インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
धूमो रात्रिस् तथा कृष्णः
dhūmo rātris tathā kṛṣṇaḥ
ドゥーモー ラートリス タター クリシュナハ
煙、夜、そして黒月
dhūmas【男性・単数・主格 dhūma】[〜は、〜が]煙、蒸気、霧
rātris【女性・単数・主格 rātri】[〜は、〜が]夜;インドサフラン・うこん草
tathā【副詞】そのように、同様に;そして、また
kṛṣṇas【男性・単数・主格 kṛṣṇa】[〜は、〜が]黒、黒色;暗黒;黒月
षण्मासा दक्षिणायनम् ।
ṣaṇmāsā dakṣiṇāyanam |
シャンマーサー ダクシナーヤナム
太陽が南進する6ヶ月
ṣaṇmāsās【男性・複数・主格 ṣaṇmāsa】[〜らは、〜らが]6ヶ月
dakṣiṇāyanam【中性・単数・主格 dakṣiṇāyana】[〜は、〜が]南の路(すなわち死の国への路);(太陽の)南回帰路[太陽が北より南へ動く半年(夏至より冬至に至る)];(太陽の)南回帰(の開始)=(āṣādha月の)夏至
तत्र चान्द्रमसं ज्योतिर्
tatra cāndramasaṁ jyotir
タットラ チャーンドラマサン ジョーティル
その時に、月の光に
tatra【副詞】そこに;そこへ;ここに;それのために、その場合に、その時に
cāndramasam【中性・単数・対格 cāndramasa】月(
太陰)の
jyotis【中性・単数・対格 jyotis】[〜に、〜を]光明、光輝;火;眼光、眼;月光;光明世界;智慧;生命の光、自由、歓喜、勝利
योगी प्राप्य निवर्तते ॥
yogī prāpya nivartate ||
ヨーギー プラープヤ ニヴァルタテー
到達してから、ヨーガ行者は再生する
yogī【男性・単数・主格 yogin】[〜は、〜が]ヨーガ行者、修行者、実践者
prāpya【絶対分詞 pra√āp】[〜して、〜してから]到達する、会する、邂逅する、見出す;獲得する、娶る;蒙る
nivartate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 ni√vṛt】[彼は〜、それは〜]戻る、帰る;やめる、沈黙する;やむ、終わる、消える
धूमो रात्रिस्तथा कृष्णः षण्मासा दक्षिणायनम् ।
तत्र चान्द्रमसं ज्योतिर्योगी प्राप्य निवर्तते ॥२५॥
dhūmo rātristathā kṛṣṇaḥ ṣaṇmāsā dakṣiṇāyanam |
tatra cāndramasaṁ jyotiryogī prāpya nivartate ||25||
煙立ち、夜、黒月、太陽が南進する6ヶ月の間、
その時に逝去するヨーガ行者は、月光に到達してから再生する。
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