亡くなった魂の平安のために

インドの一部の地域では、ピトリ・パクシャと呼ばれる先祖崇拝の期間が始まりました。次の新月までのおよそ2週間、この間に亡くなった魂へ祈りを捧げることで、その魂は私たちを祝福し幸せに旅立っていくと信じられます。また、別の世界へと行く旅路の中で亡くなった魂の歩みを助けるとも信じられています。

苦難をもたらす病や事故、災害などによって、家族の誰かが不幸な死を遂げた場合にも、この間の祈りは強く勧められます。魂に留まる強い欲求は、死後においても現世にその魂を閉じ込め、その苦痛は子孫に至るまで様々な影響を与えると伝えられます。そんな先祖たちの満たされない思いを鎮めるために、祈りや儀式が執り行われます。

先祖のカルマ解消のために勧められるさまざまなマントラの中で、一般的に唱えられる「オーム ナモー バガヴァテー ヴァースデーヴァーヤ」をご紹介します。

ॐ नमो भगवते वासुदेवाय
・om namo bhagavate vāsudevāya
・オーム ナモー バガヴァテー ヴァースデーヴァーヤ
・意味:至高神であられるヴァースデーヴァ(クリシュナ)に帰依いたします。

ヴァースデーヴァは「ヴァスデーヴァの子」を意味するクリシュナの別名であり、「ヴァスデーヴァ」はクリシュナの父の名です。このマントラは、クリシュナを讃えるマントラとして、またさまざまなメロディーがつけられたバジャン(宗教讃歌)として、頻繁に歌われます。

2017年のピトリ・パクシャは9月7日から9月20日までの約2週間です。皆様もどうぞ心安らかな時をお過ごしください。