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雑記帳

ルドラークシャとロバの話

シヴァ神が流した涙として尊ばれるルドラークシャは、その神秘的な力により、古来より多くの求道者によって求められてきました。
このルドラークシャには多岐にわたる神話が伝わり、それぞれがルドラークシャの聖なる力を讃える物語として語り継がれています。
その神話のひとつに、ルドラークシャの入った袋を背負ったロバが解脱を得たという話があります。

ロバは、ルドラークシャが入った荷物を背負い、長い旅路を歩んでいました。
その途中、過酷な労苦に耐えかねたロバは力尽き、その重荷のもとで息絶えます。
しかし、ロバは死の際にルドラークシャを背負っていたために、その魂は究極の解脱を与えられたと伝えられます。

ロバという存在は、勤勉や忍耐といった象徴がある一方で、無知や愚鈍の代名詞としても捉えられることがあります。
そんなロバが解脱を与えられたという事実は、生きとし生けるものに平等に恩寵を与えるシヴァ神の慈悲深さを示すものとして伝えられます。
ルドラークシャの神秘的な力は、その恩寵を如実に示すものであり、現代においても広く受け継がれています。

何より、ロバはルドラークシャを運ぶという自らに課せられた義務をひたむきに果たすことで、善良なカルマを積み重ねました。
これは、私たちがどのような立場にあっても、与えられた自分の義務を果たすことが精神的な進歩を生み出す何よりも大切な手段になるという教えを示しています。

しかし、揺れ動く心を持つ私たちにとって、義務を忠実に遂行するということは決して容易なことではありません。
ルドラークシャは、そんな私たちの生きる目的を照らす尊い光となるものであり、私たちをより高い次元の至福へと向かわせる力を与えてくれるものです。

太古の昔から究極の目的を達成するために求められてきたルドラークシャは、現代社会を生きる私たちにとっても、精神的な支柱としてあり続けます。
時を経て受け継がれるこうした神聖なものに触れることで、私たちは心の働きを正しいものとし、自らの歩みを価値あるものとすることができるはずです。
分け隔てなく与えられたこの恩寵を心に刻み、真に豊かな人生を築くための一歩を踏み出したいと感じます。

(文章:ひるま)

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