
2018年4月30日は仏陀の降誕祭が祝福される一方で、クールマ・ジャヤンティが祝福される慣習があります(29日に祝福される地域もあります)。
クールマ・ジャヤンティは、ヴィシュヌ神の2番目の化身であり亀神として崇められるクールマ神の降誕祭にあたります。ヴィシュヌ神がこの亀の姿となった理由は、ヒンドゥー教の創造神話である乳海撹拌に秘められています。
大昔、悪魔との戦いに敗れた神々は、力を取り戻すためにアムリタを得なければなりませんでした。そして神々はヴィシュヌ神の働きかけの下、悪魔たちと協力をしながらアムリタを作り出すために乳海撹拌を行うことになります。
あらゆる薬草を海へと投入し、マンダラ山に大蛇ヴァースキを絡ませ引っ張り合うことで海を撹拌しアムリタを生み出します。神々を助けようと働きかけるヴィシュヌ神にとって、この作業は非常に骨の折れるものでした。
マンダラ山が海に沈まぬよう、ヴィシュヌ神は大亀クールマとなりその上に山を乗せます。そして絡ませた大蛇ヴァースキを神々と悪魔引っ張り合いました。
アムリタを含め、多くの物が産出されたこの乳海撹拌において、幸運を運ぶラクシュミー女神もまた誕生し、後にヴィシュヌ神の妻となります。
悪と戦う神として化身することが多いヴィシュヌ神の姿の中で、クールマ神は他を支え救うために姿を現します。亀はヴィシュヌ神の象徴である維持や保護そのものであるとも伝えられ、妃であるラクシュミー女神と共に崇められることも多くあります。
参照:http://en.wikipedia.org/wiki/Kurma
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