バガヴァッド・ギーター第10章第24節

バガヴァッド・ギーター

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

पुरोधसां च मुख्यं मां
purodhasāṁ ca mukhyaṁ māṁ
プローダサーン チャ ムッキャン マーン
また私を司祭官における最上者である

purodhasām【男性・複数・属格 purodhas】[~らの、~らにとって][先頭に置かれたもの:dhā]任命された祭官、王侯に属する主祭官=purohita
ca【接続詞】そして、また、~と
mukhyam【男性・単数・対格 mukhya】口または顔の中または上にある、口に由来する;(―゜)中の頭首・首長・本源・先頭・第一または最上である、卓越した 【男性名詞】指導者
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私

विद्धि पार्थ बृहस्पतिम् ।
viddhi pārtha bṛhaspatim |
ヴィッディ パールタ ブリハスパティム
ブリハスパティと知れ、アルジュナよ

viddhi【二人称・単数・パラスマイパダ・命令法 √vid】[あなたは〜せよ]知る、理解する、気付く、学ぶ
pārtha【男性・単数・呼格 pārtha】[〜よ]プリターの息子。アルジュナのこと。
bṛhaspatim【男性・単数・対格 bṛhaspati】[~に、~を]ブリハスパティ[(祈祷主)、神名;古典梵語においては知恵と雄弁の神で、Nīti-śāstraその他の諸書の作者と称せられる];木星;[諸人の名]

सेनानीनाम् अहं स्कन्दः
senānīnām ahaṁ skandaḥ
セーナーニーナーム アハン スカンダハ
私は将軍におけるスカンダである

senānīnām【男性・複数・属格 senānī】[~らの、~らにとって]軍隊の指揮者、司令官、将軍;[(軍神、神々の軍隊の指揮者)スカンダ神の名]
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
skandas【男性・単数・主格 skanda】[~は、~が]跳ぶ者(いなご、[人名]);(属格)の流出または滴下;破壊;‘攻撃者’塞建陀(軍神、神の軍隊の指揮者、また子供達をおそう病魔の首領、永遠の若さを有し[クマーラ]、シヴァ神またはアグニ神の息子であり、クリッティカーによって育てられた[カールッティケーヤ])

सरसाम् अस्मि सागरः ॥
sarasām asmi sāgaraḥ ||
サラサーム アスミ サーガラハ
私は湖水における海である

sarasām【中性・複数・属格 saras】[~らの、~らにとって][流れている:sṛ]水桶、手桶;池、湖
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する
sāgaras【男性・単数・主格 sāgara】[~は、~が][sagara;伝説によれば、サガラの息子たちによって掘られ、それをバギーラタがガンガー河の水で満たした大貯水場]大海、海(広大、無尽、深遠、危険を表現するためにしばしば比喩として用いられる:―゜) 【複数形】サガラの息子たち

पुरोधसां च मुख्यं मां विद्धि पार्थ बृहस्पतिम् ।
सेनानीनामहं स्कन्दः सरसामस्मि सागरः ॥२४॥
purodhasāṁ ca mukhyaṁ māṁ viddhi pārtha bṛhaspatim |
senānīnāmahaṁ skandaḥ sarasāmasmi sāgaraḥ ||24||
アルジュナよ、私を司祭官における最上者ブリハスパティであると知りなさい。
私は将軍におけるスカンダ、湖水における海である。

バガヴァッド・ギーター第10章第23節

バガヴァッド・ギーター

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
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रुद्राणां शंकरश्चास्मि
rudrāṇāṁ śaṁkaraścāsmi
ルドラーナーン シャンカラシュチャースミ
私はルドラ神群におけるシャンカラである

rudrāṇām【男性・複数・属格 rudra】[~らの、~らにとって]嵐の神[マルト神の長、ルドラ神はブラーフマナ(梵書)においては時としてアグニ神の一形と見なされるが後にはシヴァ神と同一視される:【複数形】ルドラ神の息子たち、すなわちマルト神(十一または三十三を数える)];[ルドラ神に捧げられた詩句の略称];[人名] 【形容詞】ほえる、恐ろしい
śaṁkaras【男性・単数・主格 śaṁkara】[~は、~が][ルドラ神またはシヴァ神の称];[種々な著作者の名、とくにシャンカラーチャーリヤ] 【形容詞】繁栄させる、福利をもたらす
ca【接続詞】そして、また、~と
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する

