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シーズインディア支援事業より、クリスマスのご挨拶

シーズインディア支援事業へご協力をいただいております皆様、日頃より温かいご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
シーズインディアよりクリスマスのご挨拶とともに、活動状況をご報告させていただきます。

ご挨拶
シーズインディアが活動する南インドのケーララ州では、現在は雨季が明け、来年3月から始まる酷暑期を迎えるまでの比較的穏やかな気候が続いてます。
雨季後も局地的に強い雨が降ることがありましたが、シーズインディアの周辺地域では深刻な被害には至らず、農作物も順調に生育しています。
今年は良い収穫が期待されており、物価高が続くインドにおいて、人々の生活を支える豊かな実りが得られることを祈っています。

子どもたちの教育支援について
今月はクリスマスを迎えるにあたり、施設に子どもたちや家族が集い、顔を合わせながら物資の配給を行うことができました。
今回も充実した内容の支援物資を提供することができ、物価高が続く中、各家庭の生活を支える一助となっています。

集会当日はサイクロンの影響で強い雨が降り、施設では一時停電が発生しました。
現在も停電が頻発している状況を踏まえ、施設内の各所にロウソクが配備されています。

かつては施設において毎月の物資配給を行っていましたが、近年の気候変動により、極端な暑さや激しい雨の影響を受け、現在は隔月での実施となっています。
それ以外の月は、引き続き、近隣の店舗でそれぞれが物資を受け取ることができるように手配しています。
子どもたちは皆様のご支援を通じて健やかに学びを続ける環境を得ることができていますが、集会を通じては、子どもたちが交流を心待ちにしている様子が伺えました。
気象状況により休校が増加している昨今、このような交流機会の確保が一層重要性を増していると感じられます。
今後も子どもたちの安全を最優先にしながら、より良い支援の形を模索しつつ活動に取り組んでまいります。

病院での配給について
病院での食事の配給は引き続き、パンやバナナなどを入院患者の方々に直接お届けしています。
9月にはケーララ州でニパウイルス感染症の発生が報告され、一時的に懸念される事態となりましたが、幸いにも大きな影響は見られませんでした。
しかし、自然災害が頻発しているケーララ州ではさまざまな感染症も増加しており、これも気候変動が要因のひとつになっていると考えられています。
これから穏やかな気候を迎えるため、医療機関も落ち着きを取り戻すことが期待されますが、引き続き衛生管理に留意しつつ、必要な支援を継続してまいります。

災害支援について
災害支援募金を通じては、過去の被災者の方々を中心に生活物資支援を定期的に行っています。
こうした人々の多くは他州からの出稼ぎ労働者であり、州政府からの支援を得ることができず、社会的にも孤立しがちです。
厳しい環境の中で安定しない生活を余儀なくされている労働者を少しでも支え、希望を届けられるよう努めています。
物資の提供だけでなく、温かな輪を広げることで、前を向いて歩む一助となることを願っています。
自然との調和を重んじながら、平穏な日々が続くことを祈念し、今後も必要とされる支援を継続していく所存です。

ケーララ州の財政難について
ケーララ州は、インドの中でも医療や教育の分野で卓越した成果を挙げており、乳児死亡率の低さや平均寿命の延びといった指標で評価されています。
しかし一方で、深刻な財政難に直面しており、その経済発展モデルの持続可能性が大きな課題となっています。

ケーララ州の債務残高対GSDP(州内総生産)比率は約35%で、インド全体の平均25%を大幅に上回っています。
この高い債務負担により、開発投資が制限され、財政運営は一層厳しい状況に追い込まれています。
財政難の主な要因は、社会保障費や公務員給与への多額の支出、限られた税収、中央政府からの資金移転への過度な依存などが挙げられています。

ケーララ州の経済構造は製造業ではなく、人材輸出に大きく依存しており、特に医療や教育分野の熟練労働者をインド国内外に送り出しています。
この人材輸出により、インド全体の海外送金額の23%がケーララ州に流入しており、州民の生活水準向上に寄与しています。

しかし、このモデルには重大な課題があるとされています。
送金による富は個人の所得向上にはつながるものの、州政府の税収増加には直結しないという点です。
製造業を中心とした州では製品輸出から税収を得ることが可能ですが、人材輸出では直接的な税収を確保することが困難です。
その結果、州民は比較的裕福である一方、州政府は深刻な財政難に直面するという矛盾した状況が生じています。

州政府はGSDPに対する税収の割合を増やすなど、歳入拡大に向けた取り組みを進めていますが、中央政府からの補助金への依存度が依然として高く、財政的な自立には課題が残っています。
このような背景から、ケーララ州では税収基盤の拡大や産業構造の多様化を含む抜本的な改革が求められています。

このケーララ州の財政難は以前から深刻な問題として報じられており、支援を必要とする経済的に困窮する人々がとりわけ深刻な影響を受けているとされています。
さらに、ケーララ州は災害が頻発する地域でもあり、人々は度重なる厳しい現実と向き合わざるを得ない状況にあります。
こうした状況下、社会福祉制度の恩恵を十分に受けられない人々を支える活動を続けているのが、シーズインディアのようなNGOです。
このような厳しい現状を前に、皆様からの温かいご支援が何よりの力となっています。
これからも皆様のお気持ちを胸に、地域の人々の生活を支える一助となれるよう努めてまいります。

最後に
日々、多くの困難が立ちはだかる中でも、皆様からのご支援によって多くの人々が勇気づけられています。
皆様への深い感謝を込め、現地では皆様が健やかで幸せな新年を迎えられるよう、心を込めて祈りを捧げています。
この神聖な時期に、心をひとつにし、平和の喜びを分かち合えることを心より願っています。

「あなたがたはそれぞれ、賜物を授かっているのですから、神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を生かして互いに仕えなさい。」
(日本聖書協会『新共同訳 聖書』 ペトロの手紙一/ 04章 10節)

いつも温かいご支援を頂き、改めまして心より御礼申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

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