インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
येषां त्व् अन्तगतं पापं
yeṣāṁ tv antagataṁ pāpaṁ
イェーシャーン トヴ アンタガタン パーパン
しかし、それらの罪悪が消滅した
yeṣām【男性・複数・属格、関係代名詞 yad】[〜らの、〜らにとって]その、あの、彼
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
antagatam【中性・単数・主格 antagata】終末に達した;最後の
pāpam【中性・単数・主格 pāpa】[〜は、〜が]罪、悪、不正、悪事
जनानां पुण्यकर्मणाम् ।
janānāṁ puṇyakarmaṇām |
ジャナーナーン プンニャカルマナーム
善行の人々の
janānām【男性・複数・属格 jana】[〜らの、〜らにとって]生物;人、個人;民族、種族;人民、臣民;人々
puṇyakarmaṇām【中性・複数・属格 puṇyakarman】正義の、有徳の 【中性名詞】有徳の行為
ते द्वन्द्वमोहनिर्मुक्ता
te dvandvamohanirmuktā
テー ドヴァンドヴァモーハニルムクター
彼らは相対の迷妄から解放され
te【男性・複数・主格、指示代名詞 tad】[〜らは、〜らが]それ、あれ、彼
dvandvamoha【男性】正反対の事物・疑念から起こる難事、不安
nirmuktā【男性・複数・主格 nirmukta(nir√mucの過去受動分詞)】解放された、(具格)から逃れた;(従格)から救われた;(従格、―゜)のない;分離された;放棄された、失われた、過ぎ去った;投げられた、放たれた;脱皮した(蛇);(―゜)を奪われた・欠いた
→dvandvamohanirmuktā【男性・複数・主格、限定複合語】相対の迷妄から解放された
भजन्ते मां दृढव्रताः ॥
bhajante māṁ dṛḍhavratāḥ ||
バジャンテー マーン ドリダヴラターハ
私を心から信愛する
bhajante【三人称・複数・アートマネーパダ・現在 √bhaj】[彼は〜、それは〜]分配する、分かつ;実行する、従う、守る;好意を示す;愛する;尊敬する、崇め尊ぶ、崇拝する
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
dṛḍhavratās【男性・複数・主格 dṛḍhavrata】誓約に忠実な;目的の確固とした;(処格)を固持する;心から(―゜)に帰依した
येषां त्वन्तगतं पापं जनानां पुण्यकर्मणाम् ।
ते द्वन्द्वमोहनिर्मुक्ता भजन्ते मां दृढव्रताः ॥२८॥
yeṣāṁ tvantagataṁ pāpaṁ janānāṁ puṇyakarmaṇām |
te dvandvamohanirmuktā bhajante māṁ dṛḍhavratāḥ ||28||
しかし、罪悪が消滅した善行の人々は、
相対の迷妄から解放され、私を心から信愛する。
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