वित्तेशो यक्षरक्षसाम् ।
vitteśo yakṣarakṣasām |
ヴィッテーショー ヤクシャラクシャサーム
夜叉と羅刹におけるクベーラである

vitteśas【男性・単数・主格 vitteśa】[~は、~が]富の神、[クベーラ神の称]
yakṣa【男性】[クベーラ神の従者、半神の一類の名];[あるムニの名];夜叉
rakṣasām【男性・複数・属格 rakṣas】[~らの、~らにとって]夜間の悪魔;羅刹
→yakṣarakṣasām【男性・複数・属格】[~らの、~らにとって]ヤクシャとラクシャ、夜叉と羅刹

वसूनां पावकश्चास्मि
vasūnāṁ pāvakaścāsmi
ヴァスーナーン パーヴァカシュチャースミ
私はヴァス神群における火神である

vasūnām【男性・複数・属格 vasu】[~らの、~らにとって]ヴァス神群、神々の一部類、その数は通常八;インドラ神が、後世にはアグニおよびヴィシュヌ神がその首長];光線(まれ) 【中性名詞】財貨、富、所有;黄金;宝石、真珠 【形容詞】善い、善良な
pāvakas【男性・単数・主格 pāvaka】[~は、~が]火;アグニ神 【形容詞】清浄な、明瞭な;明るい;浄化する
ca【接続詞】そして、また、~と
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する

मेरुः शिखरिणाम् अहम् ॥
meruḥ śikhariṇām aham ||
メールフ シカリナーム アハム
私は山岳におけるメール山である

merus【男性・単数・主格 meru】[~は、~が][Jambū-dvīpaの中央にあるとされる伝説上の黄金の山の名、その周囲を諸遊星が回転すると想像される];数珠の中心の玉;(指のある位置に)突き出た関節;[諸人の名]
śikhariṇām【男性・複数・属格 śikharin】[~らの、~らにとって]山 【形容詞】尖った、頂の尖った
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私

रुद्राणां शंकरश्चास्मि वित्तेशो यक्षरक्षसाम् ।
वसूनां पावकश्चास्मि मेरुः शिखरिणामहम् ॥२३॥
rudrāṇāṁ śaṁkaraścāsmi vitteśo yakṣarakṣasām |
vasūnāṁ pāvakaścāsmi meruḥ śikhariṇāmaham ||23||
私はルドラ神群におけるシャンカラ、夜叉と羅刹におけるクベーラ、
ヴァス神群における火神、山岳におけるメール山である。

バガヴァッド・ギーター第10章第22節

バガヴァッド・ギーター

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वेदानां सामवेदो ऽस्मि
vedānāṁ sāmavedo ‘smi
ヴェーダーナーン サーマヴェードー スミ
私はヴェーダにおけるサーマ・ヴェーダである

vedānām【男性・複数・属格 veda】[~らの、~らにとって]知識、祭祀の知識;ヴェーダ、神聖な知識;知覚
sāmavedas【男性・単数・主格 sāmaveda】[~は、~が]詠唱のためのヴェーダ
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する

देवानाम् अस्मि वासवः ।
devānām asmi vāsavaḥ |
デーヴァーナーム アスミ ヴァーサヴァハ
私は神々におけるインドラである

devānām【男性・複数・属格 deva】[~らの、~らにとって]天上の者、神格者、神、神聖な者;祭官、婆羅門;王、王侯;長
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する
vāsavas【男性・単数・主格 vāsava】[~は、~が]ヴァス神群の長、インドラ 【形容詞】ヴァス神群に関する、ヴァス神群から出た(等)

