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雑記帳

ハヌマーン生誕祭

霊的な道を行く上で欠かすことの出来ない行いの一つに献身があります。自我を捧げることによって見える至上者との一体は、悟りへと至る為の道の一つとして伝えられ、ここで修行を続ける人々の多くは、グルに仕え、神に仕え、精神性を日々深めています。
先日迎えたラーマ神の生誕祭、そしてここで訪れるのがラーマ神に献身的に仕えたハヌマーン神の生誕祭です。自ら胸を引き裂くハヌマーン神のその胸の中には、いつの時も、ラーマ神と妃のシーターが描かれます。主を強く思う心は山を片手で持ち上げるほどの力と、どんな悪も寄せ付けない強さを見せ、人々の心を惹きつけています。
ハヌマーン神がそれほどの強さを見せるのは、主を思う忠誠心にあります。その姿は、神である真実に心を定めることによって自身が正され、そしてどんな弱さも克服されることを強く示しています。見返りのない愛が強さを与え、何があっても疑いや不安を抱くことはありません。
風神ヴァーユの息子として知られる猿神ハヌマーン神は、風のように、そして猿として、あちこちを自由に動き飛び回ります。それは人々の心を示しているとも言われます。対象物から対象物へと定まらない心は、時に、人々の内から平安を奪っていきます。しかし、ハヌマーン神はラーマ神へのこの上ない忠誠によって、そんな特質すらも神聖なものとし、神話ラーマーヤナにおいては、山を超え海を渡り、誘拐されたラーマ神の妃シーターを見つけ出します。
どんな心も、神である真実へと差し出され、そして定められた時、確固たる強さと安定を得るのだと教えられます。精神性が豊かに溢れるインドの社会であっても、整わない社会福祉や蔓延る貧困など、その生活はやはり大変なものがあります。しかし、そんな中で生き抜く人々の姿を見ながら、その強さの源である神の存在を強く感じるように、神を慕い働くことの大切さを気づかされます。
また、神を強く想うことは、自身の内に平安という王国を築きます。正義の下で、その王国に住まうハヌマーン神のように、どんな時も安らかでそして強くありたいと今改めて願っています。ハヌマーン神の生誕祭は次の満月、4月25日(日本時間では26日)です。その恩恵が広く皆さまの下にも授けられますことお祈りしております。
(文章:ひるま)

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