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雑記帳

ダッタートレーヤの気づき

あらゆる霊的性質を備えた神の化身として崇められる、ダッタートレーヤという神がいます。
ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神の三大神が一体となったダッタートレーヤ神は、究極の知識を持つ偉大なグルとして崇められてきました。

そんなダッタートレーヤ神がグルとして崇めたのが、さまざまに動くこの自然界のあらわれです。
その最初の五つが、土、水、風、火、空の五大元素でした。

大地は、忍耐について教えました。
人々が踏みにじっても、大地は食物を生み出し、住処を与え、慈しみをもって私たちを育んでいました。
そんな大地のように、いかなる状況をも受け入れ、自分自身の義務を果たすことを学びます。

水は、純粋さについて教えました。
渇きを潤し、命を育む重要な存在でありながら、水は低い場所へとただ静かに流れ、物事の汚れを洗い清めていました。
そんな水のように、自我や慢心を捨て、自分に関わる物事が浄化されるような清い存在であろうと学びます。

風は、無執着について教えました。
酸いも甘いも区別することなく、身を任せるように、風はどこからともなく自由に流れていました。
そんな風のように、人生の喜びや苦しみに惑わされず、大いなる存在に身を委ねて生きることを学びます。

火は、不染汚について教えました。
人々が提供した供物を燃料として燃えていた火は、罪や穢れといった人々のさまざまな思いを受け入れながらも、暗闇を照らす光を放ち続けていました。
そんな火のように、どんなものにも染まったり汚れたりせず、与えられたものを受け入れ、純粋な光を放つことを学びます。

空は、偏在性について教えました。
空は雲に覆われたり、太陽の光に赤く染まることがあるも、そこには常に変わらない無限な空間がありました。
そんな空のように、さまざまな現象に影響を受けない、偏在する魂の存在があることを学びます。

豊かな大自然の動きを見つめ、幸せに生きる術を学んだダッタートレーヤ神。
そんなダッタートレーヤ神の降誕祭となるのが、2018年は12月22日に迎えるマールガシールシャ月(11月から12月)の満月です。

私たちを育む大自然は、幸せに生きる術を常に示し続けています。
そんな偉大なグルに寄り添いながら、生きる姿勢を学び続けたいと思います。

(文章:ひるま)

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