इन्द्रियाणां मनश्चास्मि
indriyāṇāṁ manaścāsmi
インドリヤーナーン マナシュチャースミ
また私は諸感官における意(マナス)である

indriyāṇām【中性・複数・属格 indriya】[~らの、~らにとって]神の力;支配;偉大な行為;活力;体力;精力;感官;感覚
manas【中性・単数・主格 manas】[~は、~が]心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
ca【接続詞】そして、また、~と
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する

भूतानाम् अस्मि चेतना ॥
bhūtānām asmi cetanā ||
ブーターナーム アスミ チェータナー
私は生類における知力である

bhūtānām【中性・複数・属格 bhūta】[~らの、~らにとって]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する
cetanā【女性・単数・主格 cetanā】[~は、~が]自覚、知能、精神

वेदानां सामवेदोऽस्मि देवानामस्मि वासवः ।
इन्द्रियाणां मनश्चास्मि भूतानामस्मि चेतना ॥२२॥
vedānāṁ sāmavedo’smi devānāmasmi vāsavaḥ |
indriyāṇāṁ manaścāsmi bhūtānāmasmi cetanā ||22||
私はヴェーダにおけるサーマ・ヴェーダ、神々におけるインドラ、
そして諸感官における意(マナス)、生類における知力である。

バガヴァッド・ギーター第10章第21節

バガヴァッド・ギーター

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आदित्यानाम् अहं विष्णुर्
ādityānām ahaṁ viṣṇur
アーディティヤーナーム アハン ヴィシュヌル
私はアーディティヤ神群におけるヴィシュヌである

ādityānām【男性・複数・属格 āditya】[~らの、~らにとって]アディティの息子;太陽神;太陽 【複数形】[一群の神の名、初め七神あるいは八神後に十二神];[月宿の名] 【形容詞】アディティに属する、アディティに由来する
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
viṣṇus【男性・単数・主格 viṣṇu】[~は、~が][天界の神(太陽の一面の神格化)の名、三歩で世界を跨ぐ、インドラ神の伴侶、始めはアーディティヤ諸神の中に加えられなかったが、後にはその首長となる。彼の頭は切り落とされた時太陽となる。彼は三主神中の第二、世界の維持者、ラクシュミー女神またはシュリーおよびサラスヴァティー女神の夫、愛の神の父で、シェーシャ蛇の上に休息し、ガルダ鳥に乗り、いろいろな化身となって地上に降りる]

ज्योतिषां रविर् अंशुमान् ।
jyotiṣāṁ ravir aṁśumān |
ジョーティシャーン ラヴィル アンシュマーン
光明における輝く太陽である

jyotiṣām【中性・複数・属格 jyotis】[~らの、~らにとって]光明、光輝;火;眼光、眼;月光;光明世界;智慧;生命の光、自由、歓喜、勝利
ravis【男性・単数・主格 ravi】[~は、~が]太陽、太陽神
aṁśumān【男性・単数・主格 aṁśumat】[~は、~が]太陽;[人名] 【形容詞】輝く

मरीचि मरुताम् अस्मि
marīci marutām asmi
マリーチ マルターム アスミ
私はマルト神群におけるマリーチである

marīci【男性・単数・主格 marīci】[~は、~が]マリーチ[プラジャーパティの名、七聖仙の一人];[大熊星座中の星の名];[あるダイティヤの名] 【女性名詞】(大気中に浮遊する)輝く微塵;光線
marutām【男性・複数・属格 marut】[~らの、~らにとって]暴風の神群[インドラ神の伴侶];神々 【単数形】風、空気;風の神;生気;呼吸;気息
asmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[私は~]ある、存在する、実在する

