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バガヴァッド・ギーター第9章

バガヴァッド・ギーター第9章第21節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

ते तं भुक्त्वा स्वर्गलोकं विशालं
te taṁ bhuktvā svargalokaṁ viśālaṁ
テー タン ブクトヴァー スヴァルガローカン ヴィシャーラン
彼らは、かの広大な天界を享受して

te【男性・複数・主格、指示代名詞 tad】[〜らは、〜らが]それ、あれ、彼
tam【男性・単数・対格、指示代名詞 tad】[〜に、〜を]これ、あれ、彼
bhuktvā【絶対分詞 √bhuj】[〜して、〜してから]享受する、支配する、所有する;使用する;利用する;甘受する;〜を食べる
svarga【男性】天界、天国、天上界
lokam【男性・単数・対格 loka】[〜に、〜を]空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること
→svargalokam【男性・単数・対格、限定複合語 svargaloka】[〜に、〜を]天上の世界、天界
viśālam【男性・単数・対格 viśāla】広大な、広々した、幅広い、広い、大きい、偉大な;強力な(軍隊);著名な(家柄)

क्षीणे पुण्ये मर्त्यलोकं विशन्ति ।
kṣīṇe puṇye martyalokaṁ viśanti |
クシーネー プンニェー マルティヤローカン ヴィシャンティ
功徳の尽きたとき、地界に入る

kṣīṇe【男性・単数・処格 kṣīṇa√kṣiの過去受動分詞)】[〜において、〜のなかで]減った、欠けた(月);失われた、尽きた、終わった;微かな;弱い、薄い、痩せた;貧弱な;哀れな;破られた、傷つけられた
puṇye【男性・単数・処格 puṇya】[〜において、〜のなかで]吉兆の、幸先のよい、幸運な、好都合な、美しい、快い;芳香のある;善良な、有徳の、正しい、価値のある;純粋な、清浄な、神聖な
martyalokam【男性・単数・対格 martyaloka(=martyabhuvana)】[〜に、〜を]死ぬべきものの世界、地界
viśanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √viś】[彼らは〜、それらは〜]〜の上に・の中に落ち着く・に入る・の中に行く;(火葬の薪)にのぼる;に入る(家、舞台);横になって休む;の上に坐る;(軍隊に)加わる;(河が)流れ入る;の分担になる、(幸運等に)恵まれる;(考えが)心に浮かぶ;(不運等に)なる・に陥る;(対格)に着手する、を始める;(対格)に戻る、に帰る

एवं त्रयीधर्मम् अनुप्रपन्ना
evaṁ trayīdharmam anuprapannā
エーヴァン トライーダルマム アヌプラパンナー
このように、三ヴェーダのダルマに従い

evam【副詞】このように、こんなふうに、そんなふうに
trayīdharmam【男性・単数・対格 trayīdharma】[〜に、〜を]三ヴェーダによって定められた義務
anuprapannās【男性・複数・主格 anuprapannaanu-pra√padの過去受動分詞)】[能動の意味]助けを求める、〜へ逃げ込む;(対格)に従って入る;(対格)に従う、〜に応じる

गतागतं कामकामा लभन्ते ॥
gatāgataṁ kāmakāmā labhante ||
ガターガタン カーマカーマー ラバンテー
欲望を抱く彼らは、往来を獲得する

gatāgatam【中性・単数・対格 gatāgata】[〜に、〜を]往来、あちこちに行くこと
kāmakāmās【男性・複数・主格 kāmakāma】すべての種類の欲望を有する
labhante【三人称・複数・アートマネーパダ・現在 √labh】[彼らは〜、それはら〜]捕らえる、遭遇する、発見する;看取する;取得する、獲得する、受け取る

ते तं भुक्त्वा स्वर्गलोकं विशालं क्षीणे पुण्ये मर्त्यलोकं विशन्ति ।
एवं त्रयीधर्ममनुप्रपन्ना गतागतं कामकामा लभन्ते ॥२१॥

te taṁ bhuktvā svargalokaṁ viśālaṁ kṣīṇe puṇye martyalokaṁ viśanti |
evaṁ trayīdharmamanuprapannā gatāgataṁ kāmakāmā labhante ||21||
彼らは、広大な天界を享受した後、功徳の尽きたとき、地界に入る。
このように、三ヴェーダのダルマに従い、欲望を抱く彼らは、天界と地界を行き来する。

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