ヨーガ・スートラ第1章第17節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


वितर्कविचारानन्दास्मितारूपानुगमात्सम्प्रज्ञातः॥१७॥
Vitarkavicārānandāsmitārūpānugamātsamprajñātaḥ||17||
ヴィタルカヴィチャーラーナンダースミタールーパーヌガマートサムプラジュニャータハ
推理、熟考、至福、自我意識を伴うのが、有想三昧である。

簡単な解説:本節より、ヨーガの最終段階であり、一般的に有想三昧と無想三昧として知られる三昧(サマーディ)について説かれます。まず、有想三昧とは、推理、熟考、至福、自我意識の4つのプロセスがあり、こうして瞑想が深まっていくと説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第16節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तत्परं पुरुषख्यातेर्गुणवैतृष्ण्यम्॥१६॥
Tatparaṁ puruṣakhyāterguṇavaitṛṣṇyam||16||
タットパラン プルシャキャーテールグナヴァイトリシュンヤム
その最高は、プルシャを悟得することで、グナに対する渇望がないことである。

簡単な解説:前節において、心の働きを止滅する方法の一つである離欲について、見たり聞いたりしたものに対し欲望を抱かない制御された意識であると説かれました。そして本節では、その離欲の最高の状態について、プルシャ(本当の自分)を真に理解することで、グナ(一切事物の創造における三つの基礎的性質)に対する欲望さえなくなった状態であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第15節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


दृष्टानुश्रविकविषयवितृष्णस्य वशीकारसञ्ज्ञा वैराग्यम्॥१५॥
Dṛṣṭānuśravikaviṣayavitṛṣṇasya vaśīkārasañjñā vairāgyam||15||
ドリシュターヌシュラヴィカヴィシャヤヴィトリシュナッスャ ヴァシーカーラサンジュニャー ヴァイラーギャム
見たり聞いたりした対象への渇望がない者の、克己の意識が、離欲である。

簡単な解説:前節において、心の働きを止滅する方法の一つである修習について、絶え間なく真の献身をもって行われることで、しっかりとした基礎を築くと説かれました。そして本節では、心の働きを止滅するもう一つの方法である離欲について、見たり聞いたりしたものに対し欲望を抱かない制御された意識であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第14節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


स तु दीर्घकालनैरन्तर्यसत्कारासेवितो दृढभूमिः॥१४॥
Sa tu dīrghakālanairantaryasatkārāsevito dṛḍhabhūmiḥ||14||
サ トゥ ディールガカーラナイランタリヤサトカーラーセーヴィトー ドリダブーミヒ
そしてそれは、長い時間休むことなく、敬意をもって行われることで、堅固な基礎を築く。

簡単な解説:前節において、心の働きを止滅する方法の一つである修習について、心が働かないよう留まろうと努力することであると説かれました。本節では、その修習について、絶え間なく真の献身をもって行われることで、しっかりとした基礎を築くと説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第13節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तत्र स्थितौ यत्नोऽभ्यासः॥१३॥
Tatra sthitau yatno’bhyāsaḥ||13||
タットラ スティタウ ヤトノービヤーサハ
それにおいて、留まろうとする努力が修習である。

簡単な解説:前節において、自分自身が本来の姿であることを妨げる心の働きを止滅する方法として、修習と離欲があると説かれました。そして本節では、そのうちの修習について、心が働かないよう留まろうと努力することであると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第12節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


अभ्यासवैराग्याभ्यां तन्निरोधः॥१२॥
Abhyāsavairāgyābhyāṁ tannirodhaḥ||12||
アビヤーサヴァイラーギャービヤーン タンニローダハ
修習と離欲によって、それは止滅される。

簡単な解説:前節までに、自分自身が本来の姿であることを妨げる五種類の心の働き(正しい認識、間違った認識、空想、睡眠、記憶)について説かれました。そして本節では、それらの働きを止滅する方法として、修習と離欲があると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第11節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


अनुभूतविषयासम्प्रमोषः स्मृतिः॥११॥
Anubhūtaviṣayāsampramoṣaḥ smṛtiḥ||11||
アヌブータヴィシャヤーサムプラモーシャハ スムリティヒ
経験した対象を失わないことが、記憶である。

簡単な解説:前節において、心の働きの一つである睡眠は、「無」という状態に対し心が働いている状態であると説かれました。そして本節では、過去に経験した対象が失われず、再び蘇ることが記憶であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第10節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


अभावप्रत्ययालम्बना वृत्तिर्निद्रा॥१०॥
Abhāvapratyayālambanā vṛttirnidrā||10||
アバーヴァプラティヤヤーラムバナー ヴリッティルニドラー
存在しないものに基づく心の働きが、睡眠である。

簡単な解説:前節において、心の働きの一つである空想は、言葉の理解によって生まれ、実際には存在しないものであると説かれました。そして本節では、存在しないものに基づく心の働き、つまり「無」という状態に対し心が働いている状態が睡眠であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第9節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


शब्दज्ञानानुपाती वस्तुशून्यो विकल्पः॥९॥
Śabdajñānānupātī vastuśūnyo vikalpaḥ||9||
シャブダジュニャーナーヌパーティー ヴァストゥシューニョー ヴィカルパハ
言葉の知識に生まれ、実体のないものが、空想である。

簡単な解説:前節において、心の働きの一つである間違った認識は、事実の取り違えに基づく誤った知識であると説かれました。そして本節では、心の働きの一つである空想について、言葉の理解によって生まれ、実際には存在しないものであると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第8節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


विपर्ययो मिथ्याज्ञानमतद्रूपप्रतिष्ठम्॥८॥
Viparyayo mithyājñānamatadrūpapratiṣṭham||8||
ヴィパリヤヨー ミッティヤージュニャーナマタドルーパプラティシュタム
間違った認識とは、事実の取り違えに基づく誤った知識である。

簡単な解説:前節までに、心の働きの一つである正しい認識の手段として、直接の経験による知識、正しい推理による知識、聖典による知識があると説かれました。本節では、間違った認識について、事実の取り違えに基づく誤った知識であると説かれます。