バガヴァッド・ギーター第4章第21章

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

निराशीर् यतचित्तात्मा
nirāśīr yatacittātmā
ニラーシール ヤタチッタートマー
欲望なく、心身を制御する人は

nirāśīs【男性・単数・主格 nirāśis】希望・願望をもたない、絶望した、無関心な
yata【男性 yata√yamの過去受動分詞)】抑制された、制御された、阻止された
citta【中性】注意;思考、思想;目的、意志;精神、心、知性、理性
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
→yatacittātmā【男性・単数・主格、所有複合語】[〜は、〜が]心身を制御する

त्यक्तसर्वपरिग्रहः ।
tyaktasarvaparigrahaḥ |
ティヤクタサルヴァパリグラハハ
すべての所有を手放した人は

tyakta√tyajの過去受動分詞】放棄した、捨てた、手放した
sarva【形容詞】すべての、一切の、あらゆる
parigrahas【男性・単数・主格 parigraha】[〜は、〜が]抱擁;包含;着用すること;装うこと;取得;把握;受納、受領;(従格)から引き出すこと;入手、獲得、所有;容認、収容;懇切な接待;結婚すること、結婚
→tyaktasarvaparigrahas【男性・単数・主格】[〜は、〜が]すべての所有を手放した

शारीरं केवलं कर्म
śārīraṁ kevalaṁ karma
シャーリーラン ケーヴァラン カルマ
ただ身体的行為のみを

śārīram【中性・単数・対格 śārīra】身体の、有形の、身体に属する、身体に関する、身体の中に存する
kevalam【中性・単数・対格 kevala】(為格、属格)に専らの;唯、のみの、単なる、それのみの、他を除ける、純粋の、混じらない;孤立した、絶対の;全き、完全な;すべての、あらゆる
karma【中性・単数・対格 karman】[〜に、〜を]行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業

कुर्वन् नाप्नोति किल्बिषम् ॥
kurvan nāpnoti kilbiṣam ||
クルヴァン ナープノーティ キルビシャム
行い、彼は罪を得ることはない

kurvan【男性・単数・主格 kurvat√kṛの現在分詞)】[〜している]為す、動作する;現在の、活動する
na【否定辞】〜でない
āpnoti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √āp】[彼は、それは]到達する、獲得する、成し遂げる;遭遇する、蒙る、関係する、耐え忍ぶ;起こる
kilbiṣam【中性・単数・対格 kilbiṣa】[〜に、〜を]違犯、犯罪、罪悪;不正、危害

निराशीर्यतचित्तात्मा त्यक्तसर्वपरिग्रहः ।
शारीरं केवलं कर्म कुर्वन्नाप्नोति किल्बिषम् ॥२१॥

nirāśīryatacittātmā tyaktasarvaparigrahaḥ |
śārīraṁ kevalaṁ karma kurvannāpnoti kilbiṣam ||21||
欲望なく、心身を制御し、すべての所有物を手放して、
ただ身体的行為のみを行う人は、罪を得ることはない。