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アーサナ

幸せな赤ちゃんのアーサナ

ラーマ神の父親であるダシャラタ王の名前には、10の馬車を持つ者という意味があります。
ダシャラタ王は、一度に10の馬車を操ることができる能力を持っていたと伝えられます。
この10の馬車は、私たちが持つ5つの知覚器官と5つの行為器官に例えられてきました。

5つの知覚器官は、目・耳・鼻・舌・皮膚(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)であり、5つの行為器官は、口・手・足・生殖器官・排泄器官(発声・操作・移動・生殖・排泄)にあたります。
これらを操ることができるダシャラタ王から生まれたのがラーマ神です。

ラーマ神の名前には、喜びという意味があります。
このダシャラタ王のもとに生まれた喜びを象徴するとされる、あるヨーガのポーズがあります。
それは、アーナンダ・バーラーサナ(ハッピーベイビーのポーズ)と呼ばれ、幸せな赤ちゃんを意味するポーズとして実践されています。

このポーズの実践方法はさまざまにありますが、まずは、仰向けになった状態で始めます。
そして、両膝が胸のあたりにくるように膝を曲げ、両足を両手で掴みます。
次に、両膝を胴体の幅に開き、両足首が膝の真上にくるようにしてポーズを維持します。

この足を持つ仕草が幸せそうに遊ぶ赤ちゃんのようであることから、アーナンダ・バーラーサナという名前がつけられたといわれます。
このポーズを通じては、下半身のストレッチにより血流が良くなり、心身が解放されるようなリラックス効果を得られると伝えられてきました。
そうしてもたらされる安らぎの中に、内なる喜びが生まれることを感じる瞬間があります。

聖典のバガヴァッド・ギーターには、「ヨーガは、行為における巧妙さである(ヨーガハ カルマス カウシャラム)」という言葉があります。
そして、ラーマ神を産んだダシャラタ王の妃であるカウサリヤー妃は、正しい知性によって確立される巧妙さという意味のカウシャラに準えられることがあります。
5つの知覚器官と5つの行為器官を操るダシャラタ王と、そんなカウサリヤー妃の間に生まれたラーマ神を見ると、内なる喜びを生み出す方法を知ることができるようです。

アーナンダ・バーラーサナは、自分自身の体と心を正しい知性によって巧みに操り、内なる喜びを生み出す修練として実践することができます。
揺らぐ心身の状態に惑わされることが多くある日々において、こうした実践を通じ、確かな喜びを生み出すことを心がけたいと感じます。

(文章:ひるま)

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