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雑記帳

知識の存在

ヴァサンタ・パンチャミーにおいて祝福が捧げられるサラスワティー女神は、常に純白のサリーを身につけ、他の女神に見られるような煌びやかさはなくとも、その清浄で純粋な美しさが際立つ女神です。そんなサラスワティー女神はブラフマー神の妃として、知識や知性を象徴する女神として崇められる存在です。
ブラフマー神はヒンドゥー教の三大神の一人であり、創造を司る神として知られています。言い伝えでは、ブラフマー神が世界を創造する際、無秩序で混沌とした状態が続いていたと言われます。世界に平安をもたらすにはどうしたらいいかブラフマー神が考えていると、それには正しい知識が必要であると女神が答え、その象徴であるサラスワティー女神が生まれたと言われています。
サラスワティー女神(知識)なしでは、世界は混乱し無秩序に陥ったままでした。それは、私たち自身の内なる世界においても同じです。正しい知識や知性がない限り、私たちは常に混乱し、迷いや疑いに苛まれなければなりません。
また一説には、ブラフマー神は現れたサラスワティー女神のあまりの美しさに惚れ込み、その美しさを常に見ていられるよう、4方向に自分自身の顔(4つの顔)を持つようになったと言われています。サラスワティー女神は、感覚の喜びを満たすために創造を行うブラフマー神から遠ざかろうとしますが、ブラフマー神は諦めずに5つ目の顔を生じさせ、いつしか大きなエゴを持つようになり、終いにはシヴァ神に5つ目の顔を切り落とされてしまいます。
私たちの人生はさまざまな創造の積み重ねです。感覚の喜びを満たすために人生を歩み続ける過程では、さまざまな混乱や無秩序が生じ、ブラフマー神のように大きな苦難を経験せねばなりません。
純粋に正しい知識を持つことは、創造の積み重ねである人生において、適切な喜びを授かるために欠かすことのできないものです。この吉兆な時、自分自身の内でサラスワティー女神の存在を礼拝し、正しい知識を深めることができるよう日々の中で学びを続けていきたいと感じています。皆さまもどうぞ良いヴァサンタ・パンチャミーをお迎えください。
(文章:ひるま)

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