नक्षत्राणाम् अहं शशी ॥
nakṣatrāṇām ahaṁ śaśī ||
ナクシャトラーナーム アハン シャシー
私は星宿における月である

nakṣatrāṇām【中性・複数・属格 nakṣatra】[~らの、~らにとって]天体;星;星座;星宿[元来は二十七、後には二十八:ダクシャの娘および月の妻として人格化される]
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
śaśī【男性・単数・主格 śaśin】[~は、~が](兎を有する)、月;[人名]

आदित्यानामहं विष्णुर्ज्योतिषां रविरंशुमान् ।
मरीचिमरुतामस्मि नक्षत्राणामहं शशी ॥२१॥
ādityānāmahaṁ viṣṇurjyotiṣāṁ raviraṁśumān |
marīcimarutāmasmi nakṣatrāṇāmahaṁ śaśī ||21||
私はアーディティヤ神群におけるヴィシュヌ、光明における輝く太陽、
マルト神群におけるマリーチ、星宿における月である。

バガヴァッド・ギーター第10章第20節

バガヴァッド・ギーター

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अहम् आत्मा गुडाकेश
aham ātmā guḍākeśa
アハム アートマー グダーケーシャ
アルジュナよ、私は自己(アートマン)である

aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[~は、~が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
guḍākeśas【男性・単数・呼格 guḍākeśas】[~よ]グダーケーシャ。アルジュナの別名。名前は「濃い毛髪の者」〔guḍā(濃い) + keśa(髪)〕の意。
(「睡眠の主」guḍāka(睡眠) + iśa(主)ととられる場合があるが、guḍākeśaを説明するための当て字とされ、アルジュナが睡眠の主である記述は古典で見あたらないといわれる)

सर्वभूताशयस्थितः ।
sarvabhūtāśayasthitaḥ |
サルヴァブーターシャヤスティタハ
万物の心に宿る

sarva【男性】すべての、一切の、各々の;全体の
bhūta【男性】存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界
āśaya【男性】休息所、寝床;座、場所;住処、隠遁所;心、精神;思想、意向;考え方
sthitas【男性・単数・主格 sthita】立っている、立ち上がっている;〜に留まる・残る・位置している;〜に従事した・熱中した・耽った・献身した・実践する・に屈しない;着実な、守られた;定着した
→sarvabhūtāśayasthitas【男性・単数・主格、限定複合語】万物の心中に宿る、一切万物の心に住む

अहम् आदिश्च मध्यं च
aham ādiśca madhyaṁ ca
アハム アーディシュチャ マディヤン チャ
私は原初であり、中間である

aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
ādis【男性・単数・主格 ādi】[~は、~が]始、初;最初、始め
ca【接続詞】そして、また、~と
madhyam【中性・単数・主格 madhya】[~は、~が]中央の、中心の、中間の
ca【接続詞】そして、また、~と

भूतानाम् अन्त एव च ॥
bhūtānām anta eva ca ||
ブーターナーム アンタ エーヴァ チャ
そして、私は実に万物の終末である

bhūtānām【中性・複数・属格 bhūta】[〜の、〜にとって]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界
antas【男性・単数・主格 anta】[〜は、〜が]端、縁辺、限界;近接;終局;死;末尾の文字、最後の文字[文法];(属格)の最高点、〜の極致;結論;解決、決定;条件;内部;(―゜)をもって終わること
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ca【接続詞】そして、また、~と

अहमात्मा गुडाकेश सर्वभूताशयस्थितः ।
अहमादिश्च मध्यं च भूतानामन्त एव च ॥२०॥
ahamātmā guḍākeśa sarvabhūtāśayasthitaḥ |
ahamādiśca madhyaṁ ca bhūtānāmanta eva ca ||20||
アルジュナよ、私は万物の心に宿る自己(アートマン)である。
私は万物の原初であり、中間であり、かつ終末である。

バガヴァッド・ギーター第10章第19節

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श्रीभगवान् उवाच ।
śrībhagavān uvāca |
シュリーバガヴァーン ウヴァーチャ
クリシュナは語った

