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雑記帳

魚売りと花の香りの物語

より充実した人生を送るための秘訣は、変化を恐れずに喜んで受け入れることにあるといわれます。
特に、この変化の激しい社会の中では、成長のための新しい可能性を受け入れる心が欠かせません。
これは、私たちの霊性を育む道においてもいえることです。
この教えを美しく伝える物語が、偉大なグルとして崇められるシュリー・ラーマクリシュナ・パラマハンサの教えに見られます。
魚売りの女性たちの物語がそのひとつです。

ある日、市場から帰る途中に嵐に見舞われ、花屋に避難した魚売りの女性たちがいました。
避難した花屋の芳醇な香りに包まれた女性たちは、そこで安らぎを感じるどころか、不快感を覚え始めます。
一晩をそこで過ごさねばならなかった女性たちは、心が落ち着かず、魚かごに水をかけて腐敗臭を漂わせることで、眠りについたといわれます。

この物語は、私たちの内なる成長への挑戦を象徴しています。
私たちは往々にして、慣れ親しんだ環境や思考に安住し、新たな機会に触れると、違和感や抵抗を感じることがあります。
それは、魚売りの女性たちが花の香りに耐えられなかったのと同じです。

真の成長は、この自分にとって居心地のよい場所から一歩を踏み出す勇気に始まります。
しかし、馴染みのある「魚の匂い」から抜け出し、新鮮な「花の香り」を受け入れる過程は、決して容易ではありません。
世俗的な生活に慣れ親しんだ私たちにとって、霊的な教えや実践は時に受け止めることが難しく感じることもあります。
それでも、少しずつ自分を高める努力を続けることで、やがては花の香りのような美しい霊性に心地よさを感じられるようになっていきます。

そこでは、日々の小さな選択が、大きな変化をもたらします。
献身や奉仕、瞑想や修行、こうした霊的な実践を少しずつ生活に取り入れていくことで、私たちの内なる世界は徐々に変容していきます。
はじめは違和感を覚えることがあっても、繰り返し実践することで、やがてそれらは私たちの本質的な一部となっていくはずです。

重要なのは、私たちが常に選択する力を持っているということです。
魚の匂いに固執するか、それとも花の香りを受け入れるか。
世俗的な執着にとどまるか、それとも霊的な高みを目指していくか。
その選択は、私たちの手に委ねられています。

真理の道は、時に険しく感じられることがあっても、その道を歩み続けることで、必ず不変の喜びに至ることができるに違いありません。
人生にどのような「香り」を取り入れるか、それが、私たちの成長を決定づける第一歩になるはずです。

(文章:ひるま)

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