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サンスクリット

サンスクリット語の子音 その6

Background with ancient sanskrit text etched into a stone tablet

サンスクリット語の子音の続きです。
今までは5つずつ出てきましたが、今回は4つ。
子音ですが、半母音と呼ばれるグループです。(接近音、中間音とも)
これらは母音との関わりが顕著な発音で、そのことは後になって意味を理解できると思います。
ちなみに日本語のヤ行、ワ行も半母音です。

今回の発音/文字は次の4つです。

半母音

デーヴァナーガリー

カタカナ

IAST

音声記号

備考

口蓋音

「ヤ」

ya

日本語のヤと同様

反舌音

「ラ」

ra

舌を反り上げるラ

歯音

「ラ」

la

日本語のラに近い

唇音

「ヴァ」

va

ʋə

上歯と下唇を接触させる

有気音、無気音の違い、有声音、無声音の違い、鼻音はなく、
それぞれ順番に、口蓋音、反舌音、歯音、唇音のグループに分けられます。
今回は調音点のイラストはありませんが、以前の回の調音点を思い出しながら発音してみてください。

最初のयは日本語のヤとほぼ同じ発音です。IASTではyaと書きます。

次のरは、反舌音のグループに属していて、
舌を反り上げて発音するラです。IASTではraと書きます。

次のलは、歯音のグループに属しているように、
舌を歯に当てて発音するラです。IASTではlaと書きます。
カタカナではरとलの違いを区別せずに便宜的に「ラ」と書きますが、
英語のrとlの違いのように、舌の位置で発音が変わってきますので注意してください。

最後のवは、唇音のグループですが、いわゆる英語の「v」と同じように
上の歯を下唇に当てて発音する音です。
カタカナではヴァと書きます。
現代語ではこの文字を wa ワ と読む場合がありますが、
サンスクリット語ではヴァの音として読んでください。

また、व va と ब ba は文字の形も音も似ているため、
カタカナやローマ字で書くときに混同しやすく、
たとえばヴェーダ聖典の वेद veda を「ベーダ」と表記しているケースがたまに見られます。
(ve は व् にेを添えます。母音の添え字については後日詳しく)

アーユルベーダ、とか、リグベーダ、じゃなくて、アーユルヴェーダ、リグヴェーダ。
ベーダ、よりも、ヴェーダの発音の方が、深く神秘的な音に感じますよね。

半母音が入っている単語の例

यम yama ヤマ (ヤマ神=閻魔)
*リグ・ヴェーダでは人類の始祖、最初に死んだ人間ゆえに死後の世界への道を発見した冥界の王とされています。
当時、地獄の概念はなく、ヤマの居処は最高天と呼ばれています。

योग yoga ヨーガ (yo は、य्にोを添えます。)

राम rāma ラーマ (ラーマ神=二大叙事詩「ラーマーヤナ」の主人公ラーマ王子)

लोक loka ローカ (世界) (lo は、ल्にोを添えます。)

देव deva デーヴァ(神)
*このदेव devaという単語は漢文で「天」と訳されて、インド由来の神、大黒天や弁財天の名前に使われています。

देवलोक  devaloka デーヴァローカ (字義通りには「神の世界」=天界、)

次回は4つの子音(歯擦音、気音)を紹介します。
発音は次で一通り終わりますが、
子音+a以外の母音のときの文字の形、子音+子音の結合文字、と続きます。
だいぶゴールが見えてきましたよ。
デーヴァナーガリー文字とローマ字(IAST)を
眺めながら形に馴染んでくださいね。

(文章:prthivii)

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