śrībhagavān【男性・単数・主格 śrībhagavat】栄光ある方、神聖な神、威厳ある尊者。ここではクリシュナのことを指す。
uvāca【三人称・単数・パラスマイパダ・完了 √vac】[彼は〜した]言う、語る

हन्त ते कथयिष्यामि
hanta te kathayiṣyāmi
ハンタ テー カタイッシャーミ
さあ、私はあなたに語ろう

hanta【間投詞】(行動に対する勧告を表す)、さあ!;(とるために)ここへ、取れ!;(注意を喚起するために)見なさい!ほら!;深い悲しみを表現するのにもまた用いられる:ああ!;驚き、喜び、急用をあらわす:おお!ああ!
te【単数・為格、二人称代名詞 tvad(tubhyamの附帯形)】[〜に、〜のために]あなた
kathayiṣyāmi【一人称・単数・パラスマイパダ・未来 √kath】[私は〜だろう]語る、話す;物語る;告ぐ、報告する;説明する

दिव्या ह्य् आत्मविभूतयः ।
divyā hy ātmavibhūtayaḥ |
ディヴィヤー ヒ アートマヴィブータヤハ
実に、自身の示現は神的であるから

divyās【男性・複数・主格 divya】天上の;神聖な;超自然の;魔術の;天界の;壮大な
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
ātmavibhūtayas【女性・複数・主格 ātmavibhūti】[〜らは、〜らが]自身の示現、自己顕現

प्राधान्यतः कुरुश्रेष्ठ
prādhānyataḥ kuruśreṣṭha
プラーダーンニャタハ クルシュレーシュタ
重要な点に関して、アルジュナよ

prādhānyatas【副詞】主として、大部分は、主なまたは重要な点に関して、要約して
kuruśreṣṭha【男性・単数・呼格 kuruśreṣṭha】[〜よ]クル族の最上者、アルジュナの別名。

नास्त्य् अन्तो विस्तरस्य मे ॥
nāsty anto vistarasya me ||
ナースティ アントー ヴィスタラッスヤ メー
私の多様性には限界が存在しない

na【否定辞】〜でない
asti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[彼は〜、それは〜]ある、存在する、実在する
antas【男性・単数・主格 anta】[〜は、〜が]端、縁辺、限界;近接;終局;死;末尾の文字、最後の文字[文法];(属格)の最高点、〜の極致;結論;解決、決定;条件;内部;(―゜)をもって終わること
vistarasya【男性・単数・属格 vistara】[〜の、〜にとって]広さ;多数;大勢の仲間;沢山のもの;詳細、微細な事項、詳細な記述、敷衍
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[〜の、〜にとって]私

श्रीभगवानुवाच ।
हन्त ते कथयिष्यामिदिव्या ह्यात्मविभूतयः ।
प्राधान्यतः कुरुश्रेष्ठनास्त्य् अन्तो विस्तरस्य मे ॥१९॥

śrībhagavānuvāca |
hanta te kathayiṣyāmidivyā hyātmavibhūtayaḥ |
prādhānyataḥ kuruśreṣṭhanāsty anto vistarasya me ||19||
クリシュナは語りました。
さあ、私はあなたに、重要な点について語ろう、アルジュナよ。
実に、私自身の示現は神的であり、その多様性には限りがないから。

バガヴァッド・ギーター第10章第18節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
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विस्तरेणात्मनो योगं
vistareṇātmano yogaṁ
ヴィスタレーナートマノー ヨーガン
自己のヨーガを、詳細をもって

vistareṇa【男性・単数・具格 vistara】[〜によって、〜をもって]広さ;多数;大勢の仲間;沢山のもの;詳細、微細な事項、詳細な記述、敷衍
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
yogam【男性・単数・対格 yoga】[〜に、〜を]ヨーガ、精神の集中、組織的な超脱法、瞑想、静慮、心統一

