バガヴァド・ギーター:第二章・第11節 ③
クリシュナは語った。
貴殿は嘆くに当たらない人間に関しても嘆く。しかも、一見聡明な言葉を語る。
しかし、賢者は、死者や生者について嘆くことはない。
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私は、或る有名なTV番組に3人の音楽家のゲストの一人として出演した時、その
司会者がリハーサル現場に入って来た時の目つきに非常な恐怖を覚えました。 それは「瞬時に敵味方を識別する鋭さ」に満ちていると思えたからです。その時迄の数十年、私はその人物を好きでも嫌いでもなかったのですが、「何処か胡散臭い」とは思っていました。それが一気に「恐ろしい人物だ」に至ってしまったのです。
それから程なく、九州に通って音楽活動をするようになり、その人物の博多座公演が大人気で直ぐにチケット完売することを知って、人気の秘訣である「とても良いことを言う」の評判をファンを自称する知人から聞いて、「おぞましい」と思いました。
それは、「人という字は、人間が互いに支え合っている姿を示している」というもの。
私は、
「冗談じゃない!」「どこが『互いに』なんだ!」「どう見たって一方が他方に寄りかかっているじゃないか!」と、独り憤慨しました。
私には、どう見たって「人間が自分の力で、留まることなく前に向かって歩いている様子」にしか思えませんでした。
なるほど、流石のあの人物は、実際は、他者を利用して地位を得るようなことを、言葉巧みに美化し誤魔化し、或る意味「天才的だ」とも思いました。
正にクリシュナが言った
「一見聡明な言葉を語る。」の典型ではないでしょうか。
そう思って振り返れば、世の中は「一見聡明な言葉」の欺瞞に満ち溢れています。
「野良猫捨て猫保護活動」を批判する人の多くの常套句に
「だって、全ての野良を保護出来ないでしょ?なら偽善・自分を良い人間と思いたいだけじゃない!それの為にむしろ猫を利用している!」がありますが。
これに感化される人も物凄く多い。
しかし私は反論したい。(実際は、そのような言葉を平然と言う人に言っても馬耳東風ですが)
「ならば貴方は、生涯恋人も伴侶も求めないのですね?」
「その理屈によれば『世界中の独身者とは付き合えませんから』となりますから」
(つづく)
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(文章:若林 忠宏)
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