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雑記帳

グルの存在

巡礼や瞑想など、精神性を育む道には多くの術が示され、その歩みの中で人々はさまざまな経験を通じ、自らと向き合い、真理を探求します。そこには、複雑な動きを見せる心や肉体の働きと究極的に向き合う瞬間が溢れ、さまざまな疑問が浮かび上がる時があります。
そんな道において欠かすことのできないものが、グル(導師)の存在です。グルとは、「闇を追い払う者」を意味します。真っ暗な道を進む時、道を照らす灯りが必要であるように、グルはまさに、心に生じる疑いや迷いといった暗闇を追い払う、明るい光そのものです。
言葉を通じ、存在を通じ、欲する時に欲する答えを授けるグルの偉大さは、形容しがたいほどに大きなものであることを、どんな時も思い出します。その存在は、一瞬一瞬に息吹を与えるようなものでした。身を委ねる強さと優しさに溢れ、ただその側にありたいと、感じたことも事実です。
「グルを心から信じること―それが唯一のサーダナ(修行)である。」と、今でも多くの帰依者を導くシルディ・サイ・ババは述べています。
そこにあるのは、自我の消滅です。真実へと導く偉大な存在に従い自分自身を捧げる時、人々は自身の肉体や心、時間や空間までもを容易く超越していきます。だからこそ、普段は聞こえず、見えず、感じられない崇高な存在が際立ち、その存在との一体を得ることができるのかもしれません。
自我が消え、崇高な存在に自分自身の存在が完全に委ねられる時、「私」は崇高な存在へと帰ります。全体と一つとなる簡単な術をグルの存在は示しているかのようです。御足に触れ、御言葉を聴き、その存在を迫真的に得られるからこそ、より明確に心を定めることができるのだと感じます。
インドでは、日常においても人々はグルを心の拠り所としています。日々を生きることが、精神性を深める一歩一歩に他ないことに、やはり惹かれてなりません。そんなグルの恩恵は、そこに帰依する強い心がある時に生じるものだと言われます。次の満月にあたる7月22日は、グルに捧げられる最も吉兆な日「グル・プールニマー」です。人々の心とグルの恩寵が生み出す平安に満ちた時となりますよう、心よりお祈りしております。
(文章:ひるま)

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