विभूतिं च जनार्दन ।
vibhūtiṁ ca janārdana |
ヴィブーティン チャ ジャナールダナ
そして示現を、クリシュナよ

vibhūtim【女性・単数・対格 vibhūti】[〜に、〜を]発達、増加;豊富;力の顕現、力(普通の意味);最高権力、偉大なこと;(祭式の)首尾よき結果;壮大、光輝;繁栄、幸運;富、財(普通の意味);富の女神ラクシュミー;灰(まれ) 【形容詞】広い、豊富な;威力ある、力強い
ca【接続詞】そして、また、〜と
janārdana【男性・単数・呼格 janārdana】[〜よ]ジャナールダナ。ヴィシュヌ神またはクリシュナ神の称。名前は「人を悩ます者、人々を苦しめる者」の意。

भूयः कथय तृप्तिर् हि
bhūyaḥ kathaya tṛptir hi
ブーヤハ カタヤ トリプティル ヒ
更に、あなたは語れ、なぜならば飽きることが

bhūyas【副詞】一層多く;もっとも多く;大いに、非常に、はなはだ;その上に;なおまた、さらに、そのほかに、なお一層;再び、新たに
kathayantas【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 √kath】[あなたは〜せよ]語る、話す;物語る;告ぐ、報告する;説明する
tṛptis【女性・単数・主格 tṛpti】[〜は、〜が]満足、飽足;嫌厭
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に

शृण्वतो नास्ति मे ऽमृतम् ॥
śṛṇvato nāsti me ‘mṛtam ||
シュリンヴァトー ナースティ メー ムリタム
甘露を聞いている私にとってないから

śṛṇvatas【男性・単数・属格・現在分詞 √śru】[〜している]聞く、聴く、耳にする、傾聴する
na【否定辞】〜でない
asti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[彼は〜、それは〜]ある、存在する、実在する
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[〜の、〜にとって]私
amṛtam【中性・単数・対格 amṛta】[〜に、〜を]不死;不滅者の世界;諸神の飲料、神酒、甘露;療治(の一種);薬;供儀の残物;水;乳;光線

विस्तरेणात्मनो योगं विभूतिं च जनार्दन ।
भूयः कथय तृप्तिर्हि शृण्वतो नास्ति मेऽमृतम् ॥१८॥

vistareṇātmano yogaṁ vibhūtiṁ ca janārdana |
bhūyaḥ kathaya tṛptirhi śṛṇvato nāsti me’mṛtam ||18||
自己のヨーガと示現とを、更に詳細に語ってください、クリシュナよ。
なぜならば、甘露を聞いているとき、私は飽きることがないから。」

バガヴァッド・ギーター第10章第17節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
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कथं विद्याम् अहं योगिंस्
kathaṁ vidyām ahaṁ yogiṁs
カタン ヴィディヤーム アハン ヨーギンス
どのように私は知るべきか、ヨーギンよ

katham【疑問副詞】どうして、いかにして、なぜに
vidyām【一人称・単数・パラスマイパダ・願望法 √vid】[私は〜だろう、私は〜するべき]知る、理解する、精通する、見出す
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[〜は、〜が]私
yogin【男性・単数・呼格 yogin】[〜よ]ヨーガ行者、修行者、実践者

त्वां सदा परिचिन्तयन् ।
tvāṁ sadā paricintayan |
トヴァーン サダー パリチンタヤン
あなたを常に思念して

tvām【男性・単数・対格、二人称代名詞 tvad】[〜に、〜を]あなた
sadā【副詞】始終、常に、何時でも
paricintayan【男性・単数・主格・現在分詞・使役活用 pari√cint】[〜させている]考慮する、正当に考える;熟考する;(対格)を考える、工夫する

