アンナダーナ・プロジェクト(食事の奉仕)にご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。
今週は、11月19日に500皿(第86回目)を配ることができました。
メニューはダール・チャーワル(豆のカレーとご飯、1皿45ルピー)です。
奉仕は引き続き、経済的に困窮する人々が暮らす地域を中心に、車両で移動しながら行っています。
食事の奉仕を行う首都のデリーでは、晩秋から冬にかけて大気汚染が深刻化する傾向にありますが、今週は視界が遮られるほどの濃いスモッグに覆われました。
これを受けて、建設作業や車両移動の制限、教育機関のオンライン化、企業での在宅勤務推奨など、様々な緊急対策が実施されています。
この深刻な状況の背景には、複合的な要因が存在しています。
その一つが、隣接州の農家が次の作付けのために行う収穫残渣の焼却とされています。
また、デリー市内の自動車排気ガスや工場からの排出物、建設現場からの粉塵なども大きな汚染源になっているとされています。
特に冬季は風が弱まるため、これらの汚染物質が大気中に滞留しやすい状況となります。
この汚染された大気に含まれるPM2.5などの物質は、肺の奥深くまで達し、深刻な健康被害を引き起こすとされています。
建設作業の制限により仕事を失う労働者がいる一方で、人力車夫や配達員など、屋外で働かざるを得ない人々はこの汚染された空気にさらされ続けています。
近年は大気汚染に対する様々な対策が講じられていますが、現場での改善はほとんど進んでいないと指摘されています。
健康への影響が緩やかに進行するため問題意識が高まりにくく、それが対策の遅れにつながっているとも言われます。
過去20年以上にわたり同様の問題が繰り返されており、実効性のある対策の実施が強く求められています。
食事の奉仕を行う地域に暮らす人々は、この状況を打開する選択肢を持たず、厳しい環境での生活を強いられています。
この1食が少しでも日々の力となるように願い活動を行なっています。
これからデリーはさらに気温が下がり、厳しい冬を迎えます。
日照時間も短くなるこの季節、皆様の温かいお気持ちのこもった食事が、人々の生活に希望の光をもたらすことを願いながら、活動を継続してまいります。
いつも温かいご協力をいただき、誠にありがとうございます。
次回の奉仕後、改めて、ご報告をさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
(スタッフ:ひるま)
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