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雑記帳

モンスーンと神様

6月下旬、焼けるように乾燥していた空気が湿り始め、じっとりとした重たい空気が肌にまとわりつくようになると、北インドにもやっとモンスーンが到来です。突然空が暗くなり、突風が吹き荒れ、傘も役に立たないほどの土砂降りの雨が降り始めれば、気温も一気にぐっと下がります。
4〜6月、一年中で一番暑い季節を迎える北インドでは、太陽が燦燦と照りつけ、45度を超える地域も少なくありません。動物たちの多くが道端に仰け反り、人々も日陰を求めながら歩きます。慢性的な電力不足に、大都市では水不足の問題も発生する中で、動物たちにも人々にも疲れの色が見え始める頃、南を潤していたモンスーンが北上し、突然の嵐が訪れるようになります。
全てのものを洗い流すかのような大雨によって空気は浄化され、この時期は、山々の緑も一段と深い色合いを見せるようになります。農業用水のほとんどを雨水に頼るインドでは、このモンスーン時の雨の量によって国の経済活動が左右されるほどであり、農民の多くは大地を覆うその恵の雨を心待ちにしています。
気温が高い中での連日の雨で、洗濯物が乾かないほどに湿気は多くても、太陽を覆う黒い雲の流れや、吹き荒れる風の音、雨の匂い、そういった自然の表れに敬意の念を感じざるを得ませんでした。人々が、日常の移り変わるその一瞬一瞬に、神の表情を重ね合わせている光景も忘れることができません。
モンスーンの季節、突然の嵐によって中断される日常の一部に、何もしない静かな時間が生まれます。日常の行い全てを瞑想とするヨーガの生活の中で、降りしきる雨を見ながらある師は言いました。「雨の滴が川面に落ちれば濁流へと姿を変え、花びらの上に落ちれば輝きを増して美しく花を彩ります。同じ雨の滴でも、そのあり方が大きく変わるように、それぞれが見せる形は違ってもその大本に変わりはありません。だから、全ての顔に神を見なさい。」
厳しい自然に囲まれ、人々は神と共にある道を歩んでいます。その生活が与える気づきは数知れません。8月に入りモンスーンも終わりに近づき始めると、今度は連日のように祝祭日が続きます。一瞬たりとも神様を忘れることがない生活そのものが、精神的な豊かさを与えてくれる術なのだと日本にいながら改めて感じています。
(文章:ひるま)

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