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雑記帳

インドの道端

インドでする好きなことの一つに、道端の観察があります。歩きながら、バスの窓から、ぎゅうぎゅう詰めのリキシャから、チャイ屋や、たまにはきれいなレストランから、角度や気分が変わっても、そこから見える道端には、雑然と、全てのものが存在しているように見えるんです。
インド人は何でも道端に放り投げます。牛の糞だらけの道には、お菓子の袋や生ゴミ、プラスチックの容器やサンダル、何だかわからない布切れ、本や人形、とにかく何でも落ちています。汚いなぁとつくづく思いますが、そこにはピンクや水色のどぎつい色で塗られた神様がどっしりと座り、通りすがる人々は手を合わせます。よだれを垂らした犬が死んだように眠っていて、自分の背丈を越えるほどの巨大な牛がうろついていることもあります。彼らはいつもお腹をすかせていて、野菜や果物を持って歩いていると、目がけて突撃されることもありました。生ゴミなどは牛が食べてくれるので、自炊生活で出るゴミは集めて道端にいる牛にやったりします。でも、そういう時に限ってどこにもおらず、気づけば生ゴミを持って自分がうろうろしていたりします。不思議なインドの世界にどっぷりと浸っていると感じる瞬間です。
ほうきを持って掃除をしている人も見かけますが、たいていは、時たま降る大雨があたりを一斉にきれいにしてくれます。
物乞いや死にかけた人がいて、その隣で、延々とマントラを唱えている人がいます。何かに怒っている人や、ひたすらに祈っている人もいます。洗濯をしている人や、ご飯を炊いている人もいます。聖も俗も、生も死も、いものも奇麗なものも、すべてが当たり前のようにそこにあるので、ついつい見入ってしまうのです。
生活習慣も文化も違えば珍しく映るのは当然ですが、インドは何度訪れても新しい発見を与えてくれます。活気が満ち溢れる路上に見える生活が、何も隠そうとはせず、良いものも悪いものもあるがままの姿を見せてくれるからかもしれません。あまりにもリアルに物事が迫ってくるので、疲れることも多々ありますが、インドの生活が面白いのはきっとそのせいだと思います。
(文章:ひるま)

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