サンスクリット語豆知識 サンスクリット語を表わす様々な文字

Close-up of the open Bible

マントラや聖典を今に伝える言語、サンスクリット語。

その文字といえば、すぐに思い浮かぶのが

デーヴァナーガリー文字。

 

たとえばビージャマントラ、

あるいはヴィージャ・アクシャラとして知られる

「オーン・ナマ(ハ)・シヴァーヤ」は

ॐ नमः शिवाय ॥

と表記されます。

 

現代では、デーヴァナーガリー文字で

表わされることが多いサンスクリット語ですが、

もともと固有の文字はなかったので(*1)

南インドではサンスクリット語を

現地の文字を使って書き表すこともあります。

 

たとえばカンナダ文字だと

ಓಂ ನಮಃ ಶಿವಾಯ

マラヤラム文字だと

ഓം നമഃ ശിവായ

タミル文字だと

ஓம் நம சிவாய(またはஓம் நமஃ சிவாய)

 

このように、南インドに行くと

全く別の文字で表わす人々もいます。

 

南インド系の文字は丸っこい字形で

似た印象を持ちますが

デーヴァナーガリー文字も含めて、

これら全ての文字が

同じ古代のブラーフミー文字から

分かれてできた姉妹関係の文字です。

 

最後は、発音記号付きローマ字で表わす方法(IAST方式)

oṃ namaḥ śivāya

 

ローマ字もブラーフミー文字と同じ起源で、

両者とも遡るとフェニキア文字に辿りつく

親戚関係の文字です。

 

 

私はサンスクリット語が好きなので

ヒンドゥー教はサンスクリット語とともに

発達してきたと考えてしまいがちでしたが、

南インドのタミル語も紀元前にまで遡る

古い歴史を持っており、

近年、タミル語の聖典や文献にも脚光が

当たってきており、研究する人が増えています。

 

インドについて知れば知るほど、

インドの文化は広く奥の深い世界だと痛感します。

私たちが知っているインドは

まだまだごく一部なのかもしれません。

 

(*1)「サンスクリット語を書き表すデーヴァナーガリー文字」

サンスクリット語を書き表すデーヴァナーガリー文字

 

(文章:pRthivii)