いよいよディーワーリー祭が間近に迫ってきました。
新月の暗い夜に、無数の光が灯され祝福されるディーワーリー祭は、言葉にならないほど美しいものです。
人々の喜びが満ちるこの日、街は美しい光のデコレーションに彩られ、煌びやかな光景に魅了されることも多くなりました。
そんなディーワーリー祭において、人々が大切に受け継ぐのが、ディヤーに灯す光です。
ディヤーは、素焼きの器を用いたシンプルなオイルランプです。
器にオイルを満たし、コットンの芯を浮かべ火をつけると、少しずつ芯が燃えながら、小さな光が灯ります。
ディヤーを灯すことには、霊的に美しい意味があります。
ディヤーが灯される器は、私たちの身体を象徴し、そこに満たされるオイルは、私たちの内なるヴァーサナー(心の潜在的傾向)を象徴します。
そして、そこに浮かぶ芯が象徴するものが、私たちの自我です。
芯がオイルを吸収し燃焼するとき、ディヤーは光を放ちます。
私たちが光を発するためには、肉体という小さな世界の中で、記憶に染み込んだ習癖を燃やす必要があることを物語っているかのようです。
そうして内なる世界が浄化される時、私たちは永遠の幸福である自分自身の本質を理解し、人生には明るい光が満ちていきます。
外界の世界に惑わされ、永遠の幸福である自分自身の本質を見失う私たち。
その無知は、一筋の光も見えない暗闇を作り出し、人生において多くの苦難を生み出します。
それでも私たちは、幸福を追求し、外界に変化を求めようとします。
しかし、永遠の幸福を望むのであれば、私たちはディヤーのように、自分自身を燃やす努力をしなければなりません。
そうして灯される光は、無知を打ち破り、自分自身の本質を理解する力を与えてくれるはずです。
今年のディーワーリー祭は、11月7日の新月です。
この暗い夜、光を灯し、燃えゆく光の意味を見つめてみるのも良いかもしれません。
皆様にとっても、光に満ちた時となりますよう、心よりお祈り申し上げております。
(文章:ひるま)
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