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雑記帳

心に現れる6つの敵

ヒンドゥー教の教えでは、私たちの解脱を妨げるものに、6つの敵がいることが伝えられます。
シャドリプと呼ばれるその6つの敵は、アリシャドヴァルガとも呼ばれ、私たちの心に現れるものとされてきました。

6つの敵は、カーマ(欲望)、クローダ(怒り)、ローバ(貪欲)、マダ(傲慢)、モーハ(妄想)、マートサルヤ(嫉妬)にあたります。
これらの敵に征服されると、解脱が妨げられるだけでなく、人生に計り知れない苦悩がもたらされると伝えられます。
この敵のあり方については、さまざまに伝えられますが、例えば、以下のように伝えられることがあります。

まず、本当の自分に対する無知によって、自分のエゴが自分であるという妄想(モーハ)が生まれます。
その心は、傲慢(マダ)の状態に陥ります。
すると、傲慢な心から欲望(カーマ)が栄え始めます。
その欲望が満たされていくと、さらに多くを求め、心は貪欲(ローバ)になっていきます。
そして、その貪欲な心を満たすことができなくなると、怒り(クローダ)を感じ始めます。
怒りを感じる心は、自分よりも多くを持っている者に嫉妬(マートサルヤ)するようになります。
そうして私たちは、絶えず不安で、深い苦悩に束縛され続けます。

一方で、聖典のバガヴァッド・ギーターには、ある有名な詩句があります。
そこで、クリシュナ神は次のように説いています。

人は心によって自己を向上させるべきであり、自己を沈めてはならない。
なぜなら、心こそ自己の朋友であり、心こそ自己の敵であるから。
(バガヴァッド・ギーター第6章第5節)

そして、心を克服した人は大いなる自由を得ると、クリシュナ神は説きました。

心を克服するために、私たちはそこに現れる敵を倒す方法を学ばなくてはなりません。
それは、至高神への祈念、マントラの詠唱、ヨーガの実践など、さまざまに伝えられます。
何より、それらに対する不断の修練こそが、心の克服に必要不可欠であることが説かれてきました。

日々の中で、心にこうした敵の動きが見られるときには、より一層の修練を努めなければなりません。
そうして本当の自分である、満たされた純粋な意識に対する気づきを育む時、私たちは真の解放を得ることができるはずです。

(文章:ひるま)

参照:Arishadvargas

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