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雑記帳

ガネーシャ神のミルク粥

全世界に幸運をもたらすガネーシャ神は、幸せに生きるための大切な教えを私たちに示しています。
ガネーシャ神にまつわる神話を通じ、はっとする気づきを得ることも少なくありません。
そんな神話の中に、ガネーシャ神とミルク粥の神話が伝わります。

一年に一度のガネーシャ降誕祭を迎え、人々がお祭りの準備で忙しくしていた時のことです。
一握りのお米と、スプーン一杯ほどのミルクを手にした小さな男の子が、ミルク粥を作って欲しいと人々を訪ね歩いていました。
男の子は貧しく、身体も汚れ、お腹をすかせています。
しかし、人々はお祭りの準備に忙しく、男の子の願いを聞き入れることはありませんでした。

諦めずに人々を訪ね歩いた男の子は、ある年老いた女性に出会います。
女性は願いを聞き入れるも、とても貧しく、家にはミルク粥を作る鍋すらありません。
男の子は女性に、誰かから一番大きな鍋を借りてくるよう伝えます。

あるのは一握りのお米と、スプーン一杯ほどのミルク。
どうして大きな鍋が必要なのかと女性は不思議に思います。
しかし、男の子の希望通り、一番大きな鍋を借り、ミルク粥を作り始めました。

その間、男の子は身体を洗いに川へ出かけます。
しばらくしてミルク粥の甘い香りが漂い始めると、女性は驚きます。
大きな鍋がミルク粥で溢れそうになっていたのです。
出かけた男の子を待ちきれず、女性は祭壇のガネーシャ神にミルク粥を供えると、自らも食べ始めました。

男の子が戻った時、待ちきれずに先に食べてしまったことを女性は謝るも、男の子はもうお腹いっぱいだと答えます。
その男の子こそ、女性がミルク粥をお供えしたガネーシャ神だったのです。
貧しく汚れた男の子の願いを聞き入れた女性は、ガネーシャ降誕祭という吉日に、溢れんばかりの祝福に満たされました。

私たちは日々忙しく、姿や形にとらわれ、本質を見失うことが多くあります。
しかし、自分自身のもとに訪れる出来事を真摯に受け入れ、できる精一杯を努めた女性には、何よりも大きな祝福が授けられました。

大切なものは、なかなか目に見えません。
日々の出来事を一つ一つ大切に受け入れ、その意味に気づきながら学びを深めることで、私たちはもっとも大切なものを見ることができるはずです。
私たちを幸せに導くガネーシャ神は、きっと、すぐそばにいるに違いありません。

(文章:ひるま)

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