グレートコンジャンクション2020

2020年12月21日、社会に激変が起こるとされる惑星の配置、グレートコンジャンクションが生じます。グレートコンジャンクションとは、木星と土星が同じ位置で重なる現象をいい、2020年は12月21日に、やぎ座でそのグレートコンジャンクションが生じます(日本時間では12月22日)。

肯定的な木星の影響は、拡大や成長をもたらす一方で、否定的な土星の影響は、制約や障害をもたらすとされます。この相反する2つの力の作用は、物事の動きに大きな影響を与えると考えられ、世界の歴史を形作る作用があるとされてきました。

以下に、2020年のグレートコンジャンクションについて、「Jupiter–Saturn Conjunction 2020」よりご紹介いたします(抄訳)。

2020年の木星と土星のコンジャンクション

グレートコンジャンクションは、およそ20年ごとに生じ、個人と社会、つまり、すべてに影響を与える強力なエネルギーを引き起こします。その入り混じった力は、歴史を形成するある種の特色をその時代に残すもので、実際、木星と土星のコンジャンクションのサイクルを調べることで、歴史を紐解くことも可能です。占星術で歴史を分析するマンデーン占星術では、このコンジャンクションが主要なテーマとなります。

木星は約1年、土星は約2年半に渡ってひとつの星座に留まる動きの遅い惑星です。それらの性質が人々の意識に働きかける時間が十分にあることから、個人のホロスコープに応じて、それぞれの人生に強力な方法で影響を与える可能性があります。そして、2020年のやぎ座における木星と土星のコンジャンクションは、以下に示す理由から、特に強力なものになると考えられます。

このグレートコンジャンクションが生じる時(サイデリアル式)

土星は2020年1月25日にやぎ座に入ります。そして、木星は3月30日にこれに加わり、木星と土星が一緒にやぎ座に留まる期間が始まります。しかし、双方の逆行が生じるため、木星と土星が一緒にやぎ座に留まる期間は複雑になります。土星はやぎ座に留まるも、木星は7月1日にいて座に逆行し、11月21日まで留まります。したがって、1番目の期間は3月30日から7月1日までとなります。2番目の期間は11月21日に始まり、木星がみずがめ座に移動する2021年4月6日まで続きます。しかし、木星は再び逆行し、9月15日にやぎ座に戻ります。したがって、3番目の期間は、2021年9月15日から11月21日までとなります。

まとめると、木星と土星がやぎ座にある期間は次の通りです。

・2020年3月30日から2020年7月1日まで
・2020年11月21日から2021年4月6日まで
・2021年9月15日から2021年11月21日まで

また、木星と土星が1度以下で重なる時、つまり、惑星戦争として知られるグラハ・ユッダが生じるのは次の通りです。

・2020年12月16日から18日まで:5度でのコンジャンクション
・2020年12月21日から24日まで:6度でのコンジャンクション

そして、完全なコンジャンクションが生じる時は2020年12月21日となり、ナクシャトラがウッタラ・アーシャダーにおいて、6.20度の位置で生じます。ウッタラ・アーシャダーのエネルギーは、阻止できない勝利を与える力として知られます。このコンジャンクションが冬至で生じることも、非常に重要な意味を持ちます。このコンジャンクションのエネルギーはピークにおいて著しく強まるも、その影響は、木星と土星がやぎ座で一緒に留まる期間全体に広がります。