केषुकेषु च भावेषु
keṣukeṣu ca bhāveṣu
ケーシュケーシュ チャ バーヴェーシュ
そして、どのような状態において

keṣu【男性・複数・処格、疑問代名詞 kim】何、誰、なぜ、どんな、どのように
keṣu【男性・複数・処格、疑問代名詞 kim】何、誰、なぜ、どんな、どのように
ca【接続詞】そして、また、〜と
bhāveṣu【男性・複数・処格 bhāva】[〜らにおいて、〜らのなかで]生成すること、生起すること、起こること;(―゜)に変わること、(処格)に変化すること;在ること、存在;永続、存続;〜である状態;あること・成ること;振る舞い、行状;状態、状況;階級、地位;真の状態、真実;あり方、性質;心境、性向、気質、考え方、思想、意見、心情、感情;情緒;想定;意義、趣旨;愛情、愛;情緒の所在、心臓、精神;物、事物;実在、生類;思慮ある人;占星術上の宿または宮

चिन्त्यो ऽसि भगवन् मया ॥
cintyo ‘si bhagavan mayā ||
チンティヨー シ バガヴァン マヤー
あなたは私によって考えられるべきか、バガヴァットよ

cintyas【男性・単数・主格 cintya√cintの未来受動分詞)】考えられるべき;(なお)考察すべき、疑わしい、訝しい
asi【二人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[あなたは〜]ある、存在する、実在する
bhagavan【男性・単数・呼格 bhagavat】[〜よ]ヴィシュヌ神・クリシュナ神、またはシヴァ神の呼び名;仏陀・菩薩またはJinaの呼び名
mayā【単数・具格、一人称代名詞 mad】[〜によって、〜をもって]私

कथंविद्यामहं योगिंस्त्वां सदा परिचिन्तयन् ।
केषुकेषु च भावेषु चिन्त्योऽसि भगवन्मया ॥१७॥

kathaṁvidyāmahaṁ yogiṁstvāṁ sadā paricintayan |
keṣukeṣu ca bhāveṣu cintyo’si bhagavanmayā ||17||
ヨーギンよ、私はどのようにして、常に思念しつつ、あなたを知ることができるでしょうか。
バガヴァットよ、私はどのような状態において、あなたを考えるべきでしょうか。

バガヴァッド・ギーター第10章第16節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

वक्तुम् अर्हस्य् अशेषेण
vaktum arhasy aśeṣeṇa
ヴァクトゥム アルハシ アシェーシェーナ
余すことなく語られよ

vaktum【不定詞 √vac】[〜するため、〜すべく、〜すること]言う・話す・告げる・知らせる・記述する;名付ける、呼ぶ;叱る
arhasi【二人称・単数・パラスマイパダ・現在 √arh】[あなたは〜]〜できる、資格がある、権利がある;〜すべきである、余儀なくさせられる;責を負う;価値がある、匹敵する
aśeṣeṇa【男性・単数・具格 aśeṣa】[〜によって、〜をもって]残余なきこと 【形容詞】全部の、すべての、完全な

दिव्या ह्य् आत्मविभूतयः ।
divyā hy ātmavibhūtayaḥ |
ディヴィヤー ヒ アートマヴィブータヤハ
なぜならば、自身の示現は神的であるから

divyās【男性・複数・主格 divya】天上の;神聖な;超自然の;魔術の;天界の;壮大な
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
ātmavibhūtayas【女性・複数・主格 ātmavibhūti】[〜らは、〜らが]自身の示現、自己顕現

याभिर् विभूतिभिर् लोकान्
yābhir vibhūtibhir lokān
ヤービル ヴィブーティビル ローカーン
それらの示現によって、世界を

yābhis【女性・複数・具格、関係代名詞 yad】[〜らによって、〜らをもって]〜であるもの、〜である人
vibhūtibhis【女性・複数・具格 vibhūti】[〜らによって、〜らをもって]発達、増加;豊富;力の顕現、力(普通の意味);最高権力、偉大なこと;(祭式の)首尾よき結果;壮大、光輝;繁栄、幸運;富、財(普通の意味);富の女神ラクシュミー;灰(まれ) 【形容詞】広い、豊富な;威力ある、力強い
lokān【男性・複数・対格 loka】[〜らに、〜らを]空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること

