先日祝福されたマカラ・サンクラーンティ。インドの各地で盛大な祝福が執り行われる時となりますが、中でも、南インド・ケーララ州のサバリマラ巡礼が有名です。
サバリマラはアイヤッパン神が悪魔を倒した後、瞑想についた場所として崇められていますが、限られたときにのみ人々へと開かれます。その一つが、マカラ・サンクラーンティにあたります。
だいぶ古い写真になりますが、以前サバリマラ巡礼を訪れた時のもの。サバリマラ巡礼は、世界中の祝祭の中でも特に巡礼者の数が多い祝祭の一つに数えられることもあって、訪れた時にはあまりの人々の多さと迫力に圧倒されてしましました。
サバリマラは森の中にありますが、巡礼者の皆さんは厳しい規則を守りながらこうして裸足で巡礼を行います。
よく見ると巡礼者は男性のみ。サバリマラ巡礼は、10歳~50歳までの女性(月経がある女性)の巡礼が禁止されています。アイヤッパン神が禁欲者であったから、または、月経中の女性からは不浄なエネルギーが出されるから、または、森の中を歩むことは女性にとって危険を伴うから、などさまざまな理由が伝えられています。
アイヤッパンは特に南インドで広く崇拝されているヒンドゥー教の神様。シヴァ神とヴィシュヌ神の子どもであると考えられています。巡礼者の方々は、ルドラークシャ、もしくはトゥラシーのマーラーを身につけています。
~アイヤッパン神について~
大昔、神々はアシュラの王であるマヒシャースラを殺すために罠を仕掛けます。マヒシャースラの妹であるマヒシャはその事実に怒り狂い、創造主であるブラフマー神に不死を求め厳しい苦行を行います。その苦行の後、ヴィシュヌ神とシヴァ神の間の子ども以外には殺されることがないという恩恵を受けたマヒシャは、この世界を征服し略奪し始めます。
神々はこの大惨事から世界を救うため、シヴァ神とヴィシュヌ神に懇願します。そしてヴィシュヌ神は唯一マヒシャに打ち勝つことができるシヴァ神との子どもをもうけようと、モーヒニーという女性の化身を生みだしシヴァ神との間に子どもを授かります。その子どもがアイヤッパン神であると信じられています。
(スタッフ:ひるま)
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