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雑記帳

生命の露

地・水・火・風・空。あらゆる物質の根源として存在するこの五元素は、宇宙を生み出すと共に、私たちの体の中にも同様に存在し、物質であるこの肉体を創造しながら維持しているとインドの古い教えが伝えています。その教えはまた、私たちの体が小宇宙であり、世界にあるものはすべて私たちの体の中にも存在していると述べています。
それは、月と太陽も同じです。脊椎を一つの山に見立て、その山の中腹である喉の上方に月が、下腹部に太陽があり、そして、月からはいつも不死の甘露が生み出され、私たちに生命をもたらしているのだと言います。
月から滴り落ちるその生命の露は、何もせずにいれば、下方にあるマニプーラ・チャクラである太陽へと落ちて消滅し、老いや衰えが生じます。それ故、滴り落ちる生命の露が太陽の内に飲み込まれぬよう上方へと留めるべく、様々なヨーガの術が行われます。五番目のチャクラである「ヴィシュッダ・チャクラ」こそがその露が留まる場所であり、私たちの体を小宇宙とし、その小さな世界の中で神と繋がるべく行われるヨーガにおいて、ヴィシュッダ・チャクラに集中した行いは欠かすことのできないものの一つです。
あらゆるヨーガの行いを通して「清浄」を意味するヴィシュッダ・チャクラの内で保たれたその生命の露は、浄化され純粋なものとなり、空の要素を持つこのチャクラのエネルギーによって、道程を踏み外さぬよう全身へと行き渡ってゆきます。
ヨーガの行いをこの清浄の輪に捧げ瞑想を続ける時、浄化された生命の露が体を巡る感覚は、心にもまたその清浄さを覚えさせ、偽りや嘘さえも近寄ることを許しませんでした。体も心も純粋な浄化されたエネルギーとなった時、思考からも、行動からも、言葉からも、虚偽や錯覚は生じないのだと、ヨーガの教えを身を持って感じたことを覚えています。その教えが言うように、ヨーガの行いは真実そのものであり、生も死をも超えたところにある究極の境地へと私たちの意識を向かわせていきます。
私たちの体、その小さな世界の中で、真実を証明するための働きがいつの時も行われています。生命の露が今も自分の内で生みだされていること、そして、永遠で不変の真理に気づくべく、今日もヨーガの行いを続けています。
(文章:ひるま)

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