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フェスティバル

アマルナート・ヤートラー2022

インド北部のジャンムー・カシミール州に位置するアマルナート寺院では、今年は6月30日からアマルナート・ヤートラーが始まります。

アマルナート・ヤートラーは、標高3888mのヒマーラヤ山中にある聖なるアマルナート洞窟を目指し、氷河に囲まれた険しい山道を登る巡礼です。
アマルナート洞窟には、シヴァ神の象徴であるリンガムが氷柱として現れ、人々はこの氷柱を拝むために巡礼に赴きます。
毎年6月から8月にかけてがこの巡礼の時期にあたります。
ここにあるアマルナート寺院は、51のシャクティ・ピータ(シヴァ神の最初の妻サティの身体の一部一部がある場所)の一つに数えられ、数あるインドの寺院の中でもとりわけ重要視される寺院です。

アマルナート洞窟は、シヴァ神がパールヴァティー女神に不死の秘密を説いた場所として知られます。
パールヴァティー女神が不死の秘密を教えて欲しいとシヴァ神に尋ねた時、シヴァ神はこの人里離れたアマルナート洞窟に向かったといわれます。
その道は、パハルガームから始まりました。

パハルガームにおいて、シヴァ神はまず乗り物である牡牛のナンディを手放します。
そして、チャンダンワーリーの畔に着いた時、シヴァ神はその髪に飾られた三日月を手放しました。
シェーシャナーグの湖に着いた時は、首に巻きつく蛇を手放します。
マハーグナの山に着いた時は、息子のガネーシャ神を手放しました。
そして、パンチャタルニーに着いた時、シヴァ神は5元素を手放します。
そうして洞窟にたどり着いたシヴァ神は、パールヴァティー女神に不死の秘密を説き始めたと伝えられます。

シヴァ神は、パールヴァティー女神に不死の秘密を説くために、すべてを手放しました。
破壊神であり時を超えた偉大な存在であるシヴァ神は、人生という険しい道を歩む私たちに不変の喜びに至る道程を見せ、その不死の秘密を伝えています。

インドの聖典では、神に謁見すること(ダルシャン)は、非常に大きな功徳があるといわれます。
聖地へ赴いてダルシャンを受けることは難しくても、自分自身の内に神を見出し、その恵みの中で幸せに日々を歩む修練を努めることが重要となるでしょう。

参照:Shri Amarnath Ji Shrine Board.

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