バガヴァッド・ギーター第9章第17節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

पिताहम् अस्य जगतो
pitāham asya jagato
ピターハム アスヤ ジャガトー
私はこの世界の父であり

pitā【男性・単数・主格 pitṛ】[〜は、〜が]父; 【両数形】両親; 【複数形】祖先;父とその兄弟、父方の親戚;先祖、祖霊
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[〜は、〜が]私
asya【男性・単数・属格 指示代名詞 idam】[〜の、〜にとって]これ、この、彼
jagatas【中性・単数・属格 jagat】[〜の、〜にとって]すべての動くもの;動物;人;世界、この世;大地;(両数)天上と下界;(複数)諸世界

माता धाता पितामहः ।
mātā dhātā pitāmahaḥ |
マーター ダーター ピターマハハ
母、創造者、祖父である

mātā【女性・単数・主格 mātṛ】[〜は、〜が]母[獣類をも含む]; 【両数形】父母;(母なる)大地[天と地];牝牛;水
dhātā【男性・単数・主格 dhātṛ】[〜は、〜が]支持者、建設者;保護者;創始者、造物者;(世界の)創造者、維持者(=梵天またはプラジャーパティ);運命の神
pitāmahas【男性・単数・主格 pitāmaha】父方の祖父;[ブラフマン神の名称]; 【複数形】祖先、祖霊(とくに遠いもの)

वेद्यं पवित्रम् ओंकार
vedyaṁ pavitram oṁkāra
ヴェーディヤン パヴィットラム オームカーラ
知られるべきもの、浄化具、聖音オームである

vedyam【中性・単数・主格 vedya√vidの未来受動分詞)】著名な、有名な;知られるべき、知られている;と認められるべき・見なされるべき
pavitram【中性・単数・主格 pavitra】[〜は、〜が]浄化の手段、篩(ふるい)、ソーマを漉す用具;供物を浄化するために用いるクシャ草の二枚の葉;浄めの(際に用いる)聖句
oṁkāras【男性・単数・主格 oṁkāra】[〜は、〜が](聖)語om;感謝

ऋक्साम यजुर् एव च ॥
ṛksāma yajur eva ca ||
リクサーマ ヤジュル エーヴァ チャ
リグ、サーマ、そしてヤジュル・ヴェーダである

ṛc【女性】光;神聖な讃歌または詩[特に歌詠(sāman)および祭詞(Yajus)と区別される];詩句;ṛcの集録、リグヴェーダ
sāma【中性・単数・主格 sāman】[〜は、〜が]取得、所有;富、豊富;旋律、旋律にあわせて歌われるヴェーダの詩句
→ṛksāma【中性・単数・主格 ṛksāma】[〜は、〜が]【両】讃歌(ṛc)と歌詠(sāman)
yajus【中性・単数・主格 yajus】[〜は、〜が]宗教的尊敬、崇拝、祭式;祭式の際に用いられる文句、祭詞[ṛc(讃歌)およびsāman(歌詠)の対義語];ヤジュル・ヴェーダ
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ca【接続詞】そして、また、〜と

पिताहमस्य जगतो माता धाता पितामहः ।
वेद्यं पवित्रमोंकार ऋक्साम यजुरेव च ॥१७॥

pitāhamasya jagato mātā dhātā pitāmahaḥ |
vedyaṁ pavitramoṁkāra ṛksāma yajureva ca ||17||
私はこの世界の父であり、母であり、創造者、祖父である。
知られるべきもの、浄化具、聖音オームであり、
またリグ、サーマ、ヤジュル・ヴェーダでもある。