10月29日は今年唯一の日本から見える「蝕」の日です。
東京あたりでは朝4時34分から5時53分がその時間のようです。
インドでは日食や月食を見ないのは、熱心なヒンドゥー教徒の中では常識のようになっています。
特に朝ブラフマムフルタにサーダナ(霊的修練)を行う習慣のある方は、見ないようにされることをお勧めいたします。
以前にも書かせていただきましたが、2019年の12月に自分の教室のインドツアーで西インドを訪れていた私たちは日食の日に移動するスケジュールを組まざるを得ませんでした。
ちょうどシルディババが祀られるシルディ村を発つ日がその時に当たっていました。
出発直前には、かなりの不気味な雨が突然降りだし不安を煽りました。
苦肉の策で、日食の時間帯私たちの乗るバスはすべてカーテンを閉め切り外を見ないようにして走りました。
しかし横や後ろの窓のカーテンは閉めてもバスのフロントの窓は何も覆いがないですし、
何より長丁場ですのでトイレが我慢できない人が出てくるのもの仕方ないことでした。
今となっては本当に稚拙な対応策だったと思わざるを得ませんが、その時はどうしてもスケジュールの都合でそうせざるを得なかったのです。
その後、急きょ予定を変更し、大聖地ナーシクに立ち寄り、日食の終わる時間に合わせてツアー参加者皆で沐浴をしたのですが
その判断が吉と出て、すべての悪影響を覆したように思います。
個人的には、良くないタイミングでシルディ村を出発してしまったことに少し後悔がありました。
しかし沐浴後の自由時間に街を歩いていると、美しいサイババ寺院があり、日食後のお清めを終えたところでした。
私と同行したもう一人の参加者とで寺院の前に佇んでいると、先に参拝していたインド人の老夫婦が、「どうしたの?入りなさい。」というゼスチャーで手招きをしてくれました。
中に入り祈りを捧げましたが、
寺院のサイババ像は、シルディ村の像に負けないくらい美しく、すべてが吉祥に転換したことに
喜んでくださっているようでした。
日食や月食の度に思い出す体験です。
貼付写真:沐浴直前のナーシクの様子
(文章:ガネーシャ・ギリ)
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ガネーシャ・ギリ氏共著 『インド占星術と運命改善法』
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