私たちの周りには、煌びやかな美しさや華やかな豊かさが溢れています。
日々の中でそれらに目を惹かれ、心を動かされることも少なくありません。
しかし、こうした美しさや豊かさは、表面的なものでしかないことも往々にあります。
真のそれは、そのずっと奥深くに隠されていることが多いからです。
幸運や繁栄の女神として讃えられるラクシュミー女神は、美しさや豊かさの象徴として多くの人々から崇められています。
そんなラクシュミー女神の中で、サウンダルヤ・ラクシュミー女神と呼ばれ崇められる姿は、その真髄を私たちに鮮明に示します。
サウンダルヤには、美しさ、優雅さ、愛らしさといった意味があります。
多くの人々が物質的な豊かさを求めて捧げるラクシュミー女神への祈りの中で、このサウンダルヤ・ラクシュミー女神は、精神的な豊かさを育む力を与えてくれると信じられます。
その力は、内面の豊かさや美しさがなければ、外面の豊かさや美しさは真の価値を持たないという気づきを育んでくれるのだといわれます。
たとえば、肉体はやがて老い、朽ち果てていきます。
そうした肉体に過度に執着すると、変化していく外面の美しさは悩みの種になり、常に憂慮する日々を過ごさなくてはなりません。
その理解がなければ、肉体的な美しさは呪いになりかねないものであることを私たちは気づく必要があります。
物質的な豊かさも、常に浮き沈みを伴います。
栄えたり衰えたりするその状況に固執すると、一喜一憂する日々に心の平和を得ることはできません。
その理解がなければ、物質的な豊かさは心に不安を駆り立てるものになりかねないということを私たちは気づく要があります。
これらの気づきは、サウンダルヤ・ラクシュミー女神の礼拝によって深めることができるといわれます。
それは、すでに満ち足りた存在である、本当の自分を理解することに他ありません。
その理解によって、充足、寛容、忍耐、誠実、純粋といった、永遠不変の豊かさをもたらす精神的な美徳を育むことが可能になります。
サウンダルヤ・ラクシュミー女神は、内面の美しさと外面の美しさが矛盾しない、真の美しさを教えてくれます。
そして、精神的な豊かさと物質的な豊かさが同じ方向を向いた、真の豊かさを実現する力を与えてくれます。
サウンダルヤ・ラクシュミー女神とともに、その完璧な調和を追求する時、私たちは真の美しさや豊かさを手に入れることができるはずです。
（文章：ひるま）
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