インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
वीतरागभयक्रोधा
vītarāgabhayakrodhā
ヴィータラーガバヤクローダー
欲望、恐怖、怒りを離れ
vīta【過去受動分詞 vi√i】去った、消えた、失われた
rāga【男性】激しい欲望、情熱、愛、愛情、同情
bhaya【中性】恐れ、驚き、恐怖、心配、不安
krodhās【男性・複数・主格 krodha】怒り、激怒、憤怒、激情
→vītarāgabhayakrodhā【男性・複数・主格、所有複合語】欲望、恐怖、怒りを離れた
मन्मया माम् उपाश्रिताः ।
manmayā mām upāśritāḥ |
マンマヤー マーム ウパーシュリターハ
私に専念し、私に献身する
manmayā【男性・複数・主格 manmaya】私からなる、私のような、私のことばかり考える
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
upāśritās【男性・複数・主格 upāśrita(upa-ā-√śriの過去受動分詞)】(対格)に寄りかかる、に休む;(対格)に避難した;しばしば通った・に到達した・に留まる;(対格)に頼った・献身した
बहवो ज्ञानतपसा
bahavo jñānatapasā
バハヴォー ジュニャーナタパサー
多くの人々は、知識の苦行によって
bahavas【男性・複数・主格 bahu】[〜らは、〜らが]豊富な、多量の;多数の、反覆された、たびたびの;(具格)に富んだ、(具格)の多くある
jñānatapasā【中性・単数・具格、限定複合語 jñānatapas】[〜によって、〜をもって]知識を得るための苦行、知識の修練
पूता मद्भावम् आगताः ॥
pūtā madbhāvam āgatāḥ ||
プーター マドバーヴァム アーガターハ
浄められ、私の状態に達する
pūtā【男性・複数・主格 pūta(√pūの過去受動分詞)】清められた、清浄にされた、清浄な;脱穀された
madbhāvam【男性・単数・対格 madbhāva】[〜に、〜を]私の本性;私の状態;私の存在
āgatās【男性・複数・主格 āgata(ā-√gamの過去受動分詞)】〜に達した、〜に来た;世に来た、生まれた;帰った
वीतरागभयक्रोधा मन्मया मामुपाश्रिताः ।
बहवो ज्ञानतपसा पूता मद्भावमागताः ॥१०॥
vītarāgabhayakrodhā manmayā māmupāśritāḥ |
bahavo jñānatapasā pūtā madbhāvamāgatāḥ ||10||
欲望、恐怖、怒りを離れ、私に専念し、私に献身する多くの人々は、
知識の苦行によって浄められ、私の状態に達する。
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