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インド音楽

145、アーユルヴェーダ音楽療法入門7(意識と音楽療法4)

現代人の深刻な思考性・思考力
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まず始めにひとつめの図、四つの円図で示した「心と体の四種のタイプ」について説明します。

図の右上は、先天的な障害の場合を除いて(※)おそらくほぼ全ての人間が「生まれながらにして持って居る意識~心の構造」です。それに対して左上は、現代人の極めて多くの人々が陥っている状態を示しています。

図の右下は、かつて「高機能自閉症」と呼ばれた分類の代表的なもののひとつ「アスペルガー症候群」の構造です。左下は、同様にかつて「低機能自閉症」と呼ばれた、先天的に知能(思考)障害がある場合の構造です。

まず、この図の根拠を説明します。

左下の「低機能自閉症」の場合、先天的な機能障害で思考力が極めて脆弱です。

左上の「多くの現代人の構造」と似ていますが、左上の場合、「外的要因に反応して気分・感情」が発現するため、一見して「社会との関係性を持っている」即ち「社会性・コミュニケーションは問題ない」とされるのに対し、

左下は、「心と感情の領域と境目が不明瞭」で、その不明瞭な領域から「感情」が発現するため、ほぼ殆ど外因と無関係(勿論、喜怒哀楽の反応はむしろ強くあるでしょうが)であるので「コミュニケーションが取れない、社会性が欠如」とされます。

これに対して「高機能自閉症(アスペルガーなど)」の場合、思考領域は、基本的に「心」に支配されています。ですが、機能が失われていない場合が多いので、療法と指導によって活性化し得ます。

基本では緑色の矢印のように「内発的」に込み上げるものが感情を支配しますから左下図と同様に「コミュニケーションが取れない、社会性が欠如」とされます。

右上の「本来の構造」では、「魂と心」を「論理的思考力」が城壁のように取り囲み守っていますので、純性(Sattva)が保たれます。

思考領域の外側の「気分・感情領域」は、内発の想いも思考の許可を得て発現し得ますし、外因にも自在に反応します。

故に「芸術・文学の創造」も可能ですし、鑑賞による感動も自由自在です。

勿論、人の悪意の行為や、悪意の無い残酷な言葉に傷つくこともあります。が、「論理的思考」によって、「無毒化」されたり「解毒」されます。

そもそも「心と体」は、基本的に同じ様な機能を持って居るのです。

「論理的思考」は、極めてニュートラルで不偏的ですから、正しく「体の恒常性」に一致します。言い換えれば、この「論理的思考」は、感情と心を恒常的にバランスを取っており、それが「守る」の意味合いです。

そして、今日の人間に極めて多い左上図ですが、「論理的思考」が欠落しているという意味では、下段の「精神障害・意識障害・発達障害・人格障害」と殆ど変わらないのです。しかし、前述しましたように、「外因反応」の御陰で「社会性に問題無し」とされるがため「病気ではない」とされているに過ぎません。

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「感じた」「思った」「考えた」の区別をしない人々
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右上図に書かれた英語の名称は、何方も良くご存知と思いますが、日本よりも先に英語圏で既に曖昧になって来ていたことが分かります。
そもそも西洋先進国でさえも、「Soul/Spirit/Mind/Heartの論理的分別(概念)」は存在しないのです。

それでも欧米諸国の昔の人々や日本の昔の人々は「感じた/考えた/思った/想った」を区別して用いていました。しかし、左上図のような現代人の多くが、この区別が出来ません。これこそがこの図の正しさを明確に証明しています。

「感じた/考えた/思った/想ったを区別出来ない」どころか、「感じたを思ったと言いたがる」「思ったを考えたと言いたがる」という無意識の自己美化もこの数十年横行しています。

かと思えば、最近知って愕然としたのですが、まるで「居直った」かのように、全てを「感じた」と(或る意味正直、正しく)表現する人が増えて来たことです。

この左上図のような構造は、様々な問題を内在しています。

赤い矢印の外因の刺戟にくたびれてしまい、「自分の考え」が自覚出来ないことは勿論ですが、「自分の心」さえも分からなくなってしまう。「自分を見失っている」ことに気付いてしまうという問題です。

また、それに疲弊すると、「心と体」は、自然に自己防衛に取り組みます。その結果が「無気力症候群(アパシーなど)」や「鬱病」です。

同様に、左上図の構造の人が、殺人・傷害事件、我が子の虐待、DVなどの事件を起こすことも、構造上極めて自然で容易なことなのです。つまり、「感じた/考えた/思った/想った」を区別出来ない人はほぼ全て、「何時でも犯罪者になり得る」訳です。

それを防いでいるのは「親の教養の御陰の善悪観念」と「刑罰に対する恐怖」でしかないのです。

しかし、この「観念」も極めて危ういものです。
事実「飲酒運転」が減らないのは、外因=雰囲気に呑込まれ「自分に限って事故らないだろう」というような感覚に支配されてしまえば、最早歯止めはありません。

とりわけ「悪気が無かった=悪くない」という観念の人は、自覚しない間に、極めて恐ろしいことをしていることも少なくありません。

便宜上「現代人」としましたが、実際はかなり昔から左上図の人間は多かったのかも知れません。

外からの情報に左右され、反応して「気分・感情」が形成され、またそれに支配される。その結果が戦争中、殆ど全ての人が「鬼畜米英」「欲しがりません勝つ迄は」などのスローガンを心底思い込んで、従わない人が居ればご近所は勿論、親族迄憲兵に密告したり出来たのです。

