マハーシヴァラートリは、パールグナ月またはマーガ月(2月〜3月)のチャトゥルダシー(満月から13日夜/14日目)にあたります。この日は、1日を通じて断食を行い、夜通しバジャン(讃歌)を歌ったり、マントラを唱えたり、瞑想やプージャーを行って過ごすことが勧められています。
マハーシヴァラートリのプージャーは、夜の4プラハラに従って行われます。プラハラは時間の単位で、1日(24時間)を約3時間単位で区切ります。日中に4プラハラ、夜に4プラハラ、1日に合計で8プラハラがあります。
そして、このマハーシヴァラートリの夜の中でも、もっとも神聖な時間帯は、ニシータ・カーラ(निशीथ काल niśītha kāla)と呼ばれています。ニシータは「真夜中」、カーラは「時間」を意味し、このニシータ・カーラの時に、シヴァ神はシヴァリンガとして地上に顕現すると考えられています。
また、断食を終える時間はパーラナと呼ばれ、夜のプージャーを終え身を清めた後、この時間帯に断食を終えることが勧められています。断食を終える時間帯は、日の出からチャトゥルダシーが終わるまでの間、またはチャトゥルダシーが終わってからという考え方もあります。
場所によって時刻には若干差異が出ますが、2024年のマハーシヴァラートリについて以下にご紹介します。
2024年のマハーシヴァラートリは、インド時間では3月8日となりますが、日本時間では3月9日となります。
【インド(ニューデリー)】
・チャトゥルダシー:2024年3月8日21時57分〜3月9日18時17分
・ニシータ・カーラ:2024年3月8日24時07分(9日午前0時07分)〜24時56分(9日午前0時56分)
・パーラナ:3月9日06時37分〜15時29分
・夜の1番目のプラハラ:3月8日18時25分〜21時28分
・夜の2番目のプラハラ:3月8日21時28分〜24時31分(9日午前0時31分)
・夜の3番目のプラハラ:3月8日24時31分(9日午前0時31分)〜27時34分(9日午前03時34分)
・夜の4番目のプラハラ:3月8日27時34分(9日午前03時34分)〜30時37分(9日午前06時37分)
【日本(東京)】
・チャトゥルダシー:2024年3月9日01時27分〜3月9日21時47分
・ニシータ・カーラ:2024年3月9日23時27分〜24時16分(10日午前0時16分)
・パーラナ:3月10日05時59分
・夜の1番目のプラハラ:3月9日17時43分〜20時47分
・夜の2番目のプラハラ:3月9日20時47分〜23時51分
・夜の3番目のプラハラ:3月9日23時51分〜26時55分(10日午前02時55分)
・夜の4番目のプラハラ:3月9日26時55分(10日午前02時55分)〜29時59分(10日午前05時59分)
仕事のために、夜通しシヴァ神を讃えることができなくても、ニシータ・カーラの時間帯にシヴァ神に意識を向け、讃えることで、シヴァ神の大きな祝福に恵まれると考えられています。
シヴァ神の祝福に満ちたマハーシヴァラートリを迎えられますよう、心よりお祈り申し上げます。
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