※日付は場所によって前後する場合があります。

支配的になるエネルギーは

惑星がある星座で重なる時、さまざまな要因がその惑星の相対的な強さを決定します。時に、どの惑星がどの惑星を押さえ込むかを判断することは、複雑で、困難を伴います。しかし、ここでは違います。土星は明らかに、このやぎ座のコンジャンクションにおいて支配的であり、社会や個人という広範囲にわたって影響を生み出します。惑星戦争として知られるグラハ・ユッダは、2つの惑星が1度以下で重なる時に生じますが、その戦いにおいて勝敗を定義する指標はさまざまです。この場合、木星の方が大きいにも関わらず、土星の輪がより大きな広がりを持つことによって、土星が勝利者となります。また、土星はやぎ座を支配しています。自らが支配する星座にある時、その惑星は力を得るため、ここで土星の力はさらに増します。そして、やぎ座にある木星は減衰するため、木星の光はもっとも弱くなり、また傷つきます。さらに、木星が減衰する位置は5度であり、それはまさに木星と土星がグラハ・ユッダで重なる位置です。加えて、土星の暗黒のエネルギーが自ずともっと強くなる冬至においてこのコンジャンクションが生じるため、土星の支配力はさらに大きくなります。ウッタラ・アーシャダーのエネルギーも、土星の支配の影響を強化します。個人に生じる影響はそれぞれのホロスコープによってさまざまに異なるも、誰もが、また世界全体も、この強まる土星の力と弱まる木星の光を経験するでしょう。この戦いにおいては、土星が勝利するのです。

地の性質を持つ土星が同じく地の性質を持つやぎ座に留まる2020年〜2021年の間にこのコンジャンクションが生じることにも、重要な意味があります。歴史的に、木星と土星のコンジャンクションは、同じ元素で長期間、通常は約200年に渡って生じます。そして、20年の周期性があり、その間、それぞれの元素の特徴をその時代に示します。コンジャンクションが前の元素と次の元素の間で交互に現れる移動の期間は、大きい方の期間を繋ぎ、その期間は60年から140年まで変化します。

世界への影響

現在の地の性質が支配する期間は、1961年に始まり2199年まで続きます。しかし、その間、2000年におひつじ座の終わりに近い位置で生じた火の性質でのコンジャンクションにより、小規模でも火の性質が新世紀の時代精神の一因になることが明確になりました。1901年に始まっていた火の性質から地の性質への移行の動きは、20世紀の終わりまで完全に終わったわけではなく、その異常な状態により、20世紀を特有で長期にわたる転換期として見ることができます。火の性質は、たとえ暴力や戦争に突入したとしても、国家主義的な野望を支持します。それは、正義、独立、自由のための戦いを意味します。一方で、地の性質は、安全、物質的な利益、富の追求、資源の開発、そして技術の開発への意欲を育みます。

1921年、第1次世界大戦の戦火、オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊、ロシア革命、アイルランド独立戦争に続き、600年以上を経て地の性質でのコンジャンクションが生じました。それは、1929年のウォール街大暴落につながった投機ブームをもたらします。そして、1941年に木星と土星のコンジャンクションが再び火の性質で生じると、第2次世界大戦が激化、インドとアフリカでは独立運動が高まり、その後のおよそ20年間で、インドとアフリカの大部分が植民地支配から解放されました。1961年には、戦後の物質的な繁栄が現れ、限りない拡大と発展の価値を特徴とする地の性質の新時代が本格的に始まります。1981年には、再び地の性質でのコンジャンクションが生じ、その傾向を加速させます。新技術の成長と企業の力はかつてないほど拡大し、国家政府が強力な企業の経済的な利益に従属するようになり、企業はデジタル技術でその支配を固めていきます。

地の性質の影響下で、営利企業や大規模な複合企業が成長し、企業の利益が脅かされると軍事力を誘発します。軍事力は大衆の恐怖とパラノイアを煽り、不足や欠乏の感覚を吹き込みます。これは、企業の力を増大させる別の効果となるものであり、富裕層とそうでない人々の間の社会的な格差を拡大しました。これらはすべて土星のテーマであり、2020年のコンジャンクションがそれを一層高め、木星がやぎ座で極端に減衰することによって、さらに悪化します。

木星は倫理、正義、信念の性質を示しますが、これらはすべて土星の支配によって覆い隠されます。そこでは、経済的な安全、企業の利益や統制が優先されます。したがって、マンデーン占星術の観点から2020年のアドバイスをするとすれば、警戒を怠らないことです。個人データを保護しましょう。主義や思想の宣伝戦略と心理操作のツールへと密かに変容を遂げたソーシャルメディアの使い方に注意する必要があります。自分自身に適度な経済的安定を確保しながら、社会の正義、環境の保護、不利な立場にある人々への人道的な支援といった、大きな問題を決して忘れないことが大切です。今後の地の性質が支配的になる期間においては、気候変動、環境破壊、種の絶滅に関する問題の危険性が非常に高くなります。そして今、2020年、木星が伝える倫理的なビジョンを私たちが必要とする時、木星の光は減衰するのです。

