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雑記帳

ハヌマーン・ジャヤンティー

先日まで続いていた春のナヴァラートリは、最終日のラーマ・ナヴァーミーをもって盛大な祝福が終わりました。ラーマ・ナヴァミーは、正義の象徴であるラーマ神を讃える日でもあり、このラーマ神に献身的に仕えた猿の神様、ハヌマーン神の生誕祭(ハヌマーン・ジャヤンティー)が今週末の満月に迫っています。
ハヌマーン神は、ヒンドゥー教の数多くの神々の中でも特に力強い神格として崇められる存在です。その怪力は、ラーマ神の弟ラクシュマナを救うために山を片手で持ち上げてしまうほどでした。
ハヌマーン神への礼拝は、私たちに降りかかるあらゆる悪影響や否定的なエネルギーを取り払うと信じられています。一説に、多くの苦難を私たちにもたらすシャニ神(土星)は、ハヌマーン神の帰依者にはいかなる悪影響ももたらさないと約束したことから、土星の悪影響を受ける人々にとって、ハヌマーン神の礼拝は欠かせないものであると伝えられることもあります。
そんなハヌマーン神は、全身を真っ赤にして描かれることがあります。ラーマ神の妃であるシーター女神が毎日額にシンドゥール(朱粉)を塗る姿を見たハヌマーン神は、なぜシンドゥールをつけるのか、シーター女神に尋ねました。シーター女神が「夫であるラーマ神の幸せと健康を願うため」と答えると、ハヌマーンはそのシンドゥールを全身に塗りたくり、ラーマ神の幸せと健康を願いました。
そうして描かれる真っ赤なハヌマーン神の大きな信愛、そして深い献身が、あらゆる悪を寄せ付けない強さをもたらすと信じられています。
現象世界に囚われ、常に揺れ動き定まらない心は、私たちに多くの疑いや迷いを抱かせ、時にさまざまな悪影響を自ら引き寄せてしまうことも少なくありません。
風神ヴァーユの子としてあちこち飛び回るハヌマーン神は、私たちの揺れ動く心を象徴するかのように映るも、ラーマ神への信愛によって、ハヌマーン神の心が揺れ動くことはありませんでした。主に捧げられ定まった心は、常に純粋で清らかであり、どんな悪をも寄せ付けず、真っ直ぐに道を開きます。
さまざまな苦難を乗り越えるために必要なもの、それは、神々に定まった心が見せる強さに他ありません。ハヌマーン生誕祭においては、多くの人々がハヌマーン神にシンドゥールを捧げます。こうした神々との繋がりによって、自分自身も心を主に定める強さを獲得したいと感じています。
ハヌマーン生誕祭となる満月は4月4日(土)です。皆さまもどうぞ、祝福に満ちた満月をお迎えください。
(文章:ひるま)
※ハヌマーン生誕祭は地域や慣習によって日時に差異が生じます。
参照:http://en.wikipedia.org/wiki/Hanuman

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