バガヴァッド・ギーター第10章第9節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

मच्चित्ता मद्गतप्राणा
maccittā madgataprāṇā
マッチッター マッドガタプラーナー
私に心を向け、私に生命を委ね

maccittās【男性・複数・主格、所有複合語 maccitta】私に専心する、私を思念する
mad【一人称代名詞】私(合成語および派生語に用いる語幹)
gata【男性 √gamの過去受動分詞】行った、来た、〜に陥った、〜に於ける、〜の中にある、〜に含まれた;向けられた;消えた、失われた;剥奪させられた、〜を免れた
prāṇās【男性・複数・主格 prāṇa】[〜らは、〜らが]息、呼吸;活力、生気;風気;出息;そよ風、風;気力、精力、力;精神;個人我、全体と一致される宇宙精神;感官
→madgataprāṇās【男性・複数・主格、所有複合語 mad-gata-prāṇa】私に生命を捧げる、私に命を委ねる

बोधयन्तः परस्परम् ।
bodhayantaḥ parasparam |
ボーダヤンタハ パラスパラム
互いに啓発しつつ

bodhayantas【男性・複数・主格・現在分詞・使役活用 √budh】[〜させている]目覚める;意識を回復する;〜に注意する、留意する;知覚する、理解する、学ぶ、知る
parasparam【副詞】相互に、互いに

कथयन्तश्च मां नित्यं
kathayantaśca māṁ nityaṁ
カタヤンタシュチャ マーン ニッティヤン
そして常に私について語り

kathayantas【男性・複数・主格・現在分詞 √kath】[〜している]語る、話す;物語る;告ぐ、報告する;説明する
ca【接続詞】そして、また、〜と
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
nityam【副詞】恒久的に、不易に、常に;不変に

तुष्यन्ति च रमन्ति च ॥
tuṣyanti ca ramanti ca ||
トゥシャンティ チャ ラマンティ チャ
彼らは満足し、楽しむ

tuṣyanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √tuṣ】[彼らは〜、それらは〜]鎮まる;〜にて満足させられる、〜にて悦ばされる、〜にて悦ぶ;満足させる
ca【接続詞】そして、また、〜と
ramanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √ram】[彼らは〜、それらは〜]とどめる、休息させる、固着させる;〜を喜ばせる;静止する、休息する;とどまることを好む;喜ぶ、満足する;楽しむ、好む
ca【接続詞】そして、また、〜と

मच्चित्ता मद्गतप्राणा बोधयन्तः परस्परम् ।
कथयन्तश्च मां नित्यं तुष्यन्ति च रमन्ति च ॥९॥

maccittā madgataprāṇā bodhayantaḥ parasparam |
kathayantaśca māṁ nityaṁ tuṣyanti ca ramanti ca ||9||
私に心を向け、私に生命を委ね、互いに啓発しつつ、
彼らは常に私について語り、満足し、楽しむ。