「アティ・ルドラ・マハー・ヤジュニャ」

8/9(満月の日)より12日間にわたり、インド・プッタパルティのサイババのアシュラムで、「アティ・ルドラ・マハー・ヤジュニャ」が行われているようです。このヤジュニャ(祭祀)は、人類の平安と繁栄を願って、ルドラ(シヴァ神)に祈願するものです。アティ(甚大な・莫大な)という言葉にもあるように、このヤジュニャには甚大な手間がかかるために、インドでも頻繁に行われるものではありません。過去には2001年にシルディ・サイババ寺院[1]や、1997年にはアメリカ[2]で行われたとの報告があります。
このヤジュニャがどのようなものか、SSSBPTのホームページ[3]を参照してご紹介いたします。
『聖者サターパータは、彼の著作「マハールナヴァ・カルマ・ヴィパーカ」の中で、ヴェーダや聖典に共通するアビシェーカの四つの形式について列挙しています。それらはルドラム、エーカーダサ・ルドラム、マハー・ルドラム、アティ・ルドラムであり、後者になるほど効果が強くなります。この中で、もっとも強力なアティ・ルドラムには、14,641のルドラムが含まれています(クリシュナ・ヤジュル・ヴェーダ・サムヒターの第4カーンダ(章)第5プラパータカ(節)にあるルドラーディヤーヤムに、ナマカムとチャマカムの組み合わせとしてのルドラムが記載されています)。
ナマカムとチャマカムはそれぞれ11のアヌヴァーカ(ヴェーダの章節)から成り立ちます。ナマカムを全11アヌヴァーカ吟唱した後に、チャマカムを1アヌヴァーカ唱えると1ルドラムとなります。
ナマカムを唱えた後にチャマカムを1アヌヴァーカづつ唱えていくと、ナマカムを11回唱えたところで、チャマカムを全章唱えることになります。これがエーカーダサ(11の意味)・ルドラムとなります。
そして、エーカーダサ・ルドラムを11回繰り返すことをラグ(手軽なという意味)・ルドラムといいます。ラグ・ルドラムを11回繰り返すと、マハー・ルドラムとなります。マハー・ルドラムを11回繰り返すと、アティ(甚大な、莫大なの意味)・ルドラムとなります。
したがって、アティ・ルドラムは合計14,641回(11×11×11×11回)のルドラムを唱えることになり、その中で14,641回(11×11×11×11回)回のナマカム、1,331回(11×11×11回)のチャマカムが唱えられています。
以上がルドラ・パーラーヤナであり、ルドラービシェーカでは、同時に儀式に精通した121人の僧侶によってルドラ・ホーマが執りおこなわれます。そこでは、この目的のために、11のホーマ・クンダ(儀式用の穴の開いた台)がつくられます。』
ナマカムは、11章からなるシヴァ神を讃える祈りですので、これだけでも大きな労力がいると思われます。それを一日に1,331回唱えるわけですから、この祭祀の意義が伝わってきます。
月の満ち欠けは、しばしば欲望の増減に例えられます。満月の日にこのようなヤジュニャがはじめられるのは、ヤジュニャによってわれわれの欲望が少しずつ減少し、ついには滅してしまうようとの願いが込められていると思われます。欲望は少なければ少ないほど、旅は快適になるとはよくいわれますが、このような機会を生かして、すこしでも欲望を抑えられるような生活をしてみるとよいかもしれません。
ルドラム(ナマカム、ルドラム)の吟唱が含まれたCD-ROM(VCD)を掲載いたしましたので、興味がございましたらこちらよりご参照ください。
[1]Sai Vichaar, volume 3-44
http://www.saibaba.org/newsletter3-44.html
[2]Hinduism Today
http://www.hinduismtoday.com/archives/1997/12/1997-12-11.shtml
[3]Sri Sathya Sai Books & Publication Trust
http://www.sssbpt.org/Pages/reports/armyreportfirstday.htm