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雑記帳

大吉日を生む自然の暦

ヒンドゥー教の暦には、ムフールタと呼ばれる時間の概念があります。48分単位で刻まれるこのムフールタによれば、1日の中にも吉兆な時間とそうでない時間があり、特定の行為に対して適切な時刻が定められています。しかし、このムフールタに関係なく、一日中吉兆な時間に満ちている時があります。それが、アクシャヤ・トリティーヤーです。

アクシャヤ・トリティーヤーは、一年の中で太陽と月の光がもっとも明るくなる時といわれることがあります。それは、このアクシャヤ・トリティーヤーにおいて、太陽が牡羊座に、そして月が牡牛座にあるためです。太陽は牡羊座で高揚し、月は牡牛座で高揚するといわれますが、惑星は高揚する星座に位置する時、最大限の力を発揮し良い影響を生み出すと信じられています。この時、私たちの心身は、サットヴァ(純質)に満ちたエネルギーを受け取るといわれることもあります。

アクシャヤ・トリティーヤーは、ヴィシュヌ神に捧げられる日として崇められ、トレーター・ユガが始まった時であると信じられます。トレーター・ユガでは、ヴィシュヌ神の重要な3つの化身であるヴァーマナ(矮人)、パラシュラーマ(賢者)、ラーマ(王子)が生まれ、この地における人類の進化を象徴する重要な時代です。

あらゆる障害を取り除き、世界に幸運をもたらすガネーシャ神は、叙事詩マハーバーラタをこのアクシャヤ・トリティーヤーに書き始めました。東インドのプリーでは、世界的に有名な祝祭であるラタ・ヤートラー(6月~7月)の山車の製作を、このアクシャヤ・トリティーヤーより始めます。太陽と月がもっとも輝くアクシャヤ・トリティーヤーは、成功や幸運をもたらすとりわけ吉兆な時の一つです。

大自然の動きと密接に繋がるインドの生活は、あらゆる物事を、大自然の喜びに従って進めていきます。その動きに調和をしながら、吉兆なエネルギーを受け取り、この時に新しい挑戦を始めてみるのも良いかもしれません。皆様にとっても祝福に満ちた時となりますよう、心よりお祈り申し上げております。

(文章:ひるま)

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