इमांस् त्वं व्याप्य तिष्ठसि ॥
imāṁs tvaṁ vyāpya tiṣṭhasi ||
イマーンス トヴァン ヴィヤーピヤ ティシュタシ
これらの(世界)を、あなたは満たし続ける

imān【男性・複数・対格、指示代名詞 idam】[〜らに、〜らを]この、これ
tvam【単数・主格、二人称代名詞 tvad】[〜は、〜が]あなた
vyāpya【絶対分詞 vi√āp】[〜している]普及する、満ちる;〜に到達する
tiṣṭhasi【二人称・単数・パラスマイパダ・現在 √sthā】[あなたは〜]立つ;静止する、停止する、とまる;流れが止まる;滞在する、とどまる;存在し続ける;〜のままである;し続ける

वक्तुमर्हस्यशेषेण दिव्या ह्यात्मविभूतयः ।
याभिर्विभूतिभिर्लोकानिमांस्त्वं व्याप्य तिष्ठसि ॥१६॥

vaktumarhasyaśeṣeṇa divyā hyātmavibhūtayaḥ |
yābhirvibhūtibhirlokānimāṁstvaṁ vyāpya tiṣṭhasi ||16||
この世界を遍く満たしている、あなた自身の神的な示現について、
余すことなく語ってください。

バガヴァッド・ギーター第10章第15節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

स्वयम् एवात्मना ऽत्मानं
svayam evātmanā ‘tmānaṁ
スヴァヤム エーヴァートマナー トマーナン
あなたのみ、自身によって自己を

svayam【副詞】自身(彼自身等);ひとりでに、自ら進んで、自発的に
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ātmanā【男性・単数・具格 ātman】[〜によって、〜をもって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[〜に、〜を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我

वेत्थ त्वं पुरुषोत्तम ।
vettha tvaṁ puruṣottama |
ヴェーッタ トヴァン プルショーッタマ
あなたは知る、最上の人よ

vettha【二人称・単数・パラスマイパダ・現在 √vid】[あなたは〜]知る、理解する、精通する、見出す
tvam【単数・主格、二人称代名詞 tvad】[〜は、〜が]あなた
puruṣottama【男性・単数・呼格 puruṣottama】[〜よ]最上の人;優れた召使;最高の存在、最高我;[ヴィシュヌ神、クリシュナ神の称];[諸人の名]

भूतभावन भूतेश
bhūtabhāvana bhūteśa
ブータバーヴァナ ブーテーシャ
万物の創造主よ、万物の主よ

bhūtabhāvana【男性・単数・呼格 bhūtabhāvana】[〜よ]生命の安寧をつくる・もたらす、生命の創造主、[ヴィシュヌ神・シヴァ神・ブラフマー神の称]
bhūteśa【男性・単数・呼格 bhūteśabhūta + īśa)】[〜よ]創造物の主、[ブラフマー神・ヴィシュヌ神ならびに太陽の称];魔物の主、[シヴァ神の称]

देवदेव जगत्पते ॥
devadeva jagatpate ||
デーヴァデーヴァ ジャガットパテー
神々の主よ、世界の主よ

devadeva【男性・単数・呼格 devadeva】[〜よ]諸神中の神、最上神;ブラフマー神・シヴァ神・ヴィシュヌ神・クリシュナ神またはガネーシャ神の称];(複数形)婆羅門達
jagatpate【男性・単数・呼格 jagatpati】[〜よ]世界の主[ブラフマー神・シヴァ神・ヴィシュヌ神またはクリシュナ神・アグニ神・太陽の称]

स्वयमेवात्मनाऽत्मानं वेत्थ त्वं पुरुषोत्तम ।
भूतभावन भूतेश देवदेव जगत्पते ॥१५॥

svayamevātmanā’tmānaṁ vettha tvaṁ puruṣottama |
bhūtabhāvana bhūteśa devadeva jagatpate ||15||
あなただけが、自ら自己を知る。最上の主よ。
万物をもたらす万物の主、神々の主、世界の主よ。