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アーサナ

耳を圧迫するアーサナ

心が浮き立つ喜ばしい春の陽気が続く時となりました。
眩い光が溢れる朗らかなこの季節は、目覚める活力を感じる瞬間が多くあります。
しかし、気圧の変動が大きく、寒暖の差や日照時間の変化もあることから、この時期は体調を崩しやすくなる時ともいわれます。
さらに、新しい生活が始まることで変化する環境によっても、心身は不調に陥りがちです。

そんな時に実践したいヨーガのポーズがあります。
カルナピーダーサナと呼ばれるそのポーズは、耳を圧迫するポーズとして広く知られるポーズです。
逆さまになりながら前屈をする鋤のポーズ、ハラーサナの流れで行われることが多くあります。

カルナピーダーサナは、ハラーサナの状態から、足を左右に少し開きます。
そして、膝を曲げて足を頭の方に引き寄せ、膝で両耳を挟みます。
この姿勢がカルナピーダーサナです。

このポーズの実践を通じては、ハラーサナ以上に内臓機能の働きが促進されるといわれます。
また、喉元に刺激が加わることで、新陳代謝や自律神経に関わる喉元の甲状腺の働きが整えられると伝えられてきました。
これらの効果に加え、カルナピーダーサナにはプラティヤーハーラの恩恵があります。
プラティヤーハーラは感覚の対象物から自らを引き離し、内なる世界へと向かう感覚器官の制御として知られる修練です。

このカルナピーダーサナの実践では、膝で耳が塞がれることにより、外部からの音が遮断されます。
そして、亀が頭や手足を甲羅に引き込むように身体を丸めることで、意識や感覚がゆっくりと内側へ向かい始めます。
そこで聞こえるのは、自分自身の呼吸です。

生命の維持に必要不可欠な呼吸は、自己認識の礎になるものとされてきました。
それは、自分自身の本質につながるための架け橋になるものでもあります。
このポーズの実践を通じてはっきりと聞こえるその呼吸は、自分自身を本質へと導き、強く結びつけてくれるものに他ありません。

この修練を繰り返し実践しながら、そこに安住することを学ぶ時、心身は真の喜びの中で生きることが可能になります。
そこでは、外界の変化に揺さぶられることなく、どんな時も明るい日々を過ごすことができるはずです。

(文章:ひるま)

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