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雑記帳

ラーマーヤナに学ぶ人生の目的

私たちが人生において追い求めるべきものに、プルシャールタと呼ばれる概念があります。
「プルシャ(人間)」と「アルタ(目的)」という言葉から成るこの概念は、調和のある満ち足りた日々を送るために必要とされる人生の目的を示しています。

プルシャールタは、ダルマ(正義)、アルタ(富)、カーマ(願望)、モークシャ(解脱)の4つの目的から成り立ちます。
これら4つの目的は、個人の成長を促すだけでなく、社会全体の幸福に寄与し、最終的には人を最高の境地へと導く、尊い人生の目指すべき点を描いています。

4つの目的は、叙事詩のラーマーヤナに登場する正義の化身、ラーマ神とその兄弟たちにも学ぶことができます。
ラーマ神には、ラクシュマナ、バラタ、シャトルグナという兄弟がおり、それぞれ、ラーマ神はダルマを、ラクシュマナはアルタを、バラタはカーマを、シャトルグナはモークシャを象徴しているとされます。

ラクシュマナ(富)は弓術に長け、王子であったラーマ神(正義)が王国を追放された時には、ラーマ神に同行することを選びました。
ラーマ神を守るラクシュマナの行動は、富を生み出す技術や能力は、正義を実現し維持するために役立てられるべきであるということを示しています。

バラタ(願望)はラクシュマナのようにラーマ神に同行することはありませんでしたが、王国に留まり、愛するラーマ神の帰還を強く望みながら王位を守り続けました。
正義に捧げられる願望は、個人だけでなく社会全体の幸福に寄与するということをバラタの行動が示しています。
ラクシュマナとバラタの選択は、富と願望は必ずしも共存すべきものではないということも示唆しています。

シャトルグナ(解脱)は、王国に留まったバラタを無私の精神で支え続けました。
その役割はあまり目立つものではないものの、それがシャトルグナの無私の精神を際立たせています。
究極の自由を達成するには、世俗的な執着を超える必要があることをシャトルグナの行動が示しています。
バラタとシャトルグナが共にあることは、もっとも価値のある願望は解脱への願望であるということも示唆しています。

正義の化身であるラーマ神の行状を描いたラーマーヤナは、こうした人物を通じて、正義を追求し、富を適切に用い、正当な願望を叶え、無私の精神で解脱を目指すという人生の目的を描いています。
その教えに学ぶことで、私たちは調和のある満ち足りた人生を送り、最高の境地に至ることができるはずです。

(文章:ひるま)

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