インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अश्वत्थः सर्ववृक्षाणां
aśvatthaḥ sarvavṛkṣāṇāṁ
アシュヴァッタハ サルヴァヴリクシャーナーン
一切の樹木におけるアシュヴァッタ(菩提樹)である
aśvatthas【男性・単数・主格 aśvattha】[~は、~が]アシュヴァッタ、(馬の立つ場所、ttha=stha)、聖無花果樹[菩提樹、学名Ficus religiosa]
sarva【男性】すべての、一切の、各々の;全体の
vṛkṣāṇām【男性・複数・属格 vṛkṣa】[~らの、~らにとって]木;植物(まれ);(目に見える花と実を有する)木(まれ);木の幹(まれ)
→sarvavṛkṣāṇām【男性・複数・属格 sarva-vṛkṣa】[~らの、~らにとって]すべての木
देवर्षीणां च नारद ।
devarṣīṇāṁ ca nārada |
デーヴァルシーナーン チャ ナーラダ
また神仙におけるナーラダである
devarṣīṇām【男性・複数・属格 devarṣi】[~らの、~らにとって](神々の間に棲む)神仙[ṛṣi中の最高階級にしてアトリ、ナーラダの諸神仙を含む]、神格化された聖者;[ナーラダの名];[シヴァ神の称];(複数形)神々と聖仙
ca【接続詞】そして、また、~と
nāradas【男性・単数・主格 nārada】[~は、~が]ナーラダ[人名]、[とくに聖仙(リシ)の名で、彼はしばしば地上に下りて、天界に起こりつつあることを告げ、また地上に起こりつつあることを告げるために帰る];[ヴィシュヴァーミトラの子の名];[山嶽の名]
गन्धर्वाणां चित्ररथः
gandharvāṇāṁ citrarathaḥ
ガンダルヴァーナーン チトララタハ
ガンダルヴァ(天上の楽士)におけるチトララタである
gandharvāṇām【男性・複数・属格 gandharva】[~らの、~らにとって]ガンダルヴァ、[ソーマ及び太陽と密接な関係にある守護神の名];(インドラ神の天に住む)天上の音楽師;[肉体の死後、他の新しい肉体に宿るまでの霊魂]
citrarathas【男性・単数・主格 citraratha】[~は、~が]チトララタ、[諸人の名] 【形容詞】輝かしい車を有する(アグニ神)
सिद्धानां कपिलो मुनिः ॥
siddhānāṁ kapilo muniḥ ||
シッダーナーン カピロー ムニヒ
シッダにおける聖者カピラである
siddhānām【男性・複数・属格 siddha】[~らの、~らにとって]先見者、予言者、魔術者、魔法使い;聖者 【形容詞】的中した;成就された、遂行・達成された、生じさせられた、果たされた、実現された、成功した
kapilas【男性・単数・主格 kapila】[~は、~が]猿(の一種);赤褐色;[古聖仙の名];[人名];(複数形)[民族の名] 【形容詞】(猿猴色の)、褐色の、帯赤色の;赤毛の
munis【男性・単数・主格 muni】[~は、~が]霊感を得た人;賢人、予言者、苦行者、隠者、沈黙の誓約をした者
अश्वत्थः सर्ववृक्षाणां देवर्षीणां च नारद ।
गन्धर्वाणां चित्ररथः सिद्धानां कपिलो मुनिः ॥२६॥
aśvatthaḥ sarvavṛkṣāṇāṁ devarṣīṇāṁ ca nārada |
gandharvāṇāṁ citrarathaḥ siddhānāṁ kapilo muniḥ ||26||
一切の樹木におけるアシュヴァッタ(菩提樹)、神仙におけるナーラダ、
ガンダルヴァ(天上の楽士)におけるチトララタ、シッダにおける聖者カピラである。
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