丁重に断ります。
その際、マイナーカ山の山頂に触れて、その善意に敬意を示すことも忘れませんでした。

周囲を慮りながら、自分の道を突き進むハヌマーン神の姿には、日々の歩みを見つめ直す気づきを与えられます。
制約の多い日々を過ごす中で、私たちはどれだけ他者を想いながら、自分自身の努めをまっとうすることができるでしょうか。

日々の歩みにおいては、さまざまな障壁が待ち受けています。
しかし、ラーマ神という正義に心が定まったハヌマーン神の歩みに学ぶことで、私たちはどんな障壁をも乗り越える正しい力を得ることができるはずです。
そこでは、調和のある真に豊かな人生を突き進むことができるに違いありません。

(文章:ひるま)