ガネーシャの導き

人は何か強く願望を抱くとき、そのエネルギーは願いの実現に向けた道標としてさまざまにあらわれます。その道標に気づくためには、不断の努力が欠かせません。そんな私たちの人生の歩みに、道標としてふとあらわれる存在の一人がガネーシャ神です。いよいよ近づいてきたガネーシャ降誕祭を前に、インドに伝わるある有名な神話を通じて、ガネーシャ神に近づきたいと思います。

インドで崇められる聖なる7つの川の一つに、南インドを流れるカーヴェーリー川があります。このカーヴェーリー川の誕生には、ガネーシャ神と聖者アガスティアにまつわる神話があります。

アガスティアは、干ばつに苦しんでいた南の大地に水をもたらそうと、長きに渡り努めていました。そして、シヴァ神から聖水の入った壺を授かると、南の適切な場所でその聖水を流すよう伝えられます。アガスティアは、その適切な場所を見つけるために歩み続けるも見つからず、疲れ果てていました。

休息を必要としていたアガスティアのもとへ、小さな男の子が姿をあらわします。疲れ果てていたアガスティアは、大切な聖水の入った壺を男の子に預けると、少しの間だけ休息をとりました。しかし、休息から戻ると壺は地面の上に置かれ、壺の上には一匹の鳥が留まっています。壺が倒れ大切な聖水がこぼれては大変だと、アガスティアは鳥を追い払おうとしました。すると壺が倒れ、そこに聖水がこぼれると大河となり、干ばつに苦しんでいた南の地に豊かな水の流れを生み出したと伝えられます。

疲れ果てていたアガスティアの前にあらわれ、壺を預かった小さな男の子こそ、ガネーシャ神でした。ガネーシャ神は、そこが適切な場所であることを知らせるために、アガスティアの前にあらわれたのでした。

人生を歩む道では、時に疲れ果て、休息が必要になることもあります。しかし、強い願望がある時、道は必ず開けます。その道にあらわれる道標に気づき、学びを深め成長していくことで、アガスティアのように心から望む目的を達成することができるに違いありません。

自分自身の歩みが進んでいく時、そこにはきっと、ガネーシャ神の力が働いていることと思います。どんなにゆっくりであろうと、自分自身が歩めることに感謝をし、道標を見失わないよう、あらゆる出来事を受け入れながら日々を生きることを努めたいと感じます。

2017年のガネーシャ降誕祭は、8月25日です。皆様にもガネーシャ神の大きな祝福がありますように、心よりお祈り申し上げます。

(文章:ひるま)

参照:http://www.speakingtree.in/allslides/beautiful-stories-of-lord-ganesha/35798