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瞑想の意味・目的
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インド・スピリチュアルグッズ専門店の「シーターラーマ」さんのファンの方の中では、「瞑想に興味関心がある」どころか、何年も実践されて来た方が少なくないと思われます。
そのような方々には周知のことですが、「瞑想」と言ってもそのスタイル(方法)には幾つかのものがあります。
総論で分類すれば、現代の「瞑想」の多くは、20世紀後半にインドや欧米のYogiたちが苦心して「如何に現代人の意識を覆っている観念と自我を取り除くか?」と試行錯誤の末に辿り着いた方法論が主であると言うことが出来ます。
一方、中世インドでは、YogiやSwami(出家者/解脱者とする人もいますが)が、出家者ならではの「瞑想法とその究極の領域」も探求しました。
が、それは在家(今世に社会人として生きる私たち)には、果たして「有益」なのでしょうか? 実際「実存・自我の喪失=存在の抹消」の危険さえもあります。詳しくは、次回ご説明します。
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Vol.143でも紹介した、今回の図は、まず、図の右側が、本来人間が持って生まれた「意識と心の構造」です。
勿論科学的な証明派不可能ですが、世界中で古来から同じことが言われています。
アジア諸国では日本語の「気分感情~思考~心~魂」の順に奥深いと考えられ、欧米諸国では英語の「Heart~Mind~Spirit~Soul」の順に奥深いと考えられています。
概念としては確定していないがため。時代や説く者によって解釈は巧妙に替えられてしまいますが。
「魂の叫び」などが最上級の深みであることや、「心に響いた」などが、日常的ではない深い意味合いを持って語られることもまた、世界中に共通しています。
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また、「魂」に関しては、「輪廻転生」を信じないアブラハム系3教と東洋思想・哲学では解釈が全くことなりますが、西洋でもキリスト教の浸透(以外に東欧北欧の一部などは数世紀も遅れていたらしい)以前には輪廻転生を信じる宗教もありました。
「輪廻転生」を信じる場合、或る意味「魂は神からの預りもの」である訳ですから、「精神~心」の領域の外側近くでぶらぶら浮遊している筈もありませんし、頻繁に「魂の叫び」が聴こえる様でも困ります。
そして、現代人の多くが「感じた/思った/考えた」が混乱・混同していることから、気分・感情が内面奥深くにある筈も無ければ、論理的思考が外側の筈もないのです。
このようにして、ひとりひとりの人間の中の精神世界の構造は、自ずと図のような配置になるのです。
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古代インドの叡智:VedaとTantraでは、「配置図:Yantra」こそは明確に示されていない(残っていないだけかも)にしても、その名称「Ahamkara~Vidya~Chaitaniya~Prakriti」とその順番(価値)は明確に説かれていました。尤も、後世様々な宗派が異なる解釈を説いてもいますが。
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現代人の瞑想の問題と限界
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問題は、現代人の多くが何故、「感じた/思った/考えた」を混乱・混同しているのか?
ということです。
それは、外的要因(外因)に反応して生じる「気分・感情」に、「思考領域」が破壊され、「心の領域」迄もが浸食されているからに他なりません。
左図の「浅葱色(あさぎ色/薄い青と薄い緑が混ざったような)」の「気分・感情」に「思考領域」が完全に支配され、「心の領域」迄もが、「青色化」している状態です。
昔から言われる「心が荒む」の状態でもあります。
また近年良く言われるのが「心が折れる・折れそう」は、「心を守る城壁=論理思考」が欠如しているからに他なりません。
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逆に、「心が強い」は、昔の人の場合、論理性を自覚せずとも、確固たる伝統的な観念とリンクした信念や理念がありましたから、「心が強い」は「意志の強さ」であり、「志」を持っていたという意味です。
つまり「心が強い・弱い」は今も昔も語彙の誤用です。
「心は弱くデリケートで当たり前(正しい=健康)」な筈です。
従って「伝統的な観念/理念/信念」を持ちにくい現代人は、「論理思考力」を失えば、当然のように所謂「心が弱い(折れ易い)」のですが、
解決方法は「心が強くなる」ことではないのです。
それこそ「心が荒んでしまう」に違いありません。
不思議なことに、左図のような状態の人の多くに「青系の色が好き」「空を眺めると落ち着く」という傾向が強く現れます。
これは、現代人に限ったことではなく、あくまでも「現代はそのような人が急増している」という意味です。
60年代のフォークソングで、一説には小学校の音楽の教科書にも取り上げられたこともあると言われる「遠い世界に」など、あの当時の歌には「空に憧れる」というテーマが多く歌われました。
社会の行く末が不明瞭な上に、団塊の世代は人が多く就職難。学園紛争で社会を変えるという夢も潰えていた時代で、今日に似ているとも言えます。(今日の就職問題は質が違いますが、先行き不透明は同じでしょう)
しかし、逆に言えば、そもそも「気分・感情」は、外因に反応して当たり前でもあります。
むしろ「枝葉は雨・風・陽射しを受けて自由自在に揺れたなびいてしかるべき」だからです。
その変わり「太枝と幹はブレてはならない」筈ですが、ここが現代人の大きな弱点であり、考え落ちであり、問題点です。当然「大地に根を張る」など望めようもありません。
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(文章:若林 忠宏)
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