インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
एवं ज्ञात्वा कृतं कर्म
evaṁ jñātvā kṛtaṁ karma
エーヴァン ジュニャートヴァー クリタン カルマ
このように理解して、行為をなされた
evam【副詞】このように、こんなふうに、そんなふうに
jñātvā【絶対分詞 √jñā】[〜して、〜してから]知る;〜を察知する、〜の知識を有する、(具格)によって認識する;悟る;覚える、経験する、確かめる、調べる;是認する;〜と考える、〜と仮定する、〜と推測する;認める、証す、許す
kṛtam【中性・単数・対格 kṛta(√kṛの過去受動分詞)】作られた、為された、行われた、成就された;準備された、用意ある;得られた
karma【中性・単数・対格 karman】[〜に、〜を]行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業
पूर्वैर् अपि मुमुक्षुभिः ।
pūrvair api mumukṣubhiḥ |
プールヴァイル アピ ムムクシュビヒ
また解脱を願う先人たちによって
pūrvais【男性・具格・複数 pūrva】[〜によって、〜をもって]前にある、前の;前面の、東の;(従格)の東にある;先行する;先の、以前の;昔の、伝統の、往時の
api【不変化辞】さらに、また、同様に;されど、なお
mumukṣubhis【男性・具格・複数 mumukṣu(√mucの意欲活用)】(従格)から(対格)を解放したいと思う;(対格)を中止・放棄したいと思う;(対格)を放射・発したいと思う;自由になりたいと願う、最後の解脱に向かって努力する
कुरु कर्मैव तस्मात् त्वं
kuru karmaiva tasmāt tvaṁ
クル カルマイヴァ タスマート トヴァン
それ故に、あなたは行為をなせ
kuru【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 √kṛ】[あなたは〜せよ]為す、作る、遂行する、用いる
karma【中性・単数・対格 karman】[〜に、〜を]行為、作業;作用、職業;儀式;結果;運命(前世に行った行為の結果)、業
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
tasmāt【男性・単数・従格、指示代名詞 tad】それ故に、そのために、したがって、だから、その結果
tvam【単数・主格、二人称代名詞 tvad】[〜は、〜が]あなた
पूर्वैः पूर्वतरं कृतम् ॥
pūrvaiḥ pūrvataraṁ kṛtam ||
プールヴァイヒ プールヴァタラン クリタム
先人たちによって、往古になされた(行為を)
pūrvais【男性・具格・複数 pūrva】[〜によって、〜をもって]前にある、前の;前面の、東の;(従格)の東にある;先行する;先の、以前の;昔の、伝統の、往時の
pūrvataram【副詞】久しい以前に
kṛtam【中性・単数・対格 kṛta(√kṛの過去受動分詞)】作られた、為された、行われた、成就された;準備された、用意ある;得られた
एवं ज्ञात्वा कृतं कर्म पूर्वैरपि मुमुक्षुभिः ।
कुरु कर्मैव तस्मात्त्वं पूर्वैः पूर्वतरं कृतम् ॥१५॥
evaṁ jñātvā kṛtaṁ karma pūrvairapi mumukṣubhiḥ |
kuru karmaiva tasmāttvaṁ pūrvaiḥ pūrvataraṁ kṛtam ||15||
解脱を求めた先人たちも、このように理解して行為した。
それ故、往古に先人たちがしたように、あなたも行為しなさい。
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