या निशा सर्वभूतानां
yā niśā sarvabhūtānāṁ
ヤー ニシャー サルヴァブーターナーン
一切万物の夜
yā【女性・単数・主格、関係代名詞 yad】〜であるもの、〜であるとき
niśā【女性・単数・主格】[〜は、〜が]夜;夢
sarvabhūtānām【中性・複数・属格、sarvabhūta】[〜の、〜にとって]一切の存在物、万物、一切衆生
तस्यां जागर्ति संयमी ।
tasyāṁ jāgarti saṁyamī |
タッスヤーン ジャーガルティ サンミャミー
(その夜)において、自己を制する人は目覚める
tasyām【女性・単数・処格、指示代名詞 tad】[〜において、〜のなかで]それ、その、あれ、あの、彼女
jāgarti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √jāgṛ】[彼は、それは]覚める、覚醒する、用心する
saṁyamī【男性・単数・主格、saṁyamin】[〜は、〜が]激情を抑制している(人)、自己を制御した(人)
यस्यां जागरति भूतानि
yasyāṁ jāgarati bhūtāni
ヤッスヤーン ジャーガラティ ブーターニ
万物が目覚めるとき
yasyām【女性・単数・処格、関係代名詞 yad】〜であるもの、〜であるとき
jāgarati【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √jāgṛ】[彼らは、それらは]覚める、覚醒する、用心する
bhūtāni【中性・複数・主格、bhūta】[〜は、〜が]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界
सा निशा पश्यतो मुनेः ॥
sā niśā paśyato muneḥ ||
サー ニシャー パッシャトー ムネーヘ
それは(真理を)知る聖者の夜である
sā【女性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]それ、その、あれ、あの、彼女
niśā【女性・単数・主格】[〜は、〜が]夜;夢
paśyatas【男性・単数・属格、現在分詞 √paś】見ている、眺めている、知っている、理解している、識別している、予見している、認めている、観察している
munes【男性・単数・属格、muni】[〜の、〜にとって]霊感を得た人;賢人、予言者、苦行者、隠者、沈黙の誓約をした者
या निशा सर्वभूतानां तस्यां जागर्ति संयमी ।
यस्यां जागरति भूतानि सा निशा पश्यतो मुनेः ॥ ६९ ॥
yā niśā sarvabhūtānāṁ tasyāṁ jāgarti saṁyamī |
yasyāṁ jāgarati bhūtāni sā niśā paśyato muneḥ || 69 ||
一切万物の夜において、自己を制する人は目覚める。
万物が目覚めるとき、それは真理を知る聖者の夜である。
※愚者は感官により感官の対象を追求するが、聖者は感官を対象から収めて真理を追究する。このように、愚者の活動と聖者の活動は正反対であるということを暗示している。(上村勝彦注)
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