精神的な意味

しかし、土星の支配によるこの世界への影響は重要なものとなる可能性があります。大局的な見地から真に重要なことは、精神的な面におけるものです。精神的な進化に日々を捧げてきた人々にとって、木星と土星のコンジャンクションはより深い意味を持ち、土星の力から隠された恵みがもたらされます。木星と土星は、どちらも精神的な資質の徴候を示しますが、それらは互いにまったく正反対の方向に現れます。

光、富、慈悲、友愛の惑星として、木星は創造のあらゆる面において神性を知覚する能力を与えます。その影響力は、私たちの人生におけるあらゆる経験に精神的な要素を吹き込みます。万物は神の現れだからこそ、すべてに神性を見出すことは賛美に値します。このようにして、木星は世界と関わります。木星は倫理と正義を推し進め、真理の道に従って役目を果たすため、大きな心で任務を遂行しています。物質的な豊かさは、富、子ども、社会的地位、そして世俗的な称賛といった形で示されるかもしれませんが、うまく機能する木星は、そういった恵みに執着することはありません。すべての人により崇高な道義を与えるために、それらを利用するのです。木星は、特に法律、医学、哲学、教育など、人物を向上させるあらゆる高度な知識の象意があります。木星は神々のグルであり、貴僧であり、その精神性は、儀式、真言、礼拝に向けられています。

一方で、暗闇、制約、否定、孤独の惑星として、土星は物質界に関するすべてを制限し、不満にさせます。土星は、身体的な病気、精神的な苦悩、経済的な困難、不安定な情緒、喪失や苦痛をもたらします。質素な生活は土星の性質に分類されますが、すべての人にとってそうであるとは限りません。土星の影響下で、特定の人は、権力や財産の面で大きく上昇することができます。しかし、活動の縮小は依然としてあり、不満、苦悩、不安となって現れます。物質的な不足または物質的な獲得、そのどちらの場合を通じても、土星はある種の存在に関する失望を助長します。土星はこの世の儚さを教え、この世界に疲れ変容に熟した心を、放棄と超越へ向かわせます。

土星の道は「十字架の道」です。土星はゆっくりと少しずつ動くため、その道は非常に長い時間がかかる場合があります。しかし、最終的に、土星の道は物質的な束縛からの解放であるモークシャにおいて締めくくられます。サンスクリット語で土星はシャニと呼ばれます。シヴァ神と密接に関係するシャニは、マーヤー(幻想)による歪みや視野の狭さを払い除けます。土星は無明(無知)の覆いを取り払い、真理の実現をかなえます。暗闇を通して、魂は無限の輝きに開かれます。それが土星という神秘の本質なのです。

木星(グル)は知識の惑星であり、土星(シャニ)は知恵の惑星です。木星と土星のコンジャンクションにおける土星の支配は、深い精神的な変革の可能性の扉を大きく開きます。それは、限りのある時間に打ち勝つ永遠の勝利です。この期間への心構えができている人にとって、これは秘められた恵みとなります。しかし、そうでなければ、実に困難な時となるでしょう。このコンジャンクションの間に、障害を経験する可能性があるとしても、まず取り入れるべき対策は、回心、つまり心の大きな方向転換です。土星を信じ、身を任せてください。土星は、人の心に働きかけ、行動を起こさせるもの、つまり、真珠を育てる促進剤となるものです。土星がもたらすものには、あなたの内なる目覚めにつながる教訓が含まれていることを確信してください。

出典:Seven Winds Yoga and Jyotish “Jupiter–Saturn Conjunction 2020”, http://www.sevenwindsyoga.com/blog/jupiter-saturn-conjunction-2020/