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雑記帳

舌先に座る女神

あたたかな光が満ち始め、春の到来を感じる時、インドでは学問と芸術の女神であるサラスワティー女神の降誕祭が祝福されます。
サラスワティー女神は、あらゆるものを清めると神聖視されてきた優美な水の流れであり、そのあらわれである川の神格として崇められてきました。

純白のサリーを身にまとうサラスワティー女神を礼拝する時、内なる世界には、清らかな流れが生まれることを確かに感じます。
そうして鮮明になる意識は、より明瞭な知識を得る力を与えてくれるようでした。

サラスワティー女神は、言語の女神としても崇められます。
インドには、そんなサラスワティー女神にまつわる、ある俗伝が伝わります。
それは、サラスワティー女神が一日のある時だけ、私たちの舌先に座るのだといいます。
そして、その時に発せられた言葉は、どんな言葉でも、必ず真実になるのだと伝えられてきました。
だからこそ、私たちはどんな時も、正しい言葉を発することに専心しなけなければなりません。

言葉という意味を持つマントラが、古代より霊性修行において重要視されてきたように、言葉はとても大きな力を持ちます。
喜びを広め、愛を深めるだけでなく、争いを生み出し、心を傷つけるのも、私たちの言葉です。
そうして世界を変えるほどの力がある言葉は、私たちの意識に深く響き、願いを実現させる手段としても伝えられてきました。

そんな言葉の力を持つ私たちは、一瞬一瞬において、サラスワティー女神を見出す必要があります。
そうして清らかな言葉を心がけることは、自分自身を浄化し向上させる、何よりもの霊性修行となるはずです。
その行為は、私たちに嘘偽りのないエネルギーをもたらし、真実の中で生きるための光という知識を与えてくれるに違いありません。

世界が光に満ち始める時、サラスワティー女神へ祈りを捧げ、正しい言葉を使う力と清らかな流れを呼び覚ましたいと感じます。
春の陽光とともに、皆様の内なる世界にもあたたかな光が満ちますように、心よりお祈り申し上げます。

(文章:ひるま)

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