元々日本人は、欧米人、インド、アフリカ人などと比べると「大勢に流され易い」傾向があったのかも知れません。

その根拠が分かり易く現れているのが「オーケストラ」が有るか否か?です。

欧米には優秀な西洋クラッシック・オーケストラがあることは言う迄もありませんが、同じ欧米系でもラテン諸国(イタリア、スペイン、ポルトガル)は比較的少なく、世界のトップは、ベルリン・フィル、ウイーン・フィルなどです。アフリカやインドでは殆ど聞きませんが、日本は欧米に迫る程です。

それでも1980年代頃までは、欧米では「自分の意見を言えない人間」は軽蔑されていました。

音楽鑑賞や映画鑑賞の後、日本人お得意の「良かった」「感動した」で済ませることは欧米では「意見」とは認められなかったのです。

「何処かどう、何故良かったのか?」とある程度論理的に語れない人間は、「流される・ブレる人間」として信用さえされなかったのです。

ところが、1980年代以降、欧米も急速に日本的に変化しています。日本製製品の普及やアニメの流行でしょうか?

恐らく今や欧米でも「Heart/Mind/Spirit/Soul」の区別が曖昧な人が増えて来ているのでしょう。

しかし、西洋で最も先進的な文明を誇る国々で「Heart/Mind/Spirit/Soul」という語彙がkろうじてであろうとも今日にも存在し、東洋で最も物質文明が先進した日本でも「感情(感じた)/思考(思った~考えた)/心(想った)/魂(得も言われぬ感覚)」という語彙がかつては普通に存在した以上、人間の「心の領域(残念ながら全体を指す語彙は無い)」は、体の構造と同じように多様で複雑であることを知っていた筈です。

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意識や心にも臓器のような領域と役割がある
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今回のもうひとつの図の縦に二種書かれた「人間の臓器などの器官と心の器官」の図について説明します。

図の左側は、医学・解剖学的に周知の「主な臓器や幾つかの経絡」を現したものです。右は、前述したように「心の領域も同様な筈」に基づいた(現代ではまだ誰も説いていない)「気分感情・思考・心・魂の構造と役割」を現したものです。

恐らく現代人の多くが、「不純物毒物が多いのに『甘くて美味しい』とか『皆が食べている評判が良い』『手軽で便利』などと言って偏った食事をしている」が為に、中央辺りに描いた緑色の消化器がかなり疲弊していると考えられます。

同時に、体では「消化吸収代謝と中和無毒化解毒」を司る「肝臓」に相当する思考(脳機能の或る部分)「論理・分析・消化(理解と納得)」の領域と、それを活性化させる「酵素のような応用力(及び推論力、洞察力)」が全く弱体化していることは明らかです。

また腎臓に相当する領域は「不要物のDetox」ではなく、「有益か無益かを正しく選別・判断出来る『真贋見極め』の力と機能」である筈ですが、「耳に優しい=良い話し/耳が痛い=嫌な(悪い)話し」としてしまったり、よろずに「安直で短絡的で表層的なもの=簡潔で分かり易い」「多くの人が『いいね!』をしている=良い話」のような選択眼では、「腎臓に相当する機能」も全く機能していないと考えられます。

そして、近年「西洋化学医療」の従事者されも見直しつつある「腸内環境」は、「第二の脳」とさえいう専門家も現れていますが、実際「健康な腸壁」は、「悪玉菌や毒素、不純物を吸収しない為の幾層ものバリアーがある」のです。

精神面に於けるそれは、正しく「情報を論理的に整理整頓し分析し「論理領域(思考の肝臓のような領域)」に運ぶ重要な機能領域である筈です。しかし、この領域は、真っ先に「偽の良薬(耳に優しく癒される短絡安直なもの)」で痛めつけられている筈です。

最も分かり易い根拠の例として、
「良薬口に苦し」という言葉や「嫌いなもののでも体の為に食べるべき」や「偏食をせずに様々な栄養素を摂るべき」を、「言葉、文字、文章、音楽などの芸術、娯楽」にも偏り無くより正しく行っているでしょうか? を考えてみて下さい。

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何時も最後迄ご高読をありがとうございます。

福岡市南区の自宅別棟楽器倉庫の教室では、インド楽器とVedic-Chant、アーユルヴェーダ音楽療法の「無料体験講座」を行っています。詳しくは「若林忠宏・民族音楽教室」のFacebook-Page「Zindagi-e-Mosiqui」か、若林のTime-Lineにメッセージでお尋ね下さい。 九州に音楽仲間さんが居らっしゃる方は是非、ご周知下さると幸いです。

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You-Tubeに関連作品を幾つかアップしております。
是非ご参考にして下さいませ。

Hindu Chant講座Vol.1

Hindu Chant講座Vol.2

Hindu Chant講座Vol.3

Hindu Chant講座Vol.4

Vedic Chant入門講座(基本理解編)

Ayurveda音楽療法紹介(基礎理解編)

アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編1)

アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編2)

アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編3)

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(文章:若林 忠宏

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若林忠宏氏によるオリジナル・ヨーガミュージック製作(デモ音源申込み)
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