パラシュラーマ・ジャヤンティ

一年の大吉日といわれるアクシャヤ・トリティヤが、2017年は4月29日に迫っています。

アクシャヤ・トリティヤはパラシュラーマの生誕日であると伝えられています。パラシュラーマはヴィシュヌ神の6番目の化身として、ブラーフミンの家系に生まれました。パラシュは斧を意味し、斧を持つラーマをあらわします。

このパラシュラーマにまつわるさまざまな神話の中に、奢り高ぶった数多くのクシャトリヤを殺害したという言い伝えがあります。武士階級であるクシャトリヤによる尊大さや横柄さが、世の中を混乱に陥れていた時代のことであったと言います。これは、純質なサットヴァであるパラシュラーマが、ラジャス(激質)やタマス(惰質)によって生じた混乱を破壊することを物語っているのだと伝えられます。

この物語は、自分自身の内なる世界においても常に起きていることに変わりありません。ラジャスとタマスによって生み出される怒りや憎しみ、悲しみや憂いといった様々な感情は、自身の内を戦場のように作り上げ、その混乱によって、私たちは自身の本質を見失います。混乱を打ち破り、輝く純粋な質へと自分自身を導くこと、それがこの社会を生きる私たちの日々における修練に他ありません。

より良い作物を育て上げるためには、雑草を引き抜かなければならないように、自身の成長を遂げる中で、破壊は誰もが経験せねばならないということが、このパラシュラーマの歩みに象徴されていると言われます。

そして何より、このパラシュラーマには強い信仰心がありました。手にする斧は、パラシュラーマの苦行に喜んだシヴァ神が授けたものだとも伝えられます。信じる心、それが正しい道を歩むための最大の強みとなることを忘れてはなりません。

維持や保護の神として知られるヴィシュヌ神は、世界が混乱に陥った時、人々を正しい道へと導くためにさまざまに姿を変え現れると信じられています。太陽と月の輝きが最も満ちる時となるアクシャヤ・トリティヤにおいて、こうした神々の象徴を見つめることは、自分自身の内の純質を磨きあげる大切な行いとなることでしょう。皆さまもどうぞこの吉兆な時を大きな喜びと共にお迎えください。

(文章:ひるま)