ヨーガ・スートラ第2章第1節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तपःस्वाध्यायेश्वरप्रणिधानानि क्रियायोगः॥१॥
Tapaḥsvādhyāyeśvarapraṇidhānāni kriyāyogaḥ||1||
タパハスヴァーディヤーイェーシュヴァラプラニダーナーニ クリヤーヨーガハ
苦行、学習、至高神への祈念が、行為のヨーガである。

簡単な解説:本節より第2章が始まり、まず、心の働きを止滅させるために行う日常の行為としてのヨーガが説かれます。それには、心のけがれを取り去るための苦行、聖典の読誦などを通じた学習、そして至高神への祈念があると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第51節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तस्यापि निरोधे सर्वनिरोधान्निर्बीजः समाधिः॥५१॥
Tasyāpi nirodhe sarvanirodhānnirbījaḥ samādhiḥ||51||
タスヤーピ ニローデー サルヴァニローダーンニルビージャハ サマーディヒ
それさえも止滅する時、全てが止滅することから、無種子三昧がある。

簡単な解説:前節において、真理を保持する智慧から生まれる潜在印象は、心の働きによって生じていた他の潜在印象を抑圧すると説かれました。本節では、その真理を保持する智慧すらも止まるとき、一切の心の働きが止まることから、解脱である無種子三昧が生じると説かれます。「ヨーガは、心の働きを止滅することである」とはじめに説かれた第1章は、この節をもって終わります。

ヨーガ・スートラ第1章第50節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


तज्जः संस्कारोऽन्यसंस्कारप्रतिबन्धी॥५०॥
Tajjaḥ saṁskāro’nyasaṁskārapratibandhī||50||
タッジャハ サンスカーローニャサンスカーラプラティバンディー
それから生じる潜在印象は、他の潜在印象を抑圧する。

簡単な解説:前節において、清浄な内面の中に生じる真理を保持する智慧は、その対象が特別な目的であるから、伝承や推理の智とは対象が異なると説かれました。本節では、その真理を保持する智慧から生まれる潜在印象は、心の働きによって生じていた他の潜在印象を抑圧すると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第49節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


श्रुतानुमानप्रज्ञाभ्यामन्यविषया विशेषार्थत्वात्॥४९॥
Śrutānumānaprajñābhyāmanyaviṣayā viśeṣārthatvāt||49||
シュルターヌマーナプラジュニャービャーマニャヴィシャヤー  ヴィシェーシャールタトヴァート
伝承と推理からの智とは、異なる対象であり、特別な目的による。

簡単な解説:前節において、無伺定(識別を超えた定)の修習が熟達すると内面が清浄となり、その清浄な内面の中に、真理を保持する智慧が生じると説かれました。本節では、この真理を保持する智慧は、その対象が特別な目的であるから、伝承や推理の智とは、対象が異なると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第48節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


ऋतम्भरा तत्र प्रज्ञा॥४८॥
Ṛtambharā tatra prajñā||48||
リタムバラー タットラ プラジュニャー
そこには、真理を保持した智慧がある。

簡単な解説:前節において、無伺定(識別を超えた定)の修習が熟達すると内面が清浄となり、真実を見る光に満ちると述べられました。そして本節では、その清浄な内面の中に、真理を保持する智慧が生じると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第47節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


निर्विचारवैशारद्येऽध्यात्मप्रसादः॥४७॥
Nirvicāravaiśāradye’dhyātmaprasādaḥ||47||
ニルヴィチャーラヴァイシャーラディエーディヤートマプラサーダハ
無伺定が熟達する時、至高の自己は静澄になる。

簡単な解説:前節までに、有尋定(問いのある定)、無尋定(問いのない定)、有伺定(識別のある定)、無伺定(識別を超えた定)の四つの定について、それらは有種子三昧(種子のある三昧)であると説かれました。本節では、無伺定(識別を超えた定)について、その修習が熟達すると内面が清浄となり、真実を見る光に満ちると述べられます。

ヨーガ・スートラ第1章第46節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


ता एव सबीजः समाधिः॥४६॥
Tā eva sabījaḥ samādhiḥ||46||
ター エーヴァ サビージャハ サマーディヒ
これらは、まさに有種子三昧である。

簡単な解説:前節までに、粗大な対象に関する定に、有尋定(問いのある定)と無尋定(問いのない定)があり、精妙な対象に関する定に、有伺定(識別のある定)と無伺定(識別を超えた定)があると説かれました。本節では、これらの四つの定には対象があり、また、束縛の因子があることから、種子のある三昧であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第45節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


सूक्ष्मविषयत्वं चालिङ्गपर्यवसानम्॥४५॥
Sūkṣmaviṣayatvaṁ cāliṅgaparyavasānam||45||
スークシュマヴィシャヤトヴァン チャーリンガパルヤヴァサーナム
精妙な対象は、非顕現の根本原質に完結する。

簡単な解説:前節において、精妙な対象に関する定に、有伺定(識別のある定)と無伺定(識別を超えた定)があると説かれました。本節では、その精妙な対象について、万物の根源である自性に至るまでの、形をもっていない諸原理の総括であると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第44節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


एतयैव सविचारा निर्विचारा च सूक्ष्मविषया व्याख्याता॥४४॥
Etayaiva savicārā nirvicārā ca sūkṣmaviṣayā vyākhyātā||44||
エータヤイヴァ サヴィチャーラー ニルヴィチャーラー チャ スークシュマヴィシャヤー ヴャーキャーター
これにより、有伺定と無伺定が、さらに精妙な対象に関するものとして説明される。

簡単な解説:前節までに、粗大な対象に関する定である、有尋定(問いのある定)と無尋定(問いのない定)について説かれました。本節では、それらよりもさらに精妙な対象に関する定に、有伺定(識別のある定)と無伺定(識別を超えた定)があると説かれます。

ヨーガ・スートラ第1章第43節

Hindu God Yoga Sutra of Patanjali Statue on Exterior of Hindu Temple


स्मृतिपरिशुद्धौ स्वरूपशून्येवार्थमात्रनिर्भासा निर्वितर्का॥४३॥
Smṛtipariśuddhau svarūpaśūnyevārthamātranirbhāsā nirvitarkā||43||
スムリティパリシュッダウ スヴァルーパシューニェーヴァールタマートラニルバーサー ニルヴィタルカー
記憶の浄化によって、あたかもそれ自体の性質が存在しないかのように、対象物のみ輝き出るのが、無尋定である。

簡単な解説:前節において、言葉、それが示す対象物、それに関する知識、それらを分析する知が混ざった状態は、問いのある定(有尋定)であると説かれました。本節では、定が深まると、記憶が浄化され、あたかも意識自体がなくなってしまったかのように、対象物のみが輝き出るとされ、それが問いのない定(無尋